上位互換

 「上位」とは高い順位のこと。また「互換」とは互いにとりかえがきくこと。
 「上位互換」とは互いに役割を同じにして(とりかえがききながら)、明らかに一方が勝る場合を言う。
 具体的には「同じ能力でありながら攻守が高い」とか、「攻守が同じでありながら特殊能力がある」などのこと。
 なお、日本語としては新規カードが既存カードを上回った場合に用いるのが適切。(逆の場合は下位互換と表現する)

 一例として《異次元の戦士》⇒《異次元の女戦士》、《カオス・ソーサラー》⇒《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》などが挙げられる。これらのように、ステータスで上回ったり、効果の使い勝手がよくなっていたり、更に効果が追加されている場合に用いられる。
 また、初期に登場した通常モンスターよりも、効果モンスターのほうがほとんどの場合において上位互換に位置すると言える。唯一の例外は《闇の芸術家》などの、ステータスに秀でているわけでもないのにデメリット効果を持つものくらいだろうか。

 コンボやシナジーを考えて見れば、厳密な意味での上位互換カードは非常に少ない。(コストがモンスターからライフになっているなど)
 例えば同じ攻撃力1500ならば《ワイルド・ラプター》よりも《墓守の長槍兵》のほうがどう見ても強く思えるが、通常モンスターは一部カードのサポートを受けることができるので一概にそうとはいえなかったりする。
 しかし、よく使われるカード(それは自分が使う場合も相手が使う場合も含めて)とのコンボ、シナジー、相性などで考えるのが実用的な判断方法といえる。

 ここから先は非常に細かい話になる。
極論ではあるが、完全な上位互換カードは存在しないといえる。なぜなら、一般的に使われにくいとされているカードほど《禁止令》や《闇の指名者》と《異次元の指名者》または《マインドクラッシュ》のコンボの影響を受けにくいと考えられるからだ。ただ現実にはいきなり《禁止令》で《レッド・ポーション》や《ブルー・ポーション》のようなカードが宣言される事はまず無いだろう。だから、《ブルー・ポーション》の方が効果が低く《禁止令》の影響を受けにくいと考えられるので《レッド・ポーション》より有効という事はまず無い。
 現実的な例としては《強奪》などでコントロールを奪われた場合は上位互換にみえるカードの方が影響が大きい場合がある。また攻撃力の高いカードほど《魔法の筒》の影響は大きいし、守備力の高いカードほど《地砕き》で破壊されやすいと考えられる。また、《クリッター》など多くのカードの対象になる攻撃力が1500以下であることのメリットは、一見して上位互換であるものが単純にそうとは言い切れない好例だ。

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