*オーバーキル/Over Kill [#n312275e]
 一般的なTCGでは、相手プレイヤーへ過剰に攻撃することを意味する。~
 遊戯王OCGでは、[[自分]]の優位性を誇示するフィニッシュプレイングを意味する。~
例えば勝ちがほとんど決まっているのに[[モンスター]]を追加で[[召喚]]したり、[[相手]]のライフが僅かなのに必要も無く[[コンボ]]で大[[ダメージ]]を与えたりすることなどである。~
 基本的に、魅せる、楽しむためのプレイである。~
*オーバーキル/Over Kill [#top]
 一般的な[[TCG]]では、[[相手]][[プレイヤー]]へ過剰に[[攻撃]]する事を意味する。~
 遊戯王[[OCG]]では、[[自分]]の優位性を誇示するフィニッシュプレイングを意味する。~
 例えば勝利がほとんど確定している状況にもかかわらず、[[モンスター]]を追加で[[召喚]]したり、[[相手]]の[[ライフ]]が僅かなのに、必要も無く[[コンボ]]で大[[ダメージ]]を与えたりする事等を指す。~

 また、[[自分]]が有利な時にしか有効に働かない[[カードの効果]]をことも意味する場合がある。~
 「オーバーキルとして優秀な[[カード]]」は、[[自分]]が優位な状況を固定するのに便利な[[カード]]という意味になる。~
 不利な時や状況が均衡している時には役に立たない[[カード]]とも言える。~
 [[1:1交換]]の[[ドローロック]]である[[《刻の封印》]]や[[《はたき落とし》]]等が例として挙げられる。~
 こういった行為はマナーに反しているという見方もある。~
 ただし、[[相手]]の[[手札]]や[[伏せカード]]を警戒するが故の行動である場合もあり、一概にそうは言えない事がある。~

 原作やアニメでは割とよくあることだが、オーバーキルを狙ったがために[[相手]]に逆転を許してしまい、勝てた[[デュエル]]を落とすということがないようにしたい。~
 (例:現在[[フィールド]]に存在する[[モンスター]]だけで勝てるにも関わらず、無駄に[[モンスター]]を[[召喚]]し[[《激流葬》]]を[[発動]]される)~
 ともあれ、オーバーキルを狙ったが為に[[相手]]に逆転を許してしまい、勝てたはずの[[デュエル]]に負けた、という事が無いようにしたい。~
 [[デメリット]]や[[コスト]]、多くの[[手札]]消費をともなう[[カード]]を使用する場合は特に、失敗するとそこから逆転を許してしまう可能性は高い。~
 魅せる、多少の不確定要素が絡んでも勝てる戦い方は効果的な面も存在はするが、リスクを取り除くことには万全を期したい。

-以下、具体例を挙げる。
--現在[[フィールド]]に存在する[[モンスター]]だけで勝てるにもかかわらず、無駄に[[モンスター]]を[[召喚]]し、[[《激流葬》]]・[[《原始生命態ニビル》]]を[[発動]]される。
--[[《リミッター解除》]]の[[発動]]後の[[攻撃]]を[[《クリボー》]]や[[《バトルフェーダー》]]、[[《速攻のかかし》]]などで[[無効]]化され、[[デメリット]]による[[自壊]]で[[ボード・アドバンテージ]]を失う。
--そのまま[[攻撃]]しても勝てる状況で[[ライフコスト]]を伴う[[攻撃力]][[強化]]を行い、[[攻撃]]を防がれた結果、無意味に[[ライフ]]を減らす。

-[[自分]]が有利な時にしか有効に働かない[[カード]]の事を指す場合もある。~
「オーバーキルとして優秀な[[カード]]」とは、「[[自分]]が優位な状況を固定するための便利な[[カード]]」を指す。~
[[相手]]の逆転の芽を奪い去る効果は絶大だが、不利な状況や均衡している状況では役に立たない[[カード]]と言える。~
その[[カード]]が無くても勝てる状況なら結果的に[[腐っている>腐る]]のと同じことなので、よく考えた上で採用したい。~

