*【トランス】 [#top]
 ※現在ではルールが改正され、時間切れでの勝利法は実質的に消滅している。~
  ただし、[[エキストラターン]]に突入し、[[ライフ回復]]を行うことで勝利することは可能。~
//  [[10/09/01>禁止・制限カード/2010年9月1日]]以後、[[《突然変異》]]は[[禁止カード]]になったが、現在は[[《デビル・フランケン》]]、[[《融合呪印生物−地》]]を代替パーツとして使用することが可能。~
//  また、[[10/09/01>禁止・制限カード/2010年9月1日]]以後、主要パーツの[[《突然変異》]]は[[禁止カード]]である。~
//  そのため、現実的な構築はなかなか困難である。~

#contents

**[[デッキ]]の概要 [#abstract]

-第1セット中に[[マッチ]]の制限時間を超過した場合、その段階で[[ライフ]]が多いほうを[[マッチ]]の勝者とする。
-第2セット中に[[マッチ]]の制限時間を超過した場合、第1セットの勝者を[[マッチ]]の勝者とする。~

 以上のルール(2005年10月20日に改正され、現在はなくなっている)を利用し、時間切れによる勝利を狙う。~
 別名TOD(Time Over Death:タイム・オーバー・デス)。~

 《サイバー・ブレイダー/Cyber Blader》(旧テキスト)
 融合・効果モンスター
 星7/地属性/戦士族/攻2100/守 800
 「エトワール・サイバー」+「ブレード・スケーター」
 このモンスターの融合召喚は上記のカードでしか行えない。
 相手のコントロールするモンスターが1体のみの場合、
 このカードは戦闘によっては破壊されない。
 相手のコントロールするモンスターが2体のみの場合、
 このカードの攻撃力は倍になる。
 相手のコントロールするモンスターが3体のみの場合、
 このカードは相手の魔法・罠・効果モンスターの効果を無効にする。

 《おジャマトリオ/Ojama Trio》
 通常罠
 (1):相手フィールドに「おジャマトークン」(獣族・光・星2・攻0/守1000)
 3体を守備表示で特殊召喚する。
 このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。
 「おジャマトークン」が破壊された時に
 そのコントローラーは1体につき300ダメージを受ける。

 《地盤沈下/Ground Collapse》
 永続魔法
 使用していないメインモンスターゾーンを2ヵ所指定してこのカードを発動できる。
 (1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、指定したゾーンは使用できない。

 ※[[《サイバー・ブレイダー》]]は2016年の[[DIMENSION BOX LIMITED EDITION]]再録の際に[[テキスト]]が[[エラッタ]]され[[効果]]が変更されている。~
 このページでは旧[[テキスト]]時代の「[[フィールドのカード]]しか[[無効]]にできないが、[[チェーンブロック]]を作らない[[効果]]も[[無効]]にできる」裁定を前提とした文章である。~

**戦術 [#strategy]
 [[《おジャマトリオ》]]と[[《地盤沈下》]]で[[モンスターの召喚]]を完全[[ロック]]し、[[《サイバー・ブレイダー》]]で[[魔法>魔法カード]]・[[罠>罠カード]]・[[効果モンスター]]の[[効果]]をほぼ完璧に[[ロック]]。~
 最後は[[《光の護封壁》]]・[[《つまずき》]]等で[[自分]][[モンスター]]を全て[[守備表示]]にし、[[おジャマトークン]]の[[自爆特攻]]も封じ込める。~
 後は[[《現世と冥界の逆転》]]で[[デッキ切れ]]を防ぎつつ[[回復]]を繰り返せば、1[[デュエル]]で[[マッチ]]に勝利することが可能だった。~
 [[《黒魔導師クラン》]]等により[[バーン]]を行うこともできるが、[[相手]]の[[ライフ]]を0にして[[デュエル]]に勝利してしまうリスクがある。~

 [[【コスモロック】]]を下回る点は、[[相手]][[モンスター]]の数を3体で固定しなくてはならない点と出すのに手間のかかる[[融合モンスター]]を使わなくてはならない点。~
 しかし、[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]などの[[ロック]]対策[[モンスター]]を無視できる点、まず[[自分]]は[[ロック]]されない点ではこちらが勝る。~
 好みで使い分けるといいだろう。~

