*下位互換 [#oebad61e]
 「下位」とは低い順位のこと。また「互換」とは互いに取り換えがきくこと。~
 「下位互換」とは互いに役割を同じにして(とりかえがききながら)、明らかに一方が劣る場合を言う。~
 具体的には「同じ能力でありながら攻守が低い」とか、「同じ攻守でありながら[[デメリット]]を持つ」「同じ能力でありながら[[発動条件]]が厳しい」などのこと。~
 なお、「AはBの下位互換である」等として用いられる。~
(逆の場合は[[上位互換]]と表現する)~

 実際は、[[コンボ]]や[[シナジー]]を考ると、下位互換の[[カード]]が勝ることもたまにある。~
 例えば、同じ[[効果]]で[[攻撃力]]が低ければ戦闘に対しては弱くなるが、[[攻撃力]]が低ければ[[《奈落の落とし穴》]]に引っ掛からなかったり、[[《クリッター》]]や[[リクルーター]]等で[[サーチ]]できたりするからである。~
 単体での能力が他のカードに劣る場合でも、[[属性]]や[[種族]]、サポートカード等に違いがあれば、専用[[デッキ]]には採用される場合が多い。~
~
 なお、勘違いされがちだが『似た[[効果]]だが、一方のカードよりも使い難い』だけで下位互換とは呼ばない。~
 例えば、[[モンスター]]を[[生け贄]]にダメージを与えたい場合、多くのデュエリストは[[《サンダー・クラッシュ》]]よりも[[《キャノン・ソルジャー》]]の方を選択するだろう。~
 だが、[[《サンダー・クラッシュ》]]は[[魔法カード]]であるため[[召喚]]の権利を使わないなど、他のカードとの[[シナジー]]を考えずとも[[《キャノン・ソルジャー》]]に勝る点を持つ。~
 そのため、[[《サンダー・クラッシュ》]]は[[《キャノン・ソルジャー》]]の下位互換ではない。~

-例として以下のものを挙げる。~
右側の[[カード]]が下位互換である。~
[[禁止・制限>禁止・制限カード]]指定されたカードを弱体化させ、再登場させたもの。~
--[[《サンダー・ボルト》]]⇒[[《ライトニング・ボルテックス》]]
--[[《心変わり》]]⇒[[《洗脳−ブレインコントロール》]][[《精神操作》]]
--[[《強欲な壺》]]⇒[[《カオス・グリード》]][[《レア・ヴァリュー》]]
--[[《光の護封剣》]]⇒[[《悪夢の鉄檻》]]
--[[《同族感染ウィルス》]]⇒[[《サイバー・ジムナティクス》]]
--[[《ブラック・ホール》]]⇒[[《カオス・エンド》]]
--[[《魔導戦士 ブレイカー》]]⇒[[《ハンニバル・ネクロマンサー》]]
--[[《王宮の勅命》]]⇒[[《魔法封印の呪符》]]
--[[《早すぎた埋葬》]]⇒[[《再融合》]][[《契約の履行》]]
--[[《サイクロン》]]⇒[[《一陣の風》]][[《トルネード》]][[《ツイスター》]]
--[[《リビングデッドの呼び声》]]⇒[[《正統なる血統》]][[《リミット・リバース》]][[《エンジェル・リフト》]]
--[[《聖なるバリア−ミラーフォース−》]]⇒[[《閃光のバリア−シャイニング・フォース−》]]~
--[[《死者蘇生》]]⇒[[《奇跡の蘇生》]][[《戦線復活の代償》]]
--[[《破壊輪》]]⇒[[《破壊指輪》]]
--[[《キラー・スネーク》]]⇒[[《リターン・ゾンビ》]]

-[[デッキ]]の相性や[[コンボ]]で使うとまた違ってくるのだが、そのことを考えなかったとき他の顕著な例としては
--[[《非常食》]]⇒[[《グリフォンの羽根帚》]]
--[[《巨大ネズミ》]]⇒[[《荒野の女戦士》]]
--[[《ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−》]]⇒[[《ホルスのしもべ》]]
--[[《スフィア・ボム 球体時限爆弾》]]⇒[[《瞬着ボマー》]]
--[[《ゴヨウ・ガーディアン》]]⇒[[《大地の騎士ガイアナイト》]]
--[[《シフトチェンジ》]]⇒[[《地縛霊の誘い》]]
--[[《和睦の使者》]][[《威嚇する咆哮》]]⇒[[《攻撃の無力化》]]⇒[[《ヒーローバリア》]][[《ヒーロースピリッツ》]]
--[[《強烈なはたき落とし》]]⇒[[《はたき落とし》]]⇒[[《墓場からの誘い》]]
--[[《魔法効果の矢》]]⇒[[《魔力浄化》]][[《魔力終了宣告》]][[《アーマーブレイク》]]
--[[《最終突撃命令》]]⇒[[《レベル制限A地区》]]
--[[《立ちはだかる強敵》]]⇒[[《挑発》]][[《アース・グラビティ》]]
--[[《ネオスペース》]]⇒[[《コンタクト》]]([[コクーン]]関連において)

-また、単体で比べたときに何の優位点も無い下位互換は、「完全下位互換」と呼ばれることもある。~
例として、[[《フォースフィールド》]]は[[《八式対魔法多重結界》]]の完全下位互換である。~
使われるとすれば以下の場合くらいである。~
--どうしても4枚目以降が必要になる場合
--[[《撲滅の使徒》]]への対策、または併用
--[[《マインドクラッシュ》]]等の回避
--[[コントロール奪取]]や[[《エクスチェンジ》]]で相手に渡った時のため

//-非常に細かいことを考えれば[[《強制転移》]][[《エクスチェンジ》]]等の存在から完全に性能が下位の互換[[カード]]は存在しない。[[コントロール奪取]]系[[カード]]で相手に[[カード]]を奪われる場合、性能が劣る[[カード]]を[[相手]]に渡した方が得になるのだ。
//上位互換にも書かれているけど検証する二枚のカード以外にカードを考えない

-なお、この「下位互換」という言葉を公式の場で最初に言ったのはPS2発売当初のソニーの社長であった。~
それまでは、[[上位互換]]という言葉はあっても下位互換という言葉は少なくとも一般にはなかったのである。

**関連リンク [#tbc27324]
-[[上位互換]]
-[[相互互換]]

-[[用語集]]