ABYSS RISINGで登場した紋章獣を中心としたデッキ。
《紋章獣レオ》のサーチ効果で手札を補充しつつ、《高等紋章術》や《蘇生紋章》を駆使して状況に応じたエクシーズモンスターを呼び出しビートダウンを行う。
また、エクシーズモンスターに対するメタが多いのも特徴である。
《紋章獣レオ/Heraldic Beast Leo》 効果モンスター 星4/地属性/獣族/攻2000/守1000 このカードを召喚したターンのエンドフェイズ時、このカードを破壊する。 また、このカードが墓地へ送られた時、 デッキから「紋章獣レオ」以外の「紋章獣」と名のついたモンスター1体を手札に加える。 「紋章獣レオ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
《高等紋章術/Advanced Heraldry Art》 通常魔法 自分の墓地の「紋章獣」と名のついたモンスター2体を選択して発動できる。 選択したモンスター2体を特殊召喚し、 その2体のみを素材としてエクシーズモンスター1体をエクシーズ召喚する。
紋章獣は墓地で発動する効果が多いため、余計なカードで動きを鈍らせないために目的に合ったモンスターを採用する必要がある。
また、《紋章獣レオ》以外は墓地へ送られても即座にカード・アドバンテージになるわけではない。
基本的にエクシーズ召喚やそれによる墓地肥やしなど、展開が円滑に進んで初めて機能するものである。
《紋章獣レオ》を確保できていない場合は一時的な負担が大きくなり、エクシーズモンスター側で取り戻す必要が生じる。
これを止められた場合の苦戦は必至であり、相手としてもこれを狙わない手はないので、展開を通すためのカードや墓地へ送る、特に手札コストを要求するカードの枚数には細心の注意を払いたい。
―ランク4エクシーズモンスター
紋章獣は全てレベル4であり、《高等紋章術》を利用した場合もエクシーズ召喚できる唯一のランクとなる。
《紋章獣レオ》はエクシーズ素材として墓地へ送られた場合でも効果が発動するため、能動的にエクシーズ素材を取り除けるエクシーズモンスターを優先的に採用した方が良い。
―ランク5エクシーズモンスター
《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》以外はRUMによってのみ特殊召喚されるランクである。
ただし、《昇華する紋章》を発動している間はサイキック族のエクシーズモンスターに対してRUMを発動できないので要注意。
―その他のモンスター
―それ以外のカード
紋章獣と《召喚僧サモンプリースト》や《ゴブリンドバーグ》などでランク4のエクシーズモンスターをエクシーズ召喚して戦う。
序盤では《紋章獣レオ》を墓地へ送り紋章獣をサーチする《ラヴァルバル・チェイン》や《No.18 紋章祖プレイン・コート》、《カゲトカゲ》をサーチする《キングレムリン》のエクシーズ召喚を優先して行うといい。
特に《紋章獣レオ》を墓地へ送る事は、その後の展開に大きく関わる重要課題である。
また特殊召喚に関する効果を持たない紋章獣同士でエクシーズ召喚を行うのは難しいため、手札には常に1ターンでエクシーズ召喚を行える紋章獣とレベル4モンスターの組み合わせを用意しておくように心がけたい。
同時に重要になるのは、キーカードである《蘇生紋章》と《高等紋章術》でエクシーズモンスターを展開するタイミングである。
これらを用いる分必要なカードも多くなるので、単にライフポイントを削る目的での使用は避けたいが、あまり悠長には構えられない。
《電光千鳥》など突破力の高いものが利用できる状況では、優先的に《高等紋章術》を用いたほうが都合が良い場合もある。
いずれにせよ、手札には常に次のエクシーズ召喚が行える余力を確保する事が重要である。
《昇華する紋章》や《No.18 紋章祖プレイン・コート》、《紋章獣レオ》の能力を存分に発揮するため、デッキのモンスターをほぼ紋章獣のみにしてランク4エクシーズモンスターの展開を狙うタイプ。
《昇華する紋章》によって強力なキーカードを次々とサーチできるため、1ターンに複数回高ステータスのエクシーズモンスターを展開できる力を備えている。
反面、紋章獣のみが手札に来てしまい、序盤にエクシーズ召喚を制限されてしまったり、サイキック族のエクシーズモンスターしか展開できず窮地に立たされることもある。
当然、余裕があれば紋章獣以外のレベル4も問題なく併用できる。
《No.18 紋章祖プレイン・コート》さえ墓地へ送ることができれば優位に展開できることに着目し、他のカードを織り交ぜて真っ先にランク4エクシーズモンスターの展開を狙うタイプ。
デッキに入れる紋章獣を最低限に抑え、《増援》でサーチできる《フォトン・スラッシャー》・《ゴブリンドバーグ》、《キングレムリン》でサーチできる《カゲトカゲ》などを主軸とし、準備を整える時間をそれほどかけずに、制約に一切縛られない幅の広いランク4のエクシーズモンスターの展開が可能である。
要である《高等紋章術》をサーチできない点では【純紋章獣】に劣るが、《ガガガザムライ》や《鳥銃士カステル》といったエクシーズモンスターや《紋章獣ユニコーン》の効果による《No.18 紋章祖プレイン・コート》の蘇生などを駆使することで1ターンキルも狙いやすい。