-原作・アニメにおいて―~
記念すべき最初のデュエル「遊戯vs海馬」で、遊戯が勝てる状況でわざわざ[[《死者蘇生》]]で[[《青眼の白龍》]]を蘇生させている。~
この[[デュエル]]で海馬は遊戯から盗んだ双六の[[《青眼の白龍》]]を使用しており、それを海馬の手から取り戻して止めをさしたことに、一応は意味がある。~
これ以降も、他の[[カード]]でも勝てる状況を放棄してでも特定の[[カード]]を使用することを求めるケースが、原作には多く見られている。~
~
海馬vs双六における[[《青眼の白龍》]]の連続[[召喚]]が印象深い。~
[[相手]]の[[ターン]]に堂々とそれを行う姿は別の意味でも印象深いが。~
海馬は[[《青眼の白龍》]]で勝てるのに[[《青眼の究極竜》]]を[[召喚]]し、逆転負けを許す事がある。~
遊戯は「バトルシティ編」の海馬戦にて[[《青眼の白龍》]]を1体倒せば事足りる所で、敢えて[[《拡散する波動》]]で3体諸共全滅させている。~
[[コスト]]や[[デメリット]]のある[[カード]]でのオーバーキルは、現実的にはリスクが大きすぎるのだが。~
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またドーマ編での羽蛾戦では激昂し、[[《魔導戦士 ブレイカー》]]と《&ruby(バーサーカー・ソウル){狂戦士の魂};》によって既に[[ライフポイント]]が0になった羽蛾を攻撃し続けたことがあり、これもある意味では一種のオーバーキルといえる。~
実際はライフポイントが0になった時点でデュエルが終了するので、このようなことはできない。~
~
遊戯王Rの「海馬vs夜行」でも海馬がこれを決行。~
[[《青眼の究極竜》]]を[[融合召喚]]するも、その[[融合召喚]]を利用され…。~
また、「月行vsテッド」でも、月行が《武装転生》で[[特殊召喚]]した[[モンスター]]5体で[[攻撃]]したが、3体目の[[攻撃]]で勝っていた。~
ただし、RはOCGとルールが違い、[[バトルフェイズ]]は全て同時処理で行われる為、確実に[[相手]]を倒す為に必要な行為だったとは言える。~
しかもこの決闘では、テッドも勝てるときにわざわざ《アサルト・リオン》を[[生け贄召喚]]しオーバーキルをもくろむも、[[《アマゾネスの格闘戦士》]]のような[[効果]]をもつ[[罠カード]]、《慈愛のアミュレット》に阻まれ上記の通り敗北を喫している。~
ちなみに「遊戯vs夜行」において、[[《邪神アバター》]]が破壊されるターンのメインフェイズ1に攻撃力98以上のモンスターを出していれば夜行の勝ちだった(作中ではメインフェイズ2で出している。)が、この場合アバターの攻撃が通っていれば夜行の勝ちだった上、遊戯の場には伏せカードが3枚もあり、[[《激流葬》]]等がある可能性もあったため、、オーバーキルを自重したとも考えられるので、一概には言えない部分もある。~
~
アニメGXでのオーバーキルも複数確認できる。~
丸藤亮が[[《キメラテック・オーバー・ドラゴン》]]で計6回の[[攻撃]]を行い、15000ポイントのライフを削って勝利したが、5回の[[攻撃]]で[[相手]]のライフは0になっていた。~
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「十代vsヨハンvs藤原」戦において、十代が[[《レインボー・ネオス》]]を[[特殊召喚]]してから[[《オネスト》]]の効果を使って攻撃しているが、[[融合]]せずとも[[《E・HERO ネオス》]]に[[《オネスト》]]を使用して攻撃をしていれば十分決着がついていた。~
また[[融合]]が必要だったとしても、[[《レインボー・ネオス》]]の一番目の効果で[[《オネスト》]]を墓地へ送り《クリアー・ヴィシャス・ナイト》を除去すれば十分のはずである。しかし藤原の心は歪んでおり、彼の精霊である、[[《オネスト》]]でフィニッシュしなければなかったのかも知れないが。~
~
漫画GXの「万丈目vsデイビット」戦で、デイビットは[[攻撃力]]2200の《ハリケイン・ドラゴン》に対し、[[《The big SATURN》]]の[[攻撃力]]上昇[[効果]]を使用した。~
しかし、万丈目の[[《立ちはだかる強敵》]]によって[[攻撃対象]]を《ボム・ドラゴン》に変更され、[[攻撃力]]を300ダウンさせられてしまう。~
その後、[[攻撃力]]がダウンした[[《The big SATURN》]]を[[《光と闇の竜》]]で[[攻撃]]され、敗北した。~
オーバーキルに用いた1000のライフコストがなければ、勝敗は変わっていたかもしれない。~
~
「十代vsカイザー」(2戦目)のラストターンで、カイザーが[[《パワー・ボンド》]]で得られる[[攻撃力]]で十分なところを[[《リミッター解除》]]まで重ねがけしている。~
「十代vsカイバーマン」では、カイバーマンが[[《青眼の白龍》]]を1体ですむのに3体で攻撃した。~
「十代vsダークネス(天上院吹雪)」では、勝負が決まっていたのに[[《E・HERO ワイルドジャギーマン》]]が[[《スピア・ドラゴン》]]を[[戦闘破壊]]した。~
また、「万丈目vs五階堂」戦において万丈目が《おジャマシンイエロー》の[[バーン]][[効果]]を2回で済むところを4回使用している。~
他にも一斉攻撃や全体攻撃など、演出上のオーバーキルが多数発生している。~
展開として盛り上がるため、原作やアニメでは高頻度でオーバーキルが発生する。~
M&Wが初登場した「遊戯vs海馬」の初戦からして、遊戯が[[《デーモンの召喚》]]のみで勝てる状況で[[《死者蘇生》]]で[[《青眼の白龍》]]を[[蘇生]]させている。~
「バトルシティ編」の「遊戯vs海馬」戦において[[《青眼の白龍》]]を1体倒せば十分なのに[[《拡散する波動》]]で3体諸共全滅させたのもオーバーキルである。~
他の[[デュエル]]や作品でも、1体で十分なところを一斉[[攻撃]]や[[全体攻撃]]をするなど、演出上のオーバーキルが多数発生している。~