 プレイングで対策できる要素が少ない分、[[【コスモロック】]]よりは[[マッチ]]二戦目以降も戦いやすい。~
 [[ロック]]の条件は[[モンスター]]の数の固定だが、基本的に[[モンスター]]は[[除去]]しやすいため数の調整が容易い。~
 また、[[カード]]を大量に伏せられるため[[メタカード]]対策能力も若干高い。~

***[[サイドデッキ]]による対策 [#ucfa3f48]
 [[マッチ]]戦を制する上で[[《王宮のお触れ》]]を筆頭とした大量の[[メタカード]]に対抗するのは困難である。~
 従って以下のような二通りの回避策が考えられる。~

-[[《自爆スイッチ》]]を活用して1勝1引き分けに持ち込む。~
[[《ギフトカード》]]や[[《光の護封壁》]]、[[《神の宣告》]]、[[《成金ゴブリン》]]で[[ライフ]]差をつけ[[《自爆スイッチ》]]を使う。~
来る[[カード]]は読めているので[[《ツイスター》]]や[[《ハリケーン》]]を併用して何が何でも[[《自爆スイッチ》]]を通したい。~

-[[《転生の予言》]]で[[お互い]]の[[デッキ切れ]]を防ぎ、[[マッチキル]]を行う。~

//-[[《転生の予言》]]のギミックを活用し、[[マッチキル]]を行う。~
//詳細は[[マッチキル]]を参照して欲しい。~

**この[[デッキ]]の弱点 [#weakpoint]
 [[おジャマトークン]]を[[《エネミーコントローラー》]]等の[[コスト]]とされると、[[ロック]]が解除されてしまう。~
 「[[効果を無効]]にする」が、「[[発動]]できない」わけではないのだ。~
 [[トゥーン]]や[[《D−HERO Bloo−D》]]等の[[特殊召喚]]で[[リリース]]される可能性もある。~
// (ちなみに、[[《トゥーン・ワールド》]]自体に[[効果]]はない。)~

 これは[[《生贄封じの仮面》]]で対策でき、[[当時>【トランス】#history4]]の[[カード]]プールでは[[《ポルターガイスト》]]、[[《天よりの宝札》]]、[[《The アトモスフィア》]]の3枚くらいでしか打破出来なくなる。~
 また、[[【コスモロック】]]とかみ合わせるか[[《禁止令》]]を併用する事でそれらも封印することも可能。~

 [[新マスタールール]]以降は[[リンク召喚]]が登場したため、[[ロック]]状態でも簡単に[[おジャマトークン]]を減らされる可能性が出てきた。~
 [[特殊召喚]]を行えなくする[[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]や[[《カイザーコロシアム》]]等を併用したいところだが、必要枚数はさらに増加することとなる。

**[[デッキ]]の歴史 [#history]
***第4期(2004年〜2006年) [#history4]
 後述の[[備考>【トランス】#other]] の項にも触れられているように元々は[[ELEMENTAL ENERGY]]で登場した([[エラッタ]]前)[[《サイバー・ブレイダー》]]に[[《おジャマトリオ》]]と[[《地盤沈下》]]との[[コンボ]]を組み合わせて[[相手]]の盤面を[[封殺>ロック]]し、[[《現世と冥界の逆転》]]で[[相手]]を[[デッキ切れ]]で逃げさせないまま、時間切れによる([[マッチ]]戦の)勝利を狙うことを目的に開発された[[デッキ]]であった。~
 そのため、[[キーカード]]である[[《サイバー・ブレイダー》]]は[[《デビル・フランケン》]]を用いて出されていた。~
 その後、2005年10月20日にルールが改正され、[[エキストラターン]]のルールが導入されてからは時間切れでの勝利法は実質的に消滅した。~
 
***第5期(2006年〜2008年) [#history5]
-[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]~
[[《現世と冥界の逆転》]]が[[禁止カード]]に指定された。~
これにより[[コンボ]]を決めても[[相手]]が[[デッキ切れ]]で逃げる事が可能になった。~

