*デッキ破壊 [#kbdbd0c8]
　[[相手]]の[[デッキ]]の枚数を減らす行為を指す。~
　具体的には[[相手]]の[[デッキ]]の上または[[デッキ]]の中から直接カードを[[墓地へ送る]]、または[[ゲームから除外する（取り除く）]]ことである。~
　大きな[[ディスアドバンテージ]]につながるが、[[相手]]に[[ドロー]]や[[デッキ]]から[[特殊召喚]]させた場合も含まれる。~
　なお、「デッキ[[破壊]]」は[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]から広まった原作用語で、「[[デッキデス]]」(｢Deck Destruction＝デッキ破壊｣もしくは｢Deck Destroy＝[[デッキ]]を[[破壊]]する｣の略称）とも呼ばれる。~
//Destoryってなんだよ

　デッキ破壊をコンセプトにする[[【デッキ破壊】]]は、[[デュエルの勝利条件]]の一つである｢[[相手]]が[[デッキ]]からカードを[[ドロー]]できなくなった場合｣の状況を作り出し勝利する[[デッキ]]である。~
　ただし、[[デッキ]]の枚数が０枚になっても、その時点では敗北しない。~
　敗北条件は、「[[ドロー]]しなければならない時に、[[ドロー]]するカードがない」という場合である。~
　ゆえに[[《メタモルポット》]][[《手札抹殺》]]等の[[効果]]が[[発動]]した時、必要な枚数分のカードを[[ドロー]]できなかった場合は即座に敗北する。~
　詳しくは[[デッキ切れ]]を参照。~

　現在の遊戯王OCGにおいては、[[墓地を肥やす]]ことが重要視されるため、デッキ破壊はあまり強くない戦術と評価されがちである。~
　初期では[[《苦渋の選択》]]等が、近年では[[ライトロード]]等が持つ[[自分]]の[[デッキ]]の[[カード]]を[[墓地へ送る]]行為が[[メリット]]として認識されていることからもわかるだろう。~

　しかし、それは毎[[ターン]]少しずつ[[デッキ]]を削るタイプの場合であり、[[【トーチ・テンペスト】]][[【ネクロフェイス】]][[【デッキ破壊１キル】]]等、１[[ターン]]に[[相手]]の[[デッキ]]の全てのカードを削ってしまうタイプは強力な[[１ターンキル]]として恐れられている。~
　そうでなくても、今の[[環境]]は[[デッキ]]を積極的に削っていく傾向があるため、通常のデッキ破壊も相対的に強化されていることは事実である。~


-このデッキ破壊という行為は、「デッキの枚数を減らす」という行為であり、「[[破壊]]」ではなく、むしろ「デッキレス（deckless）」という呼び方が正しいと言える。~
この戦術は、他のTCGにおいては「ライブラリアウト」と呼ばれている。他のTCGでは一般的に対戦中の山札をデッキとは呼ばないことが一因である。~
（遊戯王以外のTCGでは、「デッキ」とは手札や墓地やフィールドを含め、対戦に使用される全てのカードを包括する概念である。）~

-[[デッキ切れ]]による勝利を狙う場合は主に[[《ニードルワーム》]][[《ネクロフェイス》]][[《ヘル・テンペスト》]]の３枚が良く使われる。~
これ以外のカードはピンポイントに[[デッキ]]を削りライフ消失による勝利の補助とする場合が多い。~

-上記の通り、相手の[[墓地を肥やす]]ことは[[相手]]の[[アドバンテージ]]を増やしかねない諸刃の剣である。~
そのため中途半端なデッキ破壊は推奨されず、特化するべきとされる。~
いい例が[[《追い剥ぎゾンビ》]]や[[《首領・ザルーグ》]]である。

-初心者に弱く、上級者に強い珍しい戦術である。~
初心者は[[デッキ]]の枚数が40枚を大きく超えたり、[[《リサイクル》]]や[[《転生の予言》]]などでカードを[[デッキ]]に[[戻す]]ことがあるためである。~
//デッキ枚数は40枚ちょうど思っている初心者を複数確認したため修正。
[[サーチ]]・[[リクルート]]・[[デッキ圧縮]]を多用する上級者との戦いで真価を発揮する戦術といえる。~

