遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ/Yu-Gi-Oh! Official Card Game †
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遊戯王OCGが販売を開始した当初の商品名。
アニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」および「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」の放送期間中に使用されていた。
LIGHT OF DESTRUCTIONまでこの商品名で販売されていたが、STARTER DECK(2008)から遊戯王ファイブディーズ オフィシャルカードゲームに変更された。
いわゆる「遊戯王カード」のホビー商品化はKONAMIが最初ではなく、1998年にバンダイから「遊戯王カードダス」が製造・販売されている。
これは同時期にバンダイの提供で放送されたアニメ「遊☆戯☆王」とタイアップした商品であり、この時点でカードダス商品としてはかなりの人気を誇っていたが、同アニメが半年で放送を終了した後、第3弾で製造終了となっていた。
(このアニメは「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」とは別物。「遊戯王DM」と区別するため、制作会社が東映アニメーションであったことから「東映版」、もしくは放送局がテレビ朝日系列であったことから「テレ朝版」と呼ぶ事が多い)
この後KONAMIが「遊戯王」関連製品の権利をバンダイから買い取り、「遊戯王カードダス」とは全く別のフォーマットで販売を開始したのが本品である。
原作の高い人気に加え、実物と同一フォーマットのカードを使用したアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の放送により人気が爆発した。
PREMIUM PACK 1の限定販売が行われた東京ドームに想定をはるかに上回る4万人が詰めかけ、あまりの混雑に販売が途中で中止に。
これに不満を抱いた購入希望者を鎮圧するために機動隊が出動したというエピソードは、全盛期の「遊☆戯☆王」人気を象徴する出来事と言える。
原作漫画終了後も、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」をはじめとするアニメオリジナル作品を放送し、メディアミックス展開を続けることで人気を維持。
最盛期にこそ及ばないが、カードゲーム業界におけるシェア上位を現在に至るまで堅持している。
- 元々トレーディングカードゲームのプレイ層はテーブルトークRPGに近く、比較的高年齢のゲームプレイヤーが主体となっていた。
『マジック;ザ・ギャザリング』のヒット以降、このTCGという商品を子供向けに取り込む試みは1996年の「ポケモンカードゲーム」をはじめ多くのタイトルで行われていた。
これらの中にはそれなりのヒット商品となったものもあるが、今日のような「トレーディングカードゲームは男児向けホビーの定番」という風潮の決定打となったのが遊戯王OCGの大ヒットによるものである事に間違いはないだろう。
OCGのブームが1999年に起こるとTCG全体のブームが燃え上がり、アニメーションや漫画、キャラクタータイアップのTCGが爆発的に生み出されては消えていくこととなる。
- 遊戯王OCGが特に優れていた点は、「対象年齢12歳以上」(後に9歳以上に変更)を謳いながらも、以下のように低年齢層への配慮が随所に見られた点である。
これらは小学生の男児や未就学児に至るまで幅広く普及する原動力となり、男児向けTCGの基本フォーマットとなった。
- カードの全ての漢字に振り仮名がふられている。
- 既存のTCGは「10枚入り300円」が基本であったが、遊戯王OCGは「5枚入り150円」で、小遣いの少ない子供でも買いやすい。
- ゲームショップや玩具店だけでなく、コンビニエンスストアなどの幅広い小売店で販売。
- 実物と完全に同一フォーマットのカードがアニメに登場する。
- ルールはバンダイ版よりも大幅に原作に近いものが採用されているが、初期のルールは原作の再現度はともかく、カードゲームとしては欠陥が多いものであった。
公式ルール→エキスパートルール→新エキスパートルールと、約1年3ヶ月の間に3回のルール改定が行われ、ゲームとしての体裁が整えられた。
こうした初期のルール整備の不徹底が、タイミングを逃すやダメージステップ等の処理の複雑化を招いた事は否めず、現在まで深く爪痕を残している。
- アニメ新作に伴いたびたび商品名を変えてきたが、一連の遊戯王OCG15周年記念商品やデュエリストパック−決闘都市編−など、原作を意識した商品ではいまだにこちらの名称が使われている。
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