メタ/Hate †
「メタ(meta-)」とは、他の単語と結びつくラテン語由来の接頭語で「高次の〜」「超越した〜」という意味合いがある。
しかし、遊戯王OCGのプレイヤーの間では、特定のカードや戦術・デッキへの対策手段のことを言う。
《システム・ダウン》は《ABC−ドラゴン・バスター》メタ、《墓穴の指名者》は手札誘発メタ、《王宮の号令》は【シャドール】メタ、という様に、接尾語として使われる事も多い。
- メタゲーム
実際のゲームであるデュエルの前に行われる駆け引きのこと。
例えば、「【機械族】が流行しているので、その対策として《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》や《システム・ダウン》を採用する」ということを考えるとする。
すると【機械族】側のプレイヤーはさらにそれの対策として、《次元障壁》・《王宮の鉄壁》といったカードを採用すること、あるいは【機械族】を使用せず別のデッキで挑むことなどが考えられる。
これはデュエルが行われる前のデッキ構築という段階で既にそれぞれ相手に勝つための読み合いや駆け引き、すなわち実際のデュエルより高次のゲーム=メタゲームが繰り広げられているということである。
つまり一般的には「環境を読み、その環境に適合したデッキを作る」ことを意味する。
大会で勝ち抜くには、環境でどのようなデッキが流行し、それに対しどう対処するかを考えたデッキ構築が不可欠となる。
あるデッキが流行るとその対策カードが流行し、主流デッキは対策カードへの対策を打ち、今度は別の対策カードが流行り、または対策カードに強い別のデッキが流行し…といった形で常に環境は流転しており、メタゲームでは常に最新の環境を読み切る力が要求される。
ほとんどの大会はマッチ戦のため、当然サイドデッキの構築も重要となる。
- トップメタ
環境の頂点に立つデッキもしくはデッキ群のこと。
「主流デッキ」とほぼ同義である。
- メタを張る(メタる)
主流デッキに対して対策をすること。
これをするカードの事を「メタカード」、デッキの事を「メタデッキ」と呼ぶ。
ただし、「メタデッキ」という用語は主流デッキの事を指す場合もあるので注意が必要である。
様々なデッキにメタを張ること自体をコンセプトとした【メタビート】というデッキタイプもある。
- 「メタゲーム/Metagame」は古くからマジック・ザ・ギャザリングのプレイヤー間で使われていた言葉であり、これは上記の通り「ゲームの前に主流の構築を読み合う高次のゲーム」といった意味合いであった。
転じて主流戦術に対抗手段を打つことを「メタを張る」「メタる」と言うようになり、いつしかOCGプレイヤーの間では「メタ」自体が「対抗手段」という意味合いに変わってしまった。
- 「メタ」が「対抗手段」を意味するのは遊戯王独特の用法であり、他のゲーム等で「メタ」と言った場合「主流の戦術」を意味することが多い。
英語圏の遊戯王TCGプレイヤーの間でも同様に「Meta」はトップデッキの意味であり、「メタを張る」行為は「Hate」と呼ばれる。
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