*【ドローゴー】 [#top]

#contents

**[[デッキ]]の概要 [#abstract]
 [[カウンター罠]]の[[使用]]に特化した、[[パーミッション]][[デッキ]]。~
 [[バーン]]・[[デッキ破壊]]・[[カードの効果]]による[[特殊勝利]]を狙う。~
 [[モンスター]]を極僅か、あるいは全く採用しないため、[[魔法・罠カード]]を全く投入しない[[【フルモンスター】]]とは対極に位置する。~

 その性質上、ほぼ全ての[[ビートダウン]][[デッキ]]に対する[[メタデッキ]]・アンチ[[デッキ]]と言える。~
 また、[[モンスター除去]]や[[攻撃宣言]]反応[[罠カード]]を[[腐らせる>腐る]]事も可能。~
 反面、[[手札事故]]の危険性が常に付きまとい、確実な勝利は得にくい[[デッキ]]とも言える。~

-名称はマジック:ザ・ギャザリング(以下MTG)からの輸入である。~
本来は[[自分]]の[[ターン]]に何もしない戦術、およびその戦術を中軸に据えた[[デッキ]]のことを指す。~
MTGでは[[相手]][[ターン]]でも[[手札]]から使える[[カード]]が多く存在するため、こうした戦術も有用とされているのである。~
近年は遊戯王[[OCG]]にも[[手札誘発]][[カード]]は増えてきたものの、このページで扱う[[デッキ]]では基本的に[[魔法・罠カード]]の[[セット]]等も行うことになる。~

 《神の宣告/Solemn Judgment》
 カウンター罠
 (1):LPを半分払って以下の効果を発動できる。
 ●魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
 その発動を無効にし破壊する。
 ●自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
 それを無効にし、そのモンスターを破壊する。

 《スキルドレイン/Skill Drain》
 永続罠
 1000LPを払ってこのカードを発動できる。
 (1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
 フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される。

**[[デッキ]]構築に際して [#introduction]
 [[【パーミッション】]]系列の[[デッキ]]である以上、[[カウンター罠]]を中心に[[デッキ]]構築をしたい。~
 [[カウンター罠]]で確実に[[マストカウンター]]を行い、それ以外の[[カード]]でそれをなしうる状況を作ろう。~

***[[魔法・罠カード]]について [#spell_trap]
-[[《神の宣告》]]・[[《魔宮の賄賂》]]・[[《輪廻のパーシアス》]]~
汎用[[カウンター罠]]であり、多くの[[【パーミッション】]]で採用される。~
これらを駆使し、[[《ハーピィの羽根帚》]]や[[《王宮のお触れ》]]等の[[カウンター罠]]の天敵を確実に防ぎたい。~
[[汎用性]]は一歩劣るが、[[《マジック・ジャマー》]]や[[《大革命返し》]]、[[《見切りの極意》]]等も採用候補。~

-[[《スキルドレイン》]]~
[[相手]][[モンスター]]の厄介な[[モンスター効果]]を封じる。~
特に[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]は確実に防ぎたい。~
[[自分]]はほとんど[[モンスター]]を展開しないので、影響が少ない。~

-[[《透破抜き》]]・[[《墓穴の指名者》]]~
[[手札誘発]]・[[墓地]][[発動]]への対策。~
それぞれに得手不得手があるため、[[環境]]を見て投入しておきたい。~

-[[モンスターの召喚]]・展開への対策~
[[モンスター]]を展開しない[[デッキ]]という事は、[[相手]]の[[攻撃]]を全て許すという事である。~
極力[[ダメージ]]を減らすため、確実に[[モンスターの召喚]]を捌きたい。~
有用な[[カード]]は以下の通り。~

--[[《神の警告》]]・[[《神の通告》]]~
[[相手]]の[[召喚]]等を[[無効]]にする[[カウンター罠]]。~
非常に[[汎用性]]が高く、[[モンスター]]主体の[[環境]]においては必須クラスとなりえる。~
[[ライフコスト]]が固定値なため後半では[[腐る]]可能性があるが、それを抜きにしても採用しておきたい。~

--[[《激流葬》]]・[[《奈落の落とし穴》]]~
[[召喚]]反応型[[罠カード]]の中でも強力な[[カード]]。~
前者は[[全体除去]]、後者は[[除外]]できることが利点。~

