*対象をとらない効果 [#top] [[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]以外の効果のこと。~ 詳しく言えば、[[カードの効果]]のうち、[[発動]]時にどの[[カード]]に影響を及ぼすのかを選択しないもののこと。~ [[効果解決時]]に[[効果の適用]]を行う目標を決定する[[効果]]のことを指す場合が多いが、正確には、上記の通り、[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]以外の[[効果]]全般を指す用語であり、目標を選ばない[[効果]]や[[プレイヤー]]に対する[[効果]]などもこれに当たる。~ [[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]のページも参照。~ ***対象をとる効果との処理の違いについて [#k6b441b9] 《ジャンク・パペット/Junk Puppet》 通常魔法 自分の墓地の「ギミック・パペット」と名のついた モンスター1体を選択して発動できる。 選択したモンスターを特殊召喚する。 「ジャンク・パペット」は1ターンに1枚しか発動できない。 《堕天使の戒壇/Darklord Contact》 通常魔法 「堕天使の戒壇」は1ターンに1枚しか発動できない。 (1):自分の墓地の「堕天使」モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。 [[《ジャンク・パペット》]]と[[《堕天使の戒壇》]]は、どちらも「特定の[[カテゴリ]]の[[モンスター]]1体を[[蘇生]]する」という類似した[[効果]]を持つが、前者は[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]、後者は対象をとらない効果である。~ この2枚を例に、対象をとる効果と対象をとらない効果の処理がどのように異なるかを解説する。~ -[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]である[[《ジャンク・パペット》]]は、[[発動]]する時にどの[[モンスター]]を[[対象]]とするか[[宣言]]しなければならない。~ その後で[[対象]]とする[[モンスター]]を変更することはできない。~ よって[[《ジャンク・パペット》]]に[[チェーン]]して[[相手]]が[[《D.D.クロウ》]]や[[《転生の予言》]]を[[発動]]し、[[対象]]とした[[モンスター]]を[[墓地]]に存在しない状態にしてしまうと、[[《ジャンク・パペット》]]は[[不発]]となり[[特殊召喚]]を行えない。~ -対象をとらない効果である[[《堕天使の戒壇》]]は、[[特殊召喚]]する[[モンスター]]を[[効果解決時]]に選ぶ。~ したがって、[[発動]]時にどの[[モンスター]]を[[特殊召喚]]するかを相手に伝える必要がない。~ [[《D.D.クロウ》]]等で[[《堕天使の戒壇》]]を[[不発]]にするならば、[[墓地]]の[[堕天使]][[モンスター]]を0にする必要がある。~ ***対象をとらない効果の範囲について [#u12ce808] -以下の[[効果]]は[[対象]]をとらない効果の一例である。 --[[デッキ]]や[[お互い]]の[[手札]]など、非公開の場所にある[[カード]]に及ぶ[[効果]]。 --[[効果]]の適用範囲の[[カード]]全てに[[効果]]が及ぶ[[効果]]。 --『[[ランダム]]で選ぶ』など、その[[効果]]の[[発動]]時には、どの[[カード]]に[[効果]]が及ぶか不明な[[効果]]。 --その[[効果]]の処理時に[[効果]]の適用範囲を『選ぶ』[[効果]]。 (パーフェクトルールブック2017 P137 より引用) ---- -遊戯王[[OCG]]において、[[効果]]の[[対象]]にとる事ができるのは[[フィールド]]・[[墓地]]に存在する、または[[除外]]された[[カード]]だけである。~ したがって、[[デッキ]]・[[エクストラデッキ]]・[[手札]]の[[カード]]、および[[プレイヤー]]を対象とする[[効果]]は存在せず、これらにのみ影響を及ぼす[[効果]]は対象をとらない。~ また、[[効果]]を及ぼす[[カード]]を「対象にとれる領域」と「対象にとれない領域」の両方から選べる[[カード]]は、対象をとらない。 --例1:[[《増援》]]は、[[デッキ]]の[[カード]]にのみ影響を及ぼすので、対象をとらない効果である。~ --例2:[[《融合》]]は、[[フィールド]]と[[手札]]から[[融合素材]]を選べるので、対象をとらない効果である。~ --例3:[[《氷結界の龍 トリシューラ》]]は、[[フィールド]]・[[墓地]]・[[手札]]の[[カード]]に同時に影響を及ぼすので、対象をとらない効果である。 -[[全体除去]]・[[全体強化]]など、一定の範囲に存在する[[カード]]全てに影響を及ぼす[[効果]]は対象をとらない効果である。~ 「最も[[攻撃力]]が高い[[モンスター]]を[[破壊]]する」など、効果を受ける[[カード]]が自動的に決定する効果も対象をとらない効果である。~ -[[カウンター罠]]など、[[召喚]]・[[特殊召喚]]・[[反転召喚]]・および[[発動]]を[[無効]]にする[[効果]]は、対象をとらない効果である。~ --これらの[[効果]]で[[召喚]]行為や[[発動]]を[[無効]]にし[[破壊]]された[[カード]]は、「[[フィールド]]に出ることなく[[破壊]]された」扱いとなる。~ 上記の通り対象にとる事ができるのは[[フィールド]]・[[墓地]]・[[除外]]の[[カード]]だけなので、これらの[[効果]]は対象をとらない。 -何枚の[[カード]]に影響を及ぼすかが[[効果解決時]]に決定し、[[発動]]時点では決まっていない[[カード]]は、対象をとらない効果である。~ --例:[[《霊獣の連契》]]は、「自分[[フィールド]]の「[[霊獣]]」モンスターの数まで、フィールドのモンスターを選んで破壊する。」効果を持つ。~ [[破壊]]を行う[[効果解決時]]に何体の[[霊獣]][[モンスター]]が自分[[フィールド]]に存在するかは、[[発動]]時点ではまだ未確定である([[チェーン]]して増減する事がありうる)ため、対象をとらない。~ -[[フィールド]]・[[墓地]]または[[除外]]された[[カード]]1枚に影響を及ぼす[[効果]]や、何枚かの[[カード]]を指定して影響を及ぼす[[効果]]は、対象をとるものととらないものがある。~ --[[マスタールール3]]導入後の[[テキスト]]では、[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]には必ず「◯◯を対象として[[発動]]できる」と明記されている。~ [[マスタールール3]]以降の[[カード]]は効果に丸番号(wikiでは(1)(2)で代用)がついているのが特徴であり、丸番号があり「[[対象]]として」との明記がなければ全て対象をとらない効果である。~ --第8期以降の[[カード]]は、''「選択する」という言葉が使われている場合[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]である''。~ ''「選ぶ」という言葉を使用している場合、対象をとらない効果である''。~ ---例1:[[《サイクロン》]]の「(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を''対象として''発動できる。そのカードを破壊する。」[[効果]]は、[[対象をとる>対象をとる(指定する)効果]]。 ---例2:[[《ゴーストリック・アルカード》]]の「相手フィールド上にセットされたカード1枚を''選択して''破壊する。」[[効果]]は、[[対象をとる>対象をとる(指定する)効果]]。 ---例3:[[《アーティファクト−モラルタ》]]の「相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を''選んで''破壊できる。」効果は、対象をとらない。 -第7期以前の[[テキスト]]では、[[フィールド]]・[[墓地]]または[[除外]]された[[カード]]に影響を及ぼす[[効果]]について、対象をとるかどうか明確に判断する基準は''存在しない''。~ 一応、これ以前の[[カード]]は概ね「対象をとれる条件が揃っていれば対象をとる効果」であり、「特に条件のない[[単体除去]]だが対象をとらない」という[[《アーティファクト−モラルタ》]]のような例はほぼ存在しないが、一部に分かりにくいものがある。