オーバーキル/Over Kill †
一般的なTCGでは、相手プレイヤーへ過剰に攻撃する事を意味する。
遊戯王OCGでは、自分の優位性を誇示するフィニッシュプレイングを意味する。
例えば勝利がほとんど確定している状況にも関わらず、モンスターを追加で召喚したり、相手のライフが僅かなのに、必要も無くコンボで大ダメージを与えたりする事等を指す。
こういった行為はマナーに反しているという見方もある。
ただし、相手の手札や伏せカードを警戒するが故の行動である場合もあり、一概にそうは言えない事がある。
オーバーキルを狙ったがために相手に逆転を許してしまい、勝てた筈のデュエルに負けた、という事が無いようにしたい。
デメリットやコスト、多くの手札消費をともなうカードを使用する場合は特に、失敗するとそこから逆転を許してしまう可能性は高い。
魅せる、多少の不確定要素が絡んでも勝てる戦い方は効果的な面も存在はするが、リスクを取り除くことには万全を期したい。
- 自分が有利な時にしか有効に働かないカードの事を指す場合もある。
「オーバーキルとして優秀なカード」とは、「自分が優位な状況を固定するための便利なカード」を指す。
相手の逆転の芽を奪い去る効果は絶大だが、不利な状況や均衡している状況では役に立たないカードとも言える。
1:1交換のドローロックである《刻の封印》や《はたき落とし》等が例として挙げられる。
かの【八汰ロック】における《八汰烏》も相手が攻撃を阻害できない状況でこそ真価を発揮するように、突き詰めた「対処不可能」の意味は大きい。
そのため、実用性や成功率の高いオーバーキルのパーツは規制されることが多い。
- 原作・アニメにおいて―
記念すべき最初のデュエル「遊戯vs海馬」で、遊戯が勝てる状況で《死者蘇生》で《青眼の白龍》を蘇生させている。
海馬は《青眼の白龍》で勝てるのに《青眼の究極竜》を召喚し、逆転負けを許す事が多い。
海馬の考えとしては、仮に何らかの形で《青眼の白龍》のコントロールが相手に移った場合、《青眼の白龍》同士で相打ちになる可能性を警戒しての事らしい。
しかし、《青眼の究極竜》のコントロールを奪われ、返しのターンに反撃されるようなケースは想定できなかったのだろうか。
対する遊戯も「バトルシティ編」の海馬戦において《青眼の白龍》を1体倒せば十分なのに《拡散する波動》で3体諸共全滅させている。
他のデュエルや作品でも一斉攻撃や全体攻撃、カードとの絆や相手へのプレッシャーなど、演出上のオーバーキルが多数発生している。
ちなみにオーバーキルを狙った為に敗北したデュエリストは孔雀舞、人形(マリク・イシュタール)、リシド、イシズ・イシュタール、北森玲子、テッド・バニアス、海馬瀬人、響みどり、レジー・マッケンジー、ジェームズ・クロコダイル・クック、ブレオ、ジャンである。
- その他、原作ではルール上不可能なオーバーキルも存在する。
例として、遊戯、月行、カイザー亮、万丈目は敵ライフが0になっても追加攻撃を続けている。
また、海馬は当時の原作内で単体では最強だった《青眼の白龍》を相手ターンに召喚してサレンダーに追い込んでいる。
(発動した魔法カードの効果なのかもしれないが。)
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