BEFORE:禁止・制限カード/2009年9月1日
あの【開闢スタンダード】の切り札であり、長期に渡って禁止カードに指定されていた《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》が、驚愕の制限復帰を果たす。
このカードは全盛期【カオス】の切り札であり、《死者蘇生》と同じように永久禁止カードと見ていたプレイヤーも多かったので、制限復帰は特に驚かれた。
これにより、「どのような禁止カードでも、制限復帰する可能性はあるのでは?」という風潮がさらに広がった。
さらに、禁止経験のある《カオス・ソーサラー》がついに無制限まで緩和された。《魔導戦士 ブレイカー》に続き3枚目である。
この改訂により【雑貨貪欲カオス】、【リクル貪欲カオス】など《カオス・ソーサラー》時代の【カオス】が完全復活を果たしたのみならず、全盛期の【カオス】デッキである【開闢スタンダード】が復活したため、【カオス】は復権したといえよう。
しかし、この驚愕の制限復帰により、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》による1ターンキルをいとも簡単に行えるようにしてしまう《オネスト》が禁止カードに、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》を使いまわせる《戦士の生還》が制限カードに指定されてしまった。
この2枚のカードは一般的に見て本来禁止カード、制限カードに指定されるようなカードではないため疑問の声が挙がりそうな改訂である。《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》が再録でもされるのであろうか?
《マジカル・エクスプロージョン》が制限・準制限を通り越して禁止カードにまで指定された。
【ドグマブレード】に続き【ジャンクブレード】と2度も先行1ターンキルの主役を務めたための措置と思われる。
これにより【マジカルエクスプロージョン1キル】は構築が不可能となった。
【マジカルエクスプロージョン1キル】が消滅したため、そのパーツである《魔法石の採掘》は安全と判断されたためか制限解除された。
また《オネスト》も制限・準制限を通り越して禁止カードにまで指定された。
確かに強力なカードであり、いままでなぜ規制を受けなかったのかと疑問の声が挙がるカードの代表ではあるが、一気に禁止カードにまで指定された背景には《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》の制限復帰が原因であると見てほぼ間違いない。
これによって【ライトロード】のみならず光属性を主体とするデッキのほとんどが大打撃を受け、光属性モンスターはその最大のメリットを完全に失った。
無制限カードが一度に2枚も禁止カードになるのは、これが初めてである。
発動したターンのみならず、次のターンまで相手を拘束する拘束力を持ち、1ターンキルをほぼ確実に通してしまうカードの存在そのものが危惧されたためか、前回制限カードに指定された《大寒波》がさらに禁止カードに規制強化された。
一方特殊召喚が容易なステータスの高いモンスターやシンクロモンスターの大量展開のメタとするためか、前回禁止カードになった《死のデッキ破壊ウイルス》が制限復帰、《奈落の落とし穴》が制限解除された。
これも多少復権した【カオス】のメタとするためかもしれない。
前回一切の規制を受けず、むしろメタカードの規制や《光の援軍》等新たなカードによって強化された【ライトロード】は、かなり多くのパーツが規制を受け厳しい改訂となった。
【ライトロード】に投入しやすい強力なカードである《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》の影響も多少あると思われる。
さらに《ネクロ・ガードナー》も【ライトロード】に投入されることが多く、これを含めるとなんと6枚ものカードが規制された。
猛威を振るった【シンクロアンデット】も前回準制限カードに緩和された《馬頭鬼》に加え、《異次元からの埋葬》《ゴブリンゾンビ》が制限になり、デッキの中核を3枚も規制されたため従来のような構築は不可能になった。
またこれらのモンスターを墓地に手軽に送れる《終末の騎士》《ダーク・グレファー》の2枚も準制限カードになり、さらに【シンクロアンデット】に投入でき、《酒呑童子》の登場により強化された《ネクロフェイス》も制限カードに規制強化された。
変わりに《封印の黄金櫃》が制限解除されたともとれる。
【BF】においても《BF−大旆のヴァーユ》、《黒い旋風》が準制限カードに規制されたため墓地からの多量展開がしにくくなり、デッキの回転力も落ちた。
環境の高速化を阻止するためか《神の宣告》が準制限カードに緩和された。【パーミッション】【メタビート】には朗報だろう。それによって強化される【剣闘獣】を懸念したためか《剣闘獣の戦車》が制限カードに。
環境の高速化に伴い弱体化している《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》や《魂を削る死霊》やシンクロ登場により弱体化した《おジャマトリオ》の緩和が目立つ。ロックパーツや戦闘破壊に耐性を持つカードが緩和されるのは初めてである。
前回、特に猛威を振るっていない【サイキック族】に使われる程度で、規制について疑問の声が高かった《メンタルマスター》が制限解除された。
前環境よりさらに横行しているサーチやサルベージ対するメタとするためか、《マインドクラッシュ》が制限解除された。しかし前環境で一番の仮想敵であった《オネスト》は禁止カードに指定されてしまった。
太字は制限が強化されたカード。
斜体は制限が緩和されたカード。