別名「スイス式」・「スイスラウンド(Swiss Round)」・「スイストーナメント(Swiss Tournament)」とも呼ばれる大会の開催形式の一つ。
勝敗にかかわらず同じ試合数をこなすのが基本であり、定義や順位の決め方等ついてはTCGの元祖「マジック:ザ・ギャザリング(MTG)」の「スイスドロー」形式(外部サイト)に基づいている。
大会参加者全員と対戦する「総当たり」戦とは異なり、次の対戦相手は「自分と同戦績の相手」となっている。
(例えば4回戦目を戦う時、それまでの戦績が1勝2敗なら1勝2敗の相手と、3勝0敗なら3勝0敗の相手と戦う)
これをマッチ戦毎に繰り返して1人の優勝者を選ぶ場合、具体的に第何回戦(第何ラウンド)までやるのかは、大会の参加人数によって決まる。
従って以下の表(一例)にある回数だけマッチ戦を行えば、必ず全勝者が1人になり、優勝が決定可能となる。
大会参加人数枠 | 対戦数(目安) |
4人 | 2回戦 |
8人 | 3回戦 |
16人 | 4回戦 |
32人 | 5回戦 |
64人 | 6回戦 |
上記の表からもわかるように大会の形式上、(大会参加人数枠が16名以上の大会において)上位入賞又は優勝を狙うのならばほぼ全勝が求められる為、一般的に(決勝トーナメントまでに)2敗した時点で上位に残ることは難しい仕様となっている。
その為2敗がトーナメントから棄権する引き際となっており、多くのプレイヤーは予選で2敗した時点でその次の対戦には参加しない場合が多い。
もちろん、予選での対戦前に不参加・棄権の意思表示を示したい場合は審判・大会運営スタッフにその趣旨を伝えるのがマナーである。
しかし、中には2敗した時点で審判・大会運営スタッフへ報告無く、勝手に不参加・棄権するプレイヤーもいる為、こうしたマナー違反は一種の問題行為として位置づけられている。
非公式の大会やイベント等での「トーナメント」は予選で「スイスドロー」形式を行うのが常態化している為、一般的な「トーナメント」というとこの「スイスドロー」形式と「シングルエリミネーション」形式を併用したものを指す場合が多い。
所謂「シングルエリミネーション」形式に比べ「まぐれ優勝」が減る・実力の近い者と戦えるため、純粋にゲームを楽しみやすいなどといったメリットがある。
反面、全ての試合が終了しないと次の対戦表を作れないため、時間が掛かる欠点を構造的に抱え込んでいる。