遊戯王カードWiki - 維持コストのバックアップ(No.19)

維持コスト/Maintenance cost †

　カードをフィールドに維持するために必要とされるコストの事。
　一部のカードにのみ設定されており、コストを払う事ができない（または意図的に支払わなかった）場合、そのカードは自壊する。

《王宮の勅命/Imperial Order》
永続罠
このカードのコントローラーはお互いのスタンバイフェイズ毎に７００ＬＰを払う。
７００ＬＰ払えない場合このカードを破壊する。
(1)：このカードが魔法＆罠ゾーンに存在する限り、
フィールドの全ての魔法カードの効果は無効化される。

維持コストのルール上の扱いについて。
維持コストは効果ではなくコストであるため、維持コストを定めたテキストは、効果外テキストとして扱う。
これにより、以下のような影響が生じる。
- 維持コストは、《スキルドレイン》等の効果を無効にするカードで無効にならない。
- 維持コストを支払わなかった事による破壊は、「カードの効果による破壊」として扱われない。
  したがって、「カードの効果では破壊されない」効果で防いだり、「カードの効果によって破壊された場合」に発動できる効果のトリガーにできない。
- 維持コストは発動を伴わない。

維持コストには、「必ず払わなければならない」物（強制コスト）と、「払うか払わないかを任意に決められる」物（任意コスト）がある。
強制コストの例
```
このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に５００ライフポイントを払う。
この時に５００ライフポイントを払えない場合はこのカードを破壊する。
```
任意コストの例
```
このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に５００ライフポイントを払う。
または、払わずにこのカードを破壊する。
```
- 強制のライフコストを持つカードを運用する上での注意点。
  OCGのルールとして、「残りライフポイントより多いライフコストを支払う」事はできないが、「残りライフポイントと同じライフコストを支払う」事は可能である。
  よって、残りライフポイントが500の時に、500ライフポイント支払う強制コストが発生すると、自分のライフポイントを強制的に全て支払わされて敗北してしまう。
- 任意コストは、「毎ターンそのカードを除去するかどうか選べるメリット」として捉えることもできる。
  代表的なものが《平和の使者》で、ライフコストを敢えて支払わない事で自壊させ、自分に対する攻撃ロックを解除することができる。
- 第５期以前のカードは、支払いが強制か任意かがテキスト上で明記されていないため、本サイトや遊戯王カードデータベースで最新のテキスト・裁定を確認しておきたい。

維持コストにはライフコストの他、リリースを要求するもの（アモルファージ等）、手札コストを要求するもの（《爆走特急ロケット・アロー》等）、手札の公開を要求するもの（コアキメイル）などがある。
珍しいところでは、魔力カウンターを要求する《魔導アーマーエグゼ》、エクシーズ素材を取り除く《Ｎｏ.４１泥睡魔獣バグースカ》なども存在する。

維持コストを支払わなかった場合、大半のカードが破壊されるが、《地球巨人ガイア・プレート》と《空中補給》は墓地へ送られる。

分かりづらいが、一見維持コストのように見えるカードでも発動を伴う効果処理の場合がある。
《ユベル》・《Ｎｏ.３０破滅のアシッド・ゴーレム》・《Ｌ・Ｇ・Ｄ》等が該当する。

「維持コスト」はかつては遊戯王カードデータベースに記載があったが現在では修正され削除されている為、公式な用語かどうかは微妙な所である。
遊戯王カードデータベースでは《空中補給》以外は「フィールド（魔法＆罠ゾーン・ペンデュラムゾーン）に維持するためのコスト」と記載されている。
また、《コアキメイル・テストベッド》のQ&Aではコアキメイルが維持コストを支払わずに破壊されることを「フィールドに維持する事ができずエンドフェイズに破壊される場合」と記載している。
『パーフェクトルールブック2017』ではコストの項で解説されておらず、効果として扱わないテキストの項に「カードを維持するためのテキスト」という名称で記載されている。

原作・アニメにおいて―
テキストには無い用語だが、簡潔かつ明瞭な表現であるため、アニメでも「貫通」「相打ち」などと同様に俗称としてしばしば使われている。
《ファイヤー・ウォール》や《モンスターＢＯＸ》といった、現在OCG化されているカードの登場時にもこの表現が使われている。

アニメDM「KCグランプリ編」の「闇遊戯vsレオン」戦で使用された《シュトロームベルクの金の城》には、毎ターンデッキ枚数の半分を墓地へ送る強制維持コストが設けられていた。
本来はコントローラーが維持コストを払うのだが、この時はジークの細工により対戦相手が支払う仕様になっていた。
劇中では闇遊戯が自身のデッキ枚数を残り１枚にする事で「デッキの半分を支払う条件を満たせない」という理由で破壊している。

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