サレンダー/surrender †
自ら負けを認め、その時点でデュエルを終了させること。
公認大会規定に定められていない行為であり、公式戦においてはサレンダーは認められていない。
しかし、非公認大会やフリーデュエルでは一般に行われているケースが多い行為である。
- サレンダーを行うメリットとして、相手に情報アドバンテージを与えない点が挙げられる。
逆に、勝利がほぼ確定したマッチ1戦目に相手のデッキのカードを少しでも多く把握しておきたい場合には相手のサレンダーを拒否し、デュエルを続行する意味がある。
この場合、相手も情報アドバンテージを与えないように自爆特攻などでわざとライフを0にするケースも見られる。
- ただし、サレンダーを拒否されたために仕方なくデュエルを続行したところ逆転勝利できたという事例もあるため、優勢・劣勢に関わらず安易なサレンダー行為やその拒否は避けるべきと言えよう。
- しかし、時間が限られている公認大会などでは、無駄に長期戦を続けるのは大会の運営そのものに悪影響なのも事実ではある。
その様な状況では、互いに暗黙の了解としてサレンダー行為を認めて速やかに次のデュエルに移るのが一種のマナーでもあり、難しい所でもある。
- 近年の非公認大会では、ローカルルールとしてシングルサレンダーを認めている場合が多い。
この場合、相手プレイヤーはサレンダーを拒否することができないとされる。
また、TCGにおいては公認大会規定にてデュエル中のどのタイミングでもサレンダーが可能な旨が定められている。
- 原作・アニメにおいて―
デッキの上に手を乗せ、サレンダーを宣言する。
最初は「スレンダー・カード」と呼ばれていた(文庫版では最初から「サレンダー」に訂正されている)。
原作では厳密には「ライフを0にする」処理によって敗北している(「闇遊戯vs闇マリク」戦では、意識を取り戻したマリクのサレンダーにより闇マリク側のライフが0になる描写がある)。
デュエリストにとってサレンダーを行うのは相当に屈辱的な行為であるらしく、孔雀舞は「心が死ぬ」とまで評している。
ただし実行例は多く、当の孔雀舞自身が「決闘者の王国編」の「vs闇遊戯」戦で行った他、「バトルシティ編」決勝戦のマリク、アニメDMでは「全国大会決勝」のダイナソー竜崎等が行っている。
また、アニメで海馬が「今ならサレンダーを認めてやってもいいぞ」と発言しており、アニメでも相手の同意がなければサレンダーはできないようである。
- 上記のように原作・DMでは多用されたが、GX以降は実行される事が減っていった。
その影響からか、アニメZEXALの「遊馬vsIII」戦のように、戦意喪失によりサレンダーを求めても、相手がそれを認めないケースが増えている。
一方で圧倒的優勢に立っている登場人物が対戦相手にサレンダーを勧めて挑発する、という行為はしばしば見られる。
- 後のアニメ作品ではライフが0になる処理を行わず直接的に敗北条件の一種として扱われているようだ。
例えば、アニメ5D'sの「ジャック&龍亞&龍可vsアポリア」戦はライフが0になると死ぬデュエルだが、「サレンダーすれば生き延びられる」とアポリアが語っている。
- アニメARC-V第3話では、LDSにサレンダー原理学なる講座が存在する事が確認できるが詳細は不明。
- 厳密にはサレンダーではないが、自分のカードの効果でライフを0にして意図的に敗北したキャラクターも存在している。
アニメDMの「闇遊戯vsラフェール」(2戦目)のラフェール、アニメ5D'sの「ジャックvsカーリー」戦のカーリー等が該当する。
同じくサレンダーとして扱われていないようだが、「遊矢(途中からの参戦)vsユート」戦において、デュエルの続行を放棄する意思をユートが見せた事から、遊矢は自分のデッキをデュエルディスクから引き抜く事でデュエルを中断させている。
- コナミのゲーム作品において―
DS版では10ターン目以降、サレンダーで自己敗北することができるようになっている。
詰めデュエルの設定ターンは、サレンダーできるように10ターン目になっている。
WORLD CHAMPIONSHIP 2010では、5ターン目以降の設定になっている。
だが、対人戦の場合はそれより早く追い詰められてしまうケースが多く、ゲーム機の電源を切って強制終了する「切断」をするデュエリストが後を絶たない。
切断された場合、Wi-Fi対戦の成績表でカウントされるのは試合数だけで勝利数はカウントされないため、事実上勝ったにもかかわらず勝率が下がる。
このため、この行為はマナー違反であり、忌み嫌われている。
- アプリゲーム「デュエルリンクス」では、デュエル中のメニュー画面内又はドローフェイズ以外で自分のデッキをタップすると「降参(サレンダー)」の表示が出現する。
これをタップすると勿論「敗北」となるのだが、デュエル中の行動内容次第で評価得点が付与される通常のデュエルでの敗北とは異なり、デュエル中の行動内容は全く反映されず評価得点0点で固定されている。
また、対人戦の場合も通信環境やプレイヤーの操作(デュエル中に他のアプリを操作した場合等)によっては「切断」と見做されて「降参(サレンダー)」扱いとなり強制終了されるケースもある。
実装当初、「デュエルリンクス」での「降参(サレンダー)」行為はあまり問題視されてこなかったが、ランク戦等の対人戦内の「期間勝利数」システムを悪用し手段として見做した思考(詳細はこちら)や戦術が浸透するようになると状況は一変。
勝敗に関わらず一方的な内容でデュエルが終わる事態が珍しくなくなり、デュエルの駆け引きを逸脱する行為が問題視されるようになった。
この為、2018/01/24以降のアップデートで《リーフ・フェアリー》を始めとした関連カードが規制を受ける制限改訂が適用された。
また、こうした状況が影響してかランク戦イベント報酬の中に「サレンダーせずにデュエルを(決められた回数分)行った場合」が常設されるようになった。
関連リンク †