また、RUMの要素を取り入れやすいのも大きな特徴である。
《ゴブリンドバーグ》等で手札からエクシーズ召喚を狙う通常の構築とは異なり、《旧神ノーデン》・《ソウル・チャージ》・《エアーズロック・サンライズ》等を用いて墓地から素材を集めるタイプ。
手札は下級モンスター1枚から動けるため安定性が高く、展開を行えるカードが多いため、短期決戦に持ち込みやすい。
また、《超電磁タートル》や《電光−雪花−》といったメタ要素を含んだカードを投入できることも大きな特徴である。
しかし、墓地からの展開に特化しているため、墓地を肥やすことのできる《マスマティシャン》等を引けないと劣勢になりやすい。
《クイック・シンクロン》+《紋章獣ベルナーズ・ファルコン》のコンボをメインに据えるデッキタイプ。
これらを素材として特殊召喚できる《ジャンク・デストロイヤー》・《電光千鳥》は両者とも展開に必要なディスアドバンテージを即時に打ち消す強力な除去効果を持つ。
ここに《紋章獣レオ》から得られる継続的なアドバンテージが合わさるので、アドバンテージに関しては純型よりも稼ぎやすい。
ただし、《クイック・シンクロン》と《紋章獣ベルナーズ・ファルコン》は基本的にこのコンボでしか使い道がなく、どちらかしか手札になく腐ることも考慮しなければならない。
《クイック・シンクロン》と似たような動きができるカードとして、《虚栄の大猿》が存在する。
こちらはサーチが効かないうえに獣族しかコストにできない欠点があるが、代わりに《ナチュル・ビースト》・《XX−セイバー ガトムズ》を利用しやすい。
性質上地属性が多くなるため、こちらは《巌征竜−レドックス》が有効だが、《虚栄の大猿》自身は蘇生制限を満たさないと蘇生できず、《虚栄の大猿》側のコストにもならないので注意。
なお、元も子も無くなるが同じ紋章獣の《紋章獣アンフィスバエナ》が《クイック・シンクロン》とほぼ同じ条件で特殊召喚でき、《紋章獣ベルナーズ・ファルコン》も必要としない。
さらに、風属性なので《電光千鳥》もエクシーズ召喚できる。
もっとも、このデッキタイプ自体が《紋章獣アンフィスバエナ》の登場前に考案されたものなので、こればかりは致し方ないだろう。
《紋章獣レオ》の「手札にモンスターを補充でき、かつ墓地へ送る」事に意味がある点を《ゾンビ・マスター》によって利用するデッキタイプ。
《ゾンビ・マスター》の蘇生対象はアンデット族限定であるため、サーチャーである《ゴブリンゾンビ》と、蘇生効果を持つ《馬頭鬼》を中心に運用し、紋章獣と同じくランク4のエクシーズ召喚を狙う。
両者のサポートカードの範囲が合致しないため、これらを多く採用すると手札事故を招く危険がある一方、上記の通りランク4のエクシーズ召喚に対する一貫性があり、アンデット族である《蒼血鬼》と《ラヴァルバル・チェイン》を絡めた連続展開が狙いやすい。
《蒼血鬼》は能動的にエクシーズ素材を取り除くことができるため、《紋章獣ツインヘッド・イーグル》とのコンボも可能である。
《アンデットワールド》で強引に紋章獣を蘇生できるようにする事も可能だが、《紋章獣レオ》以外を蘇生する利点が小さいため、消費分を取り戻しにくい。
採用する場合、種族サポートカードやアドバンス召喚に対するメタカードとしての効力に期待したい。
積極的に狙う程ではないが、これの影響下では《馬頭鬼》等でエクシーズモンスターを蘇生させ、《紋章獣ツインヘッド・イーグル》で効果を使用できるようにする事も可能である。
エクシーズ召喚を駆使して戦うため、どうしても特殊召喚封じには弱い。
ランク4に特化している点から、《デビリアン・ソング》には致命的に弱い。
《恐牙狼 ダイヤウルフ》・《電光千鳥》の存在から《御前試合》は除去も難しくないが、《群雄割拠》もかなり厳しく、いずれにせよ発動時にエクシーズ召喚を阻害される可能性は高い。
またモンスターの特殊召喚からエクシーズ召喚に移行する場合がほとんどであるため、《増殖するG》の格好の標的になりやすい。
《飛翔するG》ともなれば除去・無効手段を用いる必要が生じ、確実に速度が落ちる。
戦力がエクシーズモンスター依存なので、《強制脱出装置》や《神の警告》で除去されるだけでも苦戦を強いられる。
またランク4エクシーズモンスターのデメリットがない最大攻撃力は、2体素材で《ジェムナイト・パール》の2600とあまり高くないため、単純に高い攻撃力が並ぶものであったり、【暗黒界】など《スキルドレイン》を併用してくるものも苦手。
3体素材では《覚醒の勇士 ガガギゴ》の2950が存在するが、出しにくい上にメリット効果もないため、エクストラデッキの枠を割く事自体に難がある。
墓地の依存度も高いため、《王家の眠る谷−ネクロバレー》や《マクロコスモス》にも注意が必要。
《ソウルドレイン》や《王宮の鉄壁》も紋章獣の機能を阻害しうる。
《紋章獣レオ》の存在から、《ライオウ》や《霊滅術師 カイクウ》、《光と闇の竜》といったものは比較的処理しやすい。
しかしこの《紋章獣レオ》が引けなければ他のカードでも対処しにくいため、他の処理手段も積極的に組み込んでいきたい。