~ こうした[[カード]]を扱う際は、本wikiや[[遊戯王カードデータベース]]で最新の[[テキスト]]や裁定を確認する事が望ましい。~ --対象をとらない事が分かりにくい効果の例としては、[[《E・HERO エアーマン》]]の[[魔法・罠除去]][[効果]]、[[《クイーンマドルチェ・ティアラミス》]]、[[《氷結界の龍 トリシューラ》]]、[[《天空聖者メルティウス》]]、[[《奈落の落とし穴》]]等がある。~ 逆に[[《銀河眼の光子竜》]]など、対象をとる事が分かりにくい効果もあった。~ ---- -対象をとらない効果は、対象をとる効果より妨害されにくいという[[メリット]]がある。~ 一般論として、ほぼ同じ[[効果]]で対象をとる[[カード]]ととらない[[カード]]があれば、対象をとらない[[効果]]の方が優秀と言える。~ --対象をとらない効果は、[[対象]][[カード]]を移動させる事で[[不発]]にする事ができないため、対象をとる効果より妨害されにくい。~ --また、対象をとらない効果は[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]に比べ、圧倒的に[[メタカード]]が少ない。~ [[対象をとる効果を無効にするカード>対象をとる(指定する)効果#negate]]や[[対象にとれないカード>効果の対象#card]]、[[対象をとる効果を移し替えるカード>対象をとる(指定する)効果#change]]等が大量に存在するのに対し、対象をとらない効果に対する[[メタカード]]は下記の通りごく少数である。~ ---もちろん、特に[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]を採用する意味があるならばこの限りではない。~ 例えば効果の対象となる事が[[効果]]の[[トリガー]]となっている[[青き眼>シリーズカード#EyesofBlue]]を使用するならば、当然[[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]を優先的に採用すべきである。~ ---また、対象をとらない事が[[デメリット]]となる状況もごく稀に存在する。~ 例えば「[[フィールド]]の[[モンスター]]1体を[[破壊]]する」効果を[[発動]]し、[[相手]]がそれに[[チェーン]]して[[相手]][[フィールド]]の[[モンスター]]を全て[[手札]]に戻した場合。~ [[対象をとる効果>対象をとる(指定する)効果]]であれば[[不発]]になるだけだが、対象をとらない効果の場合[[自分]][[モンスター]]を[[破壊]]する羽目になる。 -第9期頃から「[[フィールド]]の[[カード]]を1枚選んで[[破壊]]する」といった類の「対象を取らない効果」が増えつつある。~ これらは、前述の「[[手札]]や[[デッキ]]から選ぶ」や「[[効果解決時]]に枚数が決定する」といった例とは異なり、[[効果発動時]]の段階で選ぶ枚数も決まっており「対象をとる効果」であっても[[効果]]の処理上の不都合はないはずである。~ この頃から「[[効果]]の[[対象]]にならない」[[耐性]]を持つ[[モンスター]]が急増しているため、それらに対する[[メタカード]]としての意味もあるのだろう。~ -[[《神縛りの塚》]]の登場以降、「[[効果]]の[[対象]]にならず、[[カード]]の[[効果]]では[[破壊]]されない」[[モンスター]]や、その[[耐性]]を付与する[[カード]]が大幅に増加している。~ 例を挙げれば、[[マジェスペクター]]、[[《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》]]、[[《巨大要塞ゼロス》]]、[[《失楽園》]]など。~ これに伴い、この[[耐性]]を持つ[[カード]]を[[除去]]する事が可能な「[[対象]]を取らない、[[破壊]]以外の[[除去]]」の評価が上昇傾向にある。~ **対象をとらない効果に関する[[効果]]を持つ[[カード]] [#card] ―[[モンスターカード]] -[[《深海王デビルシャーク》]] -[[《異次元竜 トワイライトゾーンドラゴン》]] -[[《DDD死偉王ヘル・アーマゲドン》]] **関連リンク [#link] -[[対象をとる(指定する)効果]] -[[公式用語集]]