//--[[《王宮の弾圧》]]~
//[[特殊召喚]]対策。~
//[[特殊召喚]]を要する[[モンスター]]には、強力なものが多い。~

--[[《強制脱出装置》]]・[[《サンダー・ブレイク》]]・[[《鳳翼の爆風》]]~
[[フリーチェーン]]の[[除去]][[カード]]。~
前者は[[ノーコスト]]の[[手札]][[バウンス]]で、後者2枚は[[手札コスト]]があるが[[魔法・罠カード]]も[[除去]]できる。~
これらを利点とできる構築・タイミングで活かしたい。~

--[[《イタチの大暴発》]]~
[[効果を受けない]][[モンスター]]への対策となる。~
[[《神の宣告》]]等を採用するこの[[デッキ]]においては自然と[[発動条件]]も整う。~

--[[《無限泡影》]]・[[《拮抗勝負》]]~
[[手札]]から[[発動]]できる[[罠カード]]。~
前者は[[除去]]こそできないが[[後攻]]1[[ターン]]目でも展開を止めることができる。~
後者は[[相手]][[ターン]]だとある程度の[[戦闘ダメージ]]を覚悟する必要があるが、防ぎづらく再利用しにくい[[除去]]なのが特徴。~
[[発動条件]]は[[《スキルドレイン》]]とは相性が悪いが、[[魔法・罠除去]]を恐れる必要がないという利点にもなる。~

-[[攻撃]]への対策~
上記の[[カード]]同様、[[相手]]の[[攻撃]]を捌く手段として十分に用意したい。~
大別して、[[攻撃]]に対して使うものと、[[攻撃]]そのものを封じるものがある。~
[[永続カード]]を多用する場合、他の[[ロック]][[デッキ]]も参照したい。~

--[[《聖なるバリア −ミラーフォース−》]]・[[《次元幽閉》]]~
[[攻撃宣言]]を防ぎ、[[相手]][[モンスター]]を[[除去]]する。~
どれも一長一短なので、それぞれのページを参考に取捨選択したい。~

--[[《くず鉄のかかし》]]~
[[除去]]はできないが、[[1ターンに1度]][[モンスター]]1体の[[攻撃]]を封じられる。~

//--[[《レベル制限B地区》]]・[[《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》]]~
//[[レベル]]4以上の[[モンスター]]の[[攻撃]]を封じる。~

//--[[《光の護封壁》]]・[[《平和の使者》]]~
//一定の[[攻撃力]]の[[モンスター]]を封じる。~

//--[[《光の護封剣》]]・[[《悪夢の鉄檻》]]~
//一定の[[ターン]]、[[攻撃]]を封じる。~

--[[《和睦の使者》]]・[[《威嚇する咆哮》]]・[[《覇者の一括》]]~
[[相手]]の[[バトルフェイズ]]を封じる。~
やはりどれも一長一短である。~

-その他の[[カード]]~
以上のような守りの手段だけでなく、それを[[手札]]に[[加える]]手段や、ある程度の攻めの[[カード]]も必要となるだろう。~

--[[《封印の黄金櫃》]]・[[《成金ゴブリン》]]・[[《強欲で謙虚な壺》]]~
各種[[キーカード]]を[[手札]]に[[加える]]手段。~
[[手札]]が溜まりやすいので、[[《手札抹殺》]]や[[《手札断殺》]]を使っても良い。~

--[[《地砕き》]]・[[《振り出し》]]・[[《ライトニング・ボルテックス》]]~
--[[《サンダー・ボルト》]]・[[《ブラック・ホール》]]~
[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]等、[[罠カード]]で対処できない[[モンスター]]の対策に。~
[[手札]]が余りやすいので、[[手札コスト]]が必要な場合もあまり気にならない。~

//[[《地砕き》]]・[[《振り出し》]]・[[《ライトニング・ボルテックス》]]
//[[手札]]が余りやすいので、[[手札コスト]]が必要な場合もあまり気にならない。~

--[[《神の恵み》]]・[[《魔法吸収》]]~
[[《スキルドレイン》]]や[[《神の宣告》]]等の[[ライフコスト]]を補える、永続的な[[ライフ回復]][[カード]]。~
[[モンスター]]0という[[デッキ]]コンセプトからは外れるが、[[フィールド]]を圧迫しない[[《黄金の天道虫》]]も悪くない。~