-[[07/03/01>禁止・制限カード/2007年3月1日]]~
[[《デビル・フランケン》]]が[[禁止カード]]に指定された。~
そのため、[[《可変機獣 ガンナードラゴン》]]や[[《冥府の使者ゴーズ》]]を用いて[[《サイバー・ブレイダー》]]を[[《突然変異》]]で出す戦法が用いられた。~

-[[07/09/01>禁止・制限カード/2007年9月1日]]~
[[《突然変異》]]が[[禁止カード]]に指定されることとなった。~
しかし、[[ロック]]のギミックは生きていた為、以後は[[《波動キャノン》]]などの勝利手段を[[積み>積む]]、[[【コスモロック】]]等に並ぶ堅牢な[[ロック]][[デッキ]]の一つとして生まれ変わっていった。~

-[[08/03/01>禁止・制限カード/2008年3月1日]]~
[[《おジャマトリオ》]]が[[制限カード]]に指定された。~

***第6・7期(2008年〜2012年) [#history6and7]
 [[マスタールール]]の登場と共に[[シンクロ召喚]]・[[シンクロモンスター]]が実装されると、状況は一変。~
 [[相手]]に送りつけた[[おジャマトークン]]が[[シンクロ素材]]として[[除去]]されるようになり、妨害能力は大幅に低下したため、相対的に[[ロック]]の強度も低下していった。~
 結果、[[10/09/01>禁止・制限カード/2010年9月1日]]の[[制限改訂]]で[[《おジャマトリオ》]]が[[準制限カード]]に緩和された。~

***第8期(2012年〜2014年) [#history8]
 [[14/02/01>リミットレギュレーション/2014年2月1日]]に[[《デビル・フランケン》]]が[[制限カード]]に緩和された。~
 またカードプールの拡充に伴い、上記の堅牢な[[ロック]][[コンボ]]と[[《ナチュル・エクストリオ》]]や[[《異星の最終戦士》]]等の[[制圧]]能力を持つ[[モンスター]]とを組みあわせることで序盤から[[相手]]を封殺する使い方が出来るようになった。~

***第9期(2014年〜2017年) [#history9]
-[[14/07/01>リミットレギュレーション/2014年7月1日]]~
[[《デビル・フランケン》]]が[[制限解除]]された。~
結果、フル投入が可能になったことで序盤に引きやすくなり使い勝手は格段に向上。~
また[[《デビル・フランケン》]]自体が手間はかからない[[ライフコスト]]ということも相まって[[《自爆スイッチ》]]にも繋げ易いのも[[メリット]]となった。~

-[[15/01/01>リミットレギュレーション/2015年1月1日]]~
[[《現世と冥界の逆転》]]が[[エラッタ]]され[[制限復帰]]を果たした。~
また妨害性能が落ちたためか、[[《おジャマトリオ》]]が[[制限解除]]された。~

-[[15/04/01>リミットレギュレーション/2015年4月1日]]~
[[《現世と冥界の逆転》]]が[[制限解除]]された。~

-2016年以降~
[[注意書き>【トランス】#abstract]]にもあるように[[《サイバー・ブレイダー》]]の[[テキスト]]が[[DIMENSION BOX LIMITED EDITION]]再録の際に[[エラッタ]]され[[効果]]が変更された為、従来の運用は困難となった。~

***第10期(2017年〜) [#history10]
 [[新マスタールール]]の登場と共に[[リンク召喚]]・[[リンクモンスター]]が実装された。~
 これにより、[[ロック]]状態を完成させても簡単に[[おジャマトークン]]が[[相手]]の[[リンク素材]]に変換されるケースが珍しくなくなった。~
 結果、堅牢な[[封殺>ロック]]・妨害性能を維持出来なくなったため、現在は形骸化している。~

//現在では[[エキストラターン]]のルールにより、上記での[[マッチ]]勝利は不可能となった。~

//しかし[[ロック]]のギミックは生きていた為、2015年までは[[《波動キャノン》]]などの勝利手段を[[積み>積む]]、[[【コスモロック】]]等に並ぶ堅牢な[[ロック]][[デッキ]]の一つとして生まれ変わっていた。~

