*ピン挿し [#qd18e28c]
 ある[[カード]]を1枚だけ[[デッキ]]に投入することを意味する用語。~
 ピン刺し、ピン差し、1枚挿しとも呼ばれる。 

-コンセプトのある[[デッキ]]や[[コンボ]][[デッキ]]では、[[キーカード]]を複数枚投入するのが一般的。~
デッキの根幹となる戦略・戦術を遂行ためには、特定のカードを[[ドロー]]しなければならないからである。~
[[ドロー]][[確率]]を挙げるために、同名カード3枚だけでなく代用カードを採用する場合もある。~

-[[制限カード]]に指定されている以外でピン挿しされる主な理由
--''[[上位互換]]が3枚積みされて、数合わせとして追加で1枚投入されている。''~
数合わせで投入されている場合が多く、カードの性能に大きな差がない場合が多い。~
--''メインコンセプトとは外れている[[カード]]を採用している。''~
複数[[積む]]場合もあるが、余ったスロットに強力なカードを採用([[タッチ]])する場合である。アンチ[[シナジー]]ということもある。~
最近では、2009年度[[選考会]]にて日本代表に輝いた者の[[デッキ]]には[[【BF】]]ではないのに[[《BF−疾風のゲイル》]]が1枚だけ投入されていた例がある。~
--''[[コスト]]や[[発動条件]]・[[召喚条件]]のある[[魔法・罠カード]]や[[上級モンスター]]である。''~
気軽に使えない[[重い]]カードであり、[[手札事故]]を起こしやすいカードである場合が多い。[[発動]]および[[召喚]]できれば強力であるだけに、構成によっては[[積む]]こともある。~
--''2種類の[[カード]]があり、どちらの[[カード]]にするか迷った場合。''~
例えば、[[《エネミーコントローラー》]]と[[《突進》]]のどちらを投入するか迷った時に[[《鎖付きブーメラン》]]を投入する場合である。~
また、似た方向性の[[カード]]([[《サイクロン》]]と[[《ナイト・ショット》]])のどちらかを2枚投入するのでなく、1枚ずつ投入する、といった事もある。
--''[[手札]]に来ると[[ディスアドバンテージ]]となる[[ドロー]]したくない[[カード]]。''~
[[《ホルスの黒炎竜 LV8》]]や[[《死のメッセージ「H」》]]等は、[[ドロー]]しても役に立たないため、[[手札事故]]軽減に投入は少ない方が良い。~
--''[[カード]]資産が少なく、代用として使っている。''~
//(複数入手困難な[[《ボタニカル・ライオ》]]の代わりに[[《ギガント・セファロタス》]]を採用する)
--''[[サーチ]]手段が豊富な[[デッキ]]で苦手とする[[カード]]への対策の幅を増やす''~
(→[[《剣闘獣アレクサンデル》]])。

-2枚・3枚と同一種の[[カード]]を複数[[デッキ]]に入れることは[[積む]]と言う。~
2枚投入した場合を「2枚積み」、3枚投入した場合を「3枚積み」。~
故に「ピン積み」、「1枚積み」といった表現は間違いである。

-基本的に[[デッキ]]に多様性や対応力を持たせる事を目的とした行為である。~
[[デッキ]]の理想的な上限枚数には限度があるので、安定性や確実性と天秤にかける事になり、[[プレイヤー]]の構築力が問われる。~
[[ドロー]]に影響は与えないものの、[[エクストラデッキ]]の構築も同じ傾向を持つ。
--[[デッキ]]の戦略的意図に関係なくピン挿しを行う場合もある。~
個人の思い入れなどにより、実用性を度外視して特定のカードを投入したい場合が挙げられるだろう。~

-海外における比較的規模の大きい大会などでは、似たような役割の[[カード]]複数種をピン挿しで採用している[[デッキ]]がよく見受けられる。~
これにはカードプールそのものの違いに加え、日本と比べ参加する[[デッキ]]の種類が多く、[[メタ]]が分散しやすい事も少なからず影響している。~
とはいえ対峙した[[相手]]に有効な[[カード]]のほうを常に利用できる保証はない。~
このためかピン挿しが多い[[デッキ]]では、明確な[[シナジー]]がなくとも、[[ドロー]][[効果]]を持つ[[カード]]が組み込まれやすい傾向にある。

-特定の状況に応じたカードを複数種類[[ピン挿し]]して置き、それらを[[サーチ]]カードで使い分ける戦術を「シルバーバレット」と言う。~
[[吸血鬼>《ヴァンパイア・ロード》]]や[[狼男>《ライカン・スロープ》]]に対して、一発の銀の弾丸が必殺の武器となる事から名付けられたネーミングである。~
状況に応じて様々な[[剣闘獣]]を[[リクルート]]して戦う[[【剣闘獣】]]は、このシルバーバレットがコンセプトのデッキと言っても過言ではない。~
[[《増援》]]が無制限の時代は[[【戦士族】]]でも似たような事が行われていたが、[[制限カード]]となった現在は多種多様な[[融合]]を行える[[【E・HERO】]]以外ではあまり見られなくなった。

-[[ハイランダー]]は事実上全てのカードがピン挿しである。~
しかし、元々そのような構築の[[デッキ]]を指す呼称が[[ハイランダー]]なのでピン挿しという表現は用いない。

**関連リンク [#u60558a6]
-[[制限カード]]
-[[用語集]]