**[[デッキ]]の種類 [#decktype]
 どのような[[デッキ]]を組むかにより、上記の[[カード]]のいずれを採用するかも決まってくる。~

***[[ロック]][[デッキ]]・[[モンスター]]0タイプ [#Lock]
 [[《レベル制限B地区》]]・[[《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》]]・[[《光の護封壁》]]・[[《平和の使者》]]を中心とする。~
 上記をすり抜けてくる[[モンスター]]への対策に[[《くず鉄のかかし》]]や、速効性はないが[[《幽獄の時計塔》]]を採用しても良い。~

 [[ロック]][[カード]]の保険として、[[《和睦の使者》]]か[[《威嚇する咆哮》]]を採用するのも有効。~
 [[ロック]]によって身動きの取れなくなった[[相手]]は[[手札]]を溜めながら反撃を狙うので、その[[攻撃]]を捌く手段になりうるのである。~

 [[相手]]の[[メインモンスターゾーン]]を圧迫する[[《おジャマトリオ》]]も面白い。~
 こちらは[[モンスター]]を展開しないので[[自爆特攻]]される事がなく、[[相手]]は[[シンクロ素材]]や[[コスト]]にしないと処理できない。~

 次に[[《ハーピィの羽根帚》]]等の[[伏せ除去]]や、[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]等の[[罠カード]]封じへの対策が必要となる。~
 多くの[[効果モンスター]]を[[バニラ]]化して封殺する[[《スキルドレイン》]]はほぼ[[必須カード]]となるだろう。~
 それだけで不安ならば、[[《天罰》]]や[[《偽物のわな》]]等を採用するのもあり。~

-[[エクシーズモンスター]]や[[リンクモンスター]]の登場により[[トークン]]の[[送りつけ]]や[[レベル]]を参照にした[[ロック]]は通らなくなった。~
そのため実質的にこの型は消滅している。~

***簡易[[ロック]][[デッキ]] [#Simple]
 [[永続カード]]ではなく、毎[[ターン]][[ドロー]]した[[カード]]で[[ロック]]を仕掛けていくタイプ。~
 目に見えないところから[[ロック]]を行うその様は、本来の意味での【ドローゴー】に近い。~

 その性質上大量の[[カード]]が必要なため、[[ドローソース]]となる[[カード]]が必要となる。~
 [[《メタモルポット》]]や[[《デス・ラクーダ》]]、[[《ワーム・リンクス》]]等が候補となるだろう。~
 後は、[[モンスターの召喚]]・[[攻撃]]のピンポイント対策となる[[カード]]を大量に[[積む]]。~
 こちらのタイプでは[[《スキルドレイン》]]との相性が悪い為、[[《鳳翼の爆風》]]等[[フリーチェーン]][[カード]]を多用して[[相手]]の戦術を妨害したい。~

***[[【魔鍾洞】]] [#MysticMine]
 [[モンスター効果]]に対して強力な[[メタ]]になる[[フィールド魔法]][[《魔鍾洞》]]軸の[[ロック]]タイプ。~
 [[ロック]]の理想形は「[[自分]]が場に出す[[モンスター]]は0」という、[[ロック]][[デッキ]]の中でも異質で【ドローゴー】に近い理念を持つ。~
 のちに[[《魔鍾洞》]]が[[禁止カード]]となったため構築出来ない。~

***[[【神碑】]] [#Rune]
 [[神碑]][[速攻魔法]]による[[【デッキ破壊】]]の【ドローゴー】という今までにないタイプ。~
 一切の[[ロック]]を行わず自身の[[バトルフェイズ]]すらスキップしてしまう。~

**戦術 [#strategy]
 この[[デッキ]]の勝利パターンは、[[バーン]]・[[デッキ破壊]]・[[カードの効果]]による[[特殊勝利]]の3つに絞られる。~

 そのうち、最も狙いやすいのは[[《終焉のカウントダウン》]]による勝利だろう。~
 [[ロック]][[カード]]や[[《威嚇する咆哮》]]等を多めに投入し、とにかく規定の[[ターン]]数を生き延びる事を考える。~

 [[バーン]]による勝利を狙う場合は[[《仕込みマシンガン》]]や[[《ディメンション・ウォール》]]等が挙げられる。~
 [[【フルバーン】]]等を参考に相性のいい[[カード]]を選んでおきたい。~