//初期型では[[《サイバー・ブレイダー》]]は[[《デビル・フランケン》]]を用いて出されていた。~
//[[制限改訂]]により[[《デビル・フランケン》]]が禁止された後は[[《可変機獣 ガンナードラゴン》]]や[[《冥府の使者ゴーズ》]]を[[《突然変異》]]で出すタイプに限定されたが[[07/09/01>禁止・制限カード/2007年9月1日]]における[[制限改訂]]により[[《突然変異》]]も禁止になった。~
//[[14/07/01>リミットレギュレーション/2014年7月1日]]に[[《デビル・フランケン》]]が[[制限解除]]されたため、現在は出すのに手間はかからない[[ライフコスト]]によって[[《自爆スイッチ》]]にも繋げ易い。~

**備考 [#other]
-[[《サイバー・ブレイダー》]]、[[《おジャマトリオ》]]、[[《地盤沈下》]]を使った【トランス】の創始者であるnewslime氏は、【トランス】を[[《現世と冥界の逆転》]]による永遠の[[輪廻転生>《輪廻転生》]]をコンセプトとした[[デッキ]]であるとし、輪廻転生を意味する英単語[[transmigration>《レッドアイズ・トランスマイグレーション》]]を略してトランスと命名したという。~
--このため、実際の[[デッキ]]に投入されない[[カード名]]が付いているという、初心者には理解不能な名称になってしまった。
--このため、実際の[[デッキ]]に投入されない[[カード名]]が付いているという、現在のWikiのページ作成ルールにそぐわない名称になっている。~

-TODを狙う[[デッキ]]全てに言えることだが、インターバルが取れない状態で「40分間+3[[ターン]]([[エキストラターン]])」の間延々と[[デュエル]]を行うことになるため、下手をするとプレイ続行が困難になるほど消耗してしまう危険がある。~
くれぐれも他の[[プレイヤー]]及び大会運営スタッフに迷惑がかからないようにする事。~

-[[デュエル]]中の時間切れによる[[マッチ]]の勝利は廃止されているが、「[[マッチ]]戦内の''インターバル中に''[[マッチ]]の制限時間を超過した場合、その段階で1勝している者を[[マッチ]]の勝者とする。」というルールは第11期現在でも存在している。~
とはいえ、これを利用した行為は[[公認大会規定]]で罰則対象として定められている「[[デュエル]]の進行を引き延ばす行為」と判断される可能性もあるので注意したい。~

-海外においては[[エキストラターン]]こそ廃止されているものの、基本的に[[サレンダー]]が認められているため、成立しない。
//なお、第10期以降に[[《トリックスター・マンジュシカ》]]を[[召喚]]して席を立ち、制限時間ギリギリに戻り[[相手]]に[[ターン]]を渡し、[[効果ダメージ]]で[[ライフ]]差をつけて勝利するという悪質な動きを行うプレイヤーもいる。~
//便所マンジュシカは都市伝説

-コナミのゲーム作品において―~
[[WORLD CHAMPIONSHIP>ゲーム付属カード#WCS]]では、[[タッグデュエル]]で明日香と万丈目が使用してくる。~
明日香が[[《サイバー・ブレイダー》]]の[[特殊召喚]]等を、万丈目が[[《おジャマトリオ》]]の[[発動]]等を行うという、アニメのイメージも崩さない面白いタッグである。~
しかし、CPUにこの[[デッキ]]は使いこなせないようで、[[ロック]]が無事形成されること自体稀であり、形成出来ても[[自分]]で[[おジャマトークン]]を[[戦闘破壊]]してしまったりする。~
このゲームではバグでタッグでもシングル[[デュエル]]用の[[デッキ]]を使う事があるのだが、そちらのタッグの方が強く感じてしまうほどである。

**代表的なカード [#keycard]
-[[《サイバー・ブレイダー》]]

-[[《おジャマトリオ》]]
-[[《地盤沈下》]]

**関連リンク [#link]
-[[【ワールドトランス】]]

-[[デッキ集]]
-[[デッキ集/バーン・デッキ破壊・特殊勝利]]