-[[マスタールール]]で[[メインデッキ]]の上限枚数が制定されたため、相対的に強化された。~


-原作・アニメにおいて―~
原作でもやはり[[ビートダウン]]が基本であるため、デッキ破壊戦術を取ったデュエリストは少ない。~
しかし皆無ではなく、バトルシティ編の「遊戯vsマリク（人形）」戦で遊戯がこの方法で勝利している。~
「海馬vsイシズ」戦では、イシズが[[《現世と冥界の逆転》]]を使用し、海馬を窮地に陥れた。~
「記憶編」における「遊戯vs闇獏良」戦では、闇獏良が[[永続魔法]]《呪いの双子人形》と《死札相殺》との[[コンボ]]を披露した。
海馬瀬人が[[ウイルスカード>ウイルス]]による「デッキ破壊」を多数仕掛けているが、原作で言及されているデッキ破壊の概念はOCGにおけるそれとは目的が異なる。~
彼は[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]や[[《魔法除去細菌兵器》]]で相手の[[デッキ]]の強力[[カード]]を[[墓地に送る]]事で、相手の[[デッキ]]の戦闘力を低下させ、[[ビートダウン]]を行いやすくするのが目的である。~
一方で、「海馬vsイシズ」戦のイシズや「記憶編」における「遊戯vs闇獏良」の闇獏良は
[[デッキ]]切れを目的としたデッキ破壊を行っている。~

--海馬瀬人やアニメオリジナルのジーク・ロイドの戦術も確かにデッキ破壊と言えるが、彼らは「[[デッキ切れ]]による勝利」を狙っていない点で他の決闘者とは違っていると言える。~
海馬は[[ウイルス]]カードで[[相手]]の主力の[[モンスター]]や[[魔法カード]]を[[墓地]]に送り優位に立つ戦術を使う。~
ジーク・ロイドは[[デッキトップ]]を操作して[[相手]]の主力[[モンスター]]を[[デッキ]]から[[除外]]し、[[モンスター]]の[[ドロー]]を封じる戦術を行っている。~
また、アニメオリジナルの「遊戯vsレオン」戦では、ジークが[[テキストデータ>テキスト]]を改竄した《シュトロームベルクの金の城》をレオンに使わせ、デッキ破壊を行わせた。
--海馬と同じ意味で「デッキ破壊」を行ったデュエリストは、海馬以外には「ＫＣグランプリ編」のジーク・ロイド位しか存在しない。~
一方で、[[デッキ切れ]]を目的としたデッキ破壊を行ったデュエリストは、Ｒの北森玲子、GXのエックス、5D'sのブレオなど多数登場している。~

--遊戯王Ｒに登場したカード・プロフェッサーの一人「北森玲子」が使用。~
[[《墓守の使い魔》]]の上位[[カード]]と言える[[永続罠]]《戦場の惨劇》（[[攻撃]]後[[カード]]を５枚[[墓地へ送る]]）で城之内を苦しめた。
--上記の通りデッキ破壊戦術を取るのは、いわゆる敵サイドのデュエリストが多い。~
主人公サイドの[[デッキ]]の残り枚数がじわじわ減っていくというスリリングな展開が物語として盛り上がるからだろうか。~
しかしながら、自らデッキ破壊戦術を仕掛けて[[デッキ切れ]]で勝利したデュエリストは未だに現れていない。~
「人形vs闇遊戯」の闇遊戯など、主人公サイドがデュエルの途中からデッキ破壊戦術に切り替えて勝利した例はまれに存在する。

--アニメGXでは「デッキ破壊」[[デッキ]]使いのプロデュエリストとしてエックスが登場している。~
この時はなんと十代が[[《Ｎ・グロー・モス》]]の[[モンスター効果]]（アニメ限定）を用いたデッキ破壊[[コンボ]]で勝利している。~
なお、[[デュエル]]の経過を確認すると十代もエックスも40枚丁度の[[デッキ]]を使用していたことになる。~
「十代vs斎王」（２戦目）では、斎王が[[《アルカナフォース０−ＴＨＥ ＦＯＯＬ》]]（アニメ仕様）と[[《死神の巡遊》]]（アニメ仕様）で[[ロック]]をかけ、[[永続魔法]]《愚者の種蒔き》によって[[デッキ]]を削った。~
しかし、豊富な[[墓地アドバンテージ]]を得た十代に逆転の一手を打たれてしまった。~
なお、この[[デュエル]]の終盤で十代の[[デッキ]]が度々確認できるのだが、残り枚数が十数枚であるはずなのにこの場面では[[デッキ]]がかなり厚い（おそらくは作画ミスだろうが）。~
--珍しい例としては、「アポリアvsZ-ONE」戦ではアポリアが[[機皇帝]]等を利用して極端に[[デッキを圧縮>デッキ圧縮]]する荒技を行い、この戦術を「自身のデッキを破壊する」と評していた。~
アポリアは自らの[[デッキ]]を０枚にする事で《アフター・グロー》による勝利を確実なものにしたかと思われたが・・・？