**関連リンク [#pee5f536]
--逆に、オーバーキルを狙ったがために敗北したデュエリストも非常に多い。~
その筆頭候補の海馬は、そのままでも勝てるのに[[《青眼の究極竜》]]などの切り札を無駄に[[召喚]]し、逆転負けを許す事が多い。~
逆に[[メインフェイズ1>メインフェイズ#M1]]で[[《神獣王バルバロス》]]を[[蘇生]]しなかった為に勝利を逃がした天馬夜行の様な例もある。~
//Aiは「vs遊作/Playmaker」戦において、そのまま[[攻撃]]すれば[[蘇生]]に繋いで勝利出来たところを無駄に[[《Ai打ち》]] を[[発動]]した事によって敗北したが、何かあるのではないかとある程度察していたうえ、「それでもいいかな」と自身の勝利を諦めていた節があった。~
//Ai打ちがオーバーキルかというと微妙

--特殊な例として、[[《ミスフォーチュン》]]で高[[攻撃力]]の[[融合モンスター]]を狙ったためにその時点での勝機を逃したエドの例がある。~
しかし[[伏せカード]]がある状態だったので、[[ダメージ]]の軽減や[[ライフ回復]]の可能性を考えるとプレイングミスとは言えない。~

--アニメSEVENSの「遊我vsロミン」戦の[[デュエル]]後に、「[[攻撃力]]を上げずとも素の状態で[[相手]]の[[下級モンスター]]を[[戦闘破壊]]すれば勝負はついていた」と言及されている。~
アニメ・漫画内でこの様なオーバーキルに言及されるシーンは珍しい。~
なお、遊我がこの行為を行ったのは「全力には全力、エースにはエースで応える」との考えにより、[[攻撃力]]を上げて[[相手]]のエースを倒したかったからである。~

--[[ライフ]]0の相手を[[攻撃]]するというルール上不可能なハズの行為も、勝者の怒りや残虐性を表す演出としてよく見られる。~
「ドーマ編」の「闇遊戯vsインセクター羽蛾」戦において[[《狂戦士の魂》]]で羽蛾を[[連続攻撃]]し続けた闇遊戯は前者の、「鉄男vs等々力vs&ruby(フォー){IV};」戦で[[《No.15 ギミック・パペット−ジャイアントキラー》]]による「ファンサービス」を行ったIVは後者の代表例と言えるだろう。~

--これまでに生じた最大数値の超過[[ダメージ]]は、実数でない無限大を除けばアニメZEXAL&ruby(セカンド){II};の「遊馬vsエリファス」戦。~
残り[[ライフ]]1200のエリファスに対し58900もの[[戦闘ダメージ]]が生じているが、これはあくまでも[[デュエル]]の流れで生じたものであり意図して狙ったわけでないため、上記の意味のオーバーキルとはやや異なる。~

-コナミのゲーム作品において―~
ゲームによっては、[[戦闘ダメージ]]を与えれば与えるほど得られるポイントが増えるので、わざとオーバーキルして稼ぐということがある。~
[[DUEL TERMINAL]]では初期の[[ライフポイント]]が4000しかないため、特に[[《リミッター解除》]]によるオーバーキルが成立しやすい。~
TAG FORCEシリーズのCPUはあと一度[[攻撃]]が通れば勝てる状況になると過剰にオーバーキルを狙う傾向があり、[[攻撃力]]がかなり低い[[壁]][[モンスター]]をも攻撃表示にする事が多々ある。

**関連リンク [#link]
-[[用語集]]