遊戯王カードWiki - 下位互換のバックアップ(No.83)

下位互換 †

　「下位」とは低い順位のことで、「互換」とは互いに取り替えがきくことである。
　「下位互換」とは互いに役割を同じにして（取り替えがききながら）明らかに一方が劣る場合をいう。

カードを比較して評価する際に使われる用語である。
同じような効果・ステータス（属性・種族・レベル）でありながら、「効果の発動条件が厳しい」、「デメリットがある」、「コストが重い」、「攻守が低い」等の場合に言う。

２種の効果「Ａ」・「Ｂ」の内、一方を「相手が」選択して適用するカードは「Ａ」・「Ｂ」の内、どちらか一方のみの効果を持つカードの下位互換となる。
例えば、「相手は手札を１枚捨てるか2000ダメージを受けるかのどちらかを選ぶ」というカードは「相手は手札を１枚捨てる」というカードの下位互換である。
１枚のカードで2000ダメージを与える可能性があるというのではなく、相手に「2000ダメージを受ける」という逃げ道を与えているからである。
勿論コストやカードの種類が異なれば話は別である。

他のカードとの兼ね合いもあって、下位互換の方が上位互換より勝る局面も存在する。
上位・下位の関係は絶対的なものでなく、単体での扱いやすさという一つの方向から見たものでしかない。
また、２つのカードを比較して、一方のメリットがわずかしかない場合に使用されることが多い。

モンスターにおいて攻撃力や守備力が低ければ戦闘に対して弱くなるが、《奈落の落とし穴》に引っ掛からなかったり、サーチャー・リクルーターの対象となったりする。
また、種族や属性が違えば受けられるサポートカードも異なり、レベルが違えば出せるシンクロモンスターやエクシーズモンスターも変わる。
通常モンスター等の効果を持たないモンスターも基本的には効果モンスターより汎用性で劣るが、サポートカードの存在により一概には言えない。
《星に願いを》では数値が合っていることが重要であり、攻撃力や守備力の高低は無視される。
極論を言えば《死者蘇生》やコントロールを奪われた時、上位互換の方が被害は大きくなるだろう。
そのため、モンスターにおける完全な下位互換は存在しないが、実際は汎用性を考えると下位互換が使われる機会は少ない。

魔法・罠カードには、効果や発動条件、カードの種類くらいしか違いを生み出す要素がないため、下位互換が勝る局面は少ない。
それでも、以下のようなカードの存在から、完全な下位互換は存在しない。
- 《マインドクラッシュ》等の回避
- 《撲滅の使徒》への対策、または併用
- 《エクスチェンジ》で相手に渡った時のため

下位互換が採用される理由としては以下のようなものがある。
- どうしても追加枚数が必要になる場合
- 上位互換が高価なカードで、金銭的に余裕がない場合

「似た効果だが、一方のカードよりも使いにくい」だけで下位互換とは呼ばない。
例えば《マスドライバー》と《キャノン・ソルジャー》の比較が挙げられ、この場合ダメージ効率は後者の方が良い。
しかし、《マスドライバー》は魔法カードであるため通常召喚の権利を使わない等、他のカードとのシナジーを考えずとも《キャノン・ソルジャー》に勝る点を持つので下位互換ではない。
特に、その《マスドライバー》が現在禁止カードである点からも、カードの種類の違いが如何に大きく差を付けてるかが良く分かる。

禁止・制限カードに指定されたカードの下位互換が、制限改訂後に登場することは珍しくない。
多少使い勝手が悪くなっても、禁止・制限カードの代用として使えるものは、パックの目玉になるからである。

例として以下のものを挙げる。
《上位互換カード》⇒《下位互換カード》

禁止・制限カードとの比較例。

その他の比較例。

原作・アニメにおいて―
漫画やアニメでは既にOCGで上位互換があるにもかかわらず、下位互換が多数登場している。
OCG化の際に強化されているものもあれば、そのままカード化されるものも存在する。

関連リンク †

下位種

用語集