--アニメ5D'sでは、鷹栖とブレオが[[デッキデス]]と[[バーン]]の混合[[デッキ]]を使用している。~
「遊星vs鷹栖」戦にて鷹栖は、遊星の[[デッキ]]を残り１枚にまで削ったが、遊星の[[墓地が肥えた>墓地を肥やす]]事により[[《残骸爆破》]]の[[発動条件]]を満たす助けとしてしまう。~
「ジャックvs牛尾」戦ではダークシグナーとなった牛尾が[[《ウォーム・ワーム》]][[《シールド・ワーム》]]《&ruby(ダークチューナー){ＤＴ}; カオスローグ》[[《漆黒のズムウォルト》]]の[[モンスター効果]]によりジャックの[[デッキ]]を大幅に削った。~
「遊星vsブレオ」戦では、ブレオが[[《ボルテック・バイコーン》]]を中心にデッキ破壊を進め、遊星の[[デッキ]]を高速で削った。~
「遊星vsクラーク」戦の神経衰弱[[デュエル]]では、[[魔法カード]]《等価交換》によって[[レベル]]10の《デカゴ・ナイト》３枚をめくり（[[墓地]]に送り）、遊星の[[カード]]を30枚も削った。~
もっとも、大量にある裏側表示の[[カード]]から《デカゴ・ナイト》３枚を当てたこと自体がクラークのイカサマなのだが。~
また、「アポリアvsZ-ONE」戦ではアポリアが[[機皇帝]]等を利用して極端に[[デッキを圧縮>デッキ圧縮]]する荒技を行い、その戦術を自身へのデッキ破壊としていた。~

--上記の通りデッキ破壊戦術を取るのはいわゆる敵サイドのデュエリストが多い。~
[[自分]]の[[デッキ]]の残り枚数がじわじわ減っていくというスリリングな展開が物語として盛り上がるからだろうか。~
その際に[[デッキ]]から[[カード]]が[[墓地]]へ送られる度にどんな[[カード]]が投入されていたのかが確認されている事が多い。~
しかしながら、自らデッキ破壊戦術を仕掛けて[[デッキ切れ]]で勝利したデュエリストは未だに現れていない。~

**関連リンク [#v467da54]
-[[【デッキ破壊】]]
-[[【ロックデッキデス】]]
-[[【アンデットデッキデス】]]
-[[【ネクロフェイス】]]
-[[【デッキ破壊１キル】]]
-[[【トーチ・テンペスト】]]
-[[【現世と冥界の逆転】]]

―[[相手]]の[[デッキ]]の上からカードを[[墓地へ送る]][[効果]]を持つカード
-[[《ウォーム・ワーム》]]
-[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]
-[[《ゴブリンゾンビ》]]
-[[《ジャイアントワーム》]]
-[[《シールド・ワーム》]]
-[[《精気を吸う骨の塔》]]
-[[《増幅する悪意》]]
-[[《Ｃ・スネーク》]]
-[[《首領・ザルーグ》]]
-[[《ニードルワーム》]]
-[[《二角獣レーム》]]
-[[《ブラッド・サッカー》]]
-[[《ボルテック・コング》]]

-[[《闇帝ディルグ》]]
-[[《黒蠍−強力のゴーグ》]]

-[[《デビルドーザー》]]

-[[《Ｃ・ドラゴン》]]
-[[《ボルテック・バイコーン》]](互いの[[プレイヤー]]に発生)

-[[《重機王ドボク・ザーク》]]

-[[《墓守の使い魔》]]
-[[《ポイズン・チェーン》]]

-[[《追い剥ぎゾンビ》]]
-[[《二者一両損》]](互いの[[プレイヤー]]に発生)
-[[《本陣強襲》]]
-[[《ライト・オブ・デストラクション》]]

―[[相手]]の[[デッキ]]の中からカードを[[墓地へ送る]][[効果]]を持つカード
-[[《ヴァンパイア・レディ》]]
-[[《ヴァンパイア・ロード》]]
-[[《黒蠍盗掘団》]]

-[[《呪術抹消》]]
-[[《武器庫荒らし》]]
-[[《魔法除去細菌兵器》]]

―[[相手]]の[[デッキ]]からカードを[[破壊]]するカード
-[[《連鎖破壊》]]

―[[相手]]の[[デッキ]]からカードを[[除外]]するカード
-[[《ネクロフェイス》]]

-[[《ヘル・テンペスト》]]

-[[《連鎖除外》]]

―[[相手]]に[[ドロー]]させるカード

　[[ドロー]]参照。

―デッキ破壊対策カード
-[[《ネコマネキング》]]
-[[《ペンギン・ナイト》]]
-[[《闇よりの恐怖》]]

-[[《闇より出でし絶望》]]

―その他のリンク
-[[デッキ切れ]]
-[[デッキデス]]
-[[手札破壊]]

-[[用語集]]