 [[デッキ破壊]]を狙う場合は[[ロック]]・[[除去]]の投入数を増量し、[[デッキ]]の枚数を増やすだけで良い。~
 長引くと[[制圧]]される恐れもあるため、[[《次元の裂け目》]]や[[《マクロコスモス》]]等を用いて下準備の段階で思惑を崩しておきたい。~
 これに拘らず、上記のような勝利手段と併用するのもありである。~

**この[[デッキ]]の弱点 [#weakpoint]
 殆どの[[デッキ]]に対して[[メインデッキ]]から[[耐性]]を持つが、[[【フルバーン】]]や[[【チェーンバーン】]]等の[[バーン]][[デッキ]]は例外。~
 故に[[サイドデッキ]]には[[《デス・ウォンバット》]]や[[《レインボー・ライフ》]]等の対策[[カード]]を用意しておきたい。~

 また性質上対策をされると弱く、[[マッチ]]2戦目にはかなり弱い。~
 [[《光の護封壁》]]からの[[《自爆スイッチ》]]で勝ち逃げしてしまうのもあり。~
 非常に有効かつ強力な手だが、[[引き分け]]なので2回連続で成功させる必要がある点には注意。~
 [[サイドデッキ]]を[[ライフ回復]]で埋め尽くし、確実に[[エキストラデュエル]]へ持ち込む手もある。~

**備考 [#notes]
//-原作・アニメにおいて―~
//原作では[[罠カード]]中心[[デッキ]]を扱うリシドが使用した。~
//[[《聖獣セルケト》]]や[[《アポピスの化神》]]等、細部は上記に書いた【ドローゴー】の構成とは異なるが、基本は「[[ドロー]]、[[セット]]、ゴー」である。~
//ある[[ターン]]では[[ドロー]]する描写さえなく「この[[ターン]]は何もせず[[ターン]]終了」と言っていたので、[[ドロー]]さえもない「ゴー」になってしまっていた。~

//--この他、アニメGXの無表情の仮面やアニメ5D'sの紅蓮の悪魔のしもべのように、戦術としてこの【ドローゴー】を行った例もある。~
//またアニメ5D'sのクロウやジャック、龍可は、[[相手]]の[[ロック]]・[[バーン]]によりこの行為を強要された。~
//アニメZEXAL&ruby(セカンド){II};では、[[フィールド]]に他の[[カード]]がない場合[[相手]]の[[ドローフェイズ]]に[[手札]]から[[発動]]できる[[《ヌメロン・ネットワーク》>《ドン・サウザンド/魔法A》]]を使用するための戦術として、ドン・サウザンドがこれを行った。~
//彼は他にも、[[フィールド魔法]]以外の[[カード]]が[[自分]][[フィールド]]に存在しない場合に[[発動]]できる[[カウンター罠]]を多く投入しており、アニメでは珍しい本当の【ドローゴー】と言える。~

//--アニメARC-Vの「遊矢vs零児」(3戦目)では、[[《EM五虹の魔術師》]]の[[効果]]により[[お互い]]の[[プレイヤー]]が9[[ターン]]にも渡り「[[カード]]取得、[[セット]]、ゴー」という動きのみを行う事となった。~
//上記の様な狙いがあったわけではない上にアクション[[カード]]を拾っているため厳密に言えば[[ドロー]]ではないが、上記の動きのみに終始し続けたという点ではこれも一種の【ドローゴー】と言える。~
//デッキに関する話なのに、戦術であったというのはおかしい

-コナミのゲーム作品において―~
[[エキスパート2006>ゲーム付属カード#EX2006]]以降の作品では、多くの制限[[デュエル]]が登場する。~
それらのほとんどが「特定の[[属性]]・[[種族]]を使えない」ルールなので、[[モンスター]]を使わない【ドローゴー】が有効活用できる。~
しかし本来想定された制限を無視できるこれが問題視されたのか、[[TAG FORCE4>ゲーム付属カード#TF4]]以降は「特定の[[属性]]・[[種族]]を○枚以上使う」等といったルールが適用される場合が多い。~
また、現在はOCGの[[コンセプトデュエル]]においてもコンセプトを無視した【ドローゴー】を組まれないために同等のルールが課せられている 。~

**代表的なカード [#keycard]
-[[《神の宣告》]]
-[[《スキルドレイン》]]
-[[《波動キャノン》]]
-[[《終焉のカウントダウン》]]

**関連リンク [#link]
-[[【トランス】]]
-[[【パーミッション】]]
-[[【フルモンスター】]]

-[[カウンター罠]]

-[[デッキ集]]