手札事故 †
手札が発動条件や召喚条件を満たしていないカードで占められる等し、手札からフィールドに出せるカードが極端に少ない状況のこと。
または、「モンスターカード」と「魔法・罠カード」のどちらか片方が存在しない等、手札が極端に偏っていること。
もし手札がモンスターカードだけの場合ならば、1体のモンスターを通常召喚してターン終了ということもあり得る。
手札事故が起こっている場合は、自分がコントロールするカードの枚数に対して行動の選択肢が狭くなってしまうのである。
仮に手札に1枚でも魔法・罠カードがあれば、発動・セットという行動の選択肢もあるだろう。
対戦相手からはわからないかもしれないが、自分がディスアドバンテージを負っているも同然である。
手札事故が起こる最大の原因は、発動条件や召喚条件があるカードを大量に投入していることである。
その中でも、上級モンスターや装備魔法は構築によっては手札事故の要因となる事が多々ある。
また、コンボデッキでは特定のカードの入れ過ぎだけでなく、少な過ぎる場合もコンボが決まらない事が原因で手札事故が起こる。
- 「事故」と略されることがある。
また、手札事故が起こることを「事故る」などと表現されることもある。
「デッキ事故」と表現していることもある。
- 遊戯王OCGでは、他のTCGに見られる「初手が悪かった場合の引きなおしのルール」、いわゆる「マリガン」は無い。
このため、比較的手札事故が起きやすい。
- 手札事故を防ぐには「運」だけではなく、「構築力」がものをいう。
どんなデッキにも偏りは起こりうるので、そうなった場合でも行動が起こせるようシナジーを意識するのである。
単なる計算だけではなく経験や実践から見えてくるものもあるので、まずはストラクチャーデッキを購入する、各メディアで見られるサンプルレシピ通りにデッキを構築する等し、どうすれば手札事故が起こりにくくなるか考えてみるのも良いだろう。
- 原作・アニメにおいて―
原作でも、用語として使われている。
- アニメでは、城之内が「KCグランプリ編」の「vsジーク・ロイド」戦で起こしている。
ジーク・ロイド自身も、自らのデッキに相手の手札事故を誘発させる戦術を組み込んでいた。
- アニメGXにおいて十代が翔との特訓デュエルを行っていたが、携帯ゲームによるものだったためか、本来の引きが出来ず、「《融合》が来ない」と発言をしている。
《融合》主軸のコンボデッキを使用しているにも関わらず、本編での事例がそれ1回のみというのもすごいのだが。
アカデミアの生徒である大山が山篭りしてまでドローの修行をしていたのも、《人造人間−サイコ・ショッカー》を前にして罠カードを引いてしまうような「引きの悪さ」を克服するためであった。
英語版アニメの大山の台詞によると、シャツを着て散髪すると引きが悪くなるらしい。
また、《一撃必殺!居合いドロー!》の使い手、橘一角も以前は1ターンキルコンボが中々決まらず悩んでいた。
第4期では、翔が兄(ヘルカイザー亮)のデッキを使おうとして回らないことに苦しんでいた。
現実的に考えれば、「《サイバー・ドラゴン》+その関連カード+サイバー・ダーク+装備用ドラゴン族」を使いこなせる亮の方が異常なのだが。
その後翔は十代の意見を参考に上記の中から自分に合ったカードを選び、「ビークロイド」を加えたオリジナルデッキを使用している。
- 遊戯王Rにおいて、百野真澄がデュエル中ドローした10枚のカードの内、下級モンスターは1枚しかなかった。
また、天馬月行が手札や墓地にコンボの布石を整えていた際、相手はこれが起きていたと勘違いしていた。
コンボや戦術のためにこれを装うことも、場合によっては考えられるだろう。
ただし、あくまでも「相手に自主的にそう思わせる」のが肝心である。
言葉に出して事故を起こしているかの様に見せかけるのはルール違反なので要注意。
- アニメ5D'sにおいてボルガーやプラシド、ブレオとブレイブ、ハラルド等がデュエル中ドローしたカード(9〜12枚)には魔法カード(スピードスペル)が1枚もなかった。
それだけでは事故と言い切れるものではないが、《スピード・ワールド 2》のダメージ効果が重要となるライディングデュエルにおいては、勝負の行方を左右する事柄と言える。
上記のデュエルのほとんどにおいて、何らかのスピードスペルが1枚でも手札にあれば、彼らは勝利できていたのである。
また、ハラルドは《極神聖帝オーディン》の効果等で手札を蓄えていたが、最終的に《正統なる血統》を始めとした5枚のカードが使われずじまいのまま敗北していた。
「遊星vsジャック」(4戦目)ではジャックの手札で《バイス・ドラゴン》と《Sp−ジ・エンド・オブ・ストーム》が最後まで使用されずに手札に残っていた。
ジャックは使えない状況で上記の2枚をドローしたとき「ふん」と鼻を鳴らしていた。
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