*【黄泉帝】 [#top]

#contents

**[[デッキ]]の概要 [#abstract]
 [[自己再生]][[効果]]を持つ[[《黄泉ガエル》]]を主要な[[リリース]]要員にすえた[[【帝コントロール】]]の派生[[デッキ]]。~
 [[ターン]]毎に[[《黄泉ガエル》]]を[[自己再生]]し、[[帝]]を[[アドバンス召喚]]するという単純な構造だが、その[[除去]]力と[[攻撃力]]、豊富な[[上級]]の種類から高い[[制圧]]力・対応力を誇る。~

 《黄泉ガエル/Treeborn Frog》
 効果モンスター
 星1/水属性/水族/攻 100/守 100
 (1):このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「黄泉ガエル」が存在しない場合、
 自分スタンバイフェイズに発動できる。
 このカードを特殊召喚する。
 この効果は自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動と処理ができる。

**[[デッキ]]構築に際して [#introduction]
 [[キーカード]]である[[《黄泉ガエル》]]を[[墓地へ送れる>墓地へ送る]][[カード]]が重要となる。~
 また、[[《黄泉ガエル》]]の[[自己再生]]を阻害しないために、[[永続カード]]や[[発動条件]]のある[[罠カード]]は極力採用されない。~
 [[罠カード]]が採用されないことで防御が甘くなるため、その弱点をカバーするため[[手札誘発]][[効果モンスター]]を採用することが多い。~
 敢えて[[罠カード]]を採用する場合は[[フリーチェーン]]のものが望ましい。~

***[[モンスターカード]]について [#monster]
―[[帝]][[モンスター]]~
 [[アタッカー]]であり[[フィニッシャー]]だが、あまり[[重く>重い]]ならないように2〜3種を6〜9枚採用するのが基本。~
 また、他の[[上級>上級モンスター]]・[[最上級モンスター]]を採用する場合は、敢えて[[《邪帝ガイウス》]]1種類のみを採用するという手もある。~


-[[《邪帝ガイウス》]]~
この[[デッキ]]でもっとも優先される[[帝]]でありフル投入が推奨される。~
基本的に再利用されにくい[[除外]]による[[除去]]を行うが、[[帰還]]や[[《王宮の鉄壁》]]などの[[メタ]]をメインから採用する[[デッキ]]には弱い。~

-[[《風帝ライザー》]]~
[[《邪帝ガイウス》]]同様、[[無効]]化されにくい[[デッキ]][[バウンス]]による[[除去]]を行う。~
[[エクストラデッキ]]の[[モンスター]]には完全除去として働く一方、[[下級モンスター]][[相手]]には一時的な[[ドローロック]]にしかならない点は注意。~


-[[《氷帝メビウス》]]~
[[魔法・罠カード]]を2枚も[[除去]]できるが、[[モンスター]]を[[除去]]できず、[[アーティファクト]]を暴発させやすい。~
寧ろ自分の[[カード]]を[[破壊]]して[[《黄泉ガエル》]]や[[《冥府の使者ゴーズ》]]の[[効果]]に繋げるのがメインと言える。~
[[《黄泉ガエル》]]とは[[種族]]・[[属性]]サポートを共有でき、[[《氷騎士》]]からの[[アドバンス召喚]]もできる。~


-[[《怨邪帝ガイウス》]]・[[《凍氷帝メビウス》]]~
[[リリース]]要員が[[闇属性]]及び[[水属性]]に偏ることから[[アドバンス召喚]]時の特性を活かしやすい。~
[[《凍氷帝メビウス》]]は[[召喚に成功した]]時[[発動]]の[[罠カード]]に対して一方的な[[除去]]を行えるが、[[アーティファクト]]は防げない点は気をつけたい。~

―その他の[[上級>上級モンスター]]・[[最上級モンスター]]~
-[[《虚無魔人》]]~
[[上級モンスター]]の1体であり[[デュエル]]中の一切の[[特殊召喚]]を封じる[[永続効果]]を持つ。~

-[[《砂塵の悪霊》]]~
[[表側表示]]限定の[[全体除去]]が可能な[[上級>上級モンスター]][[スピリットモンスター>スピリット]]。~
毎[[ターン]][[手札]]に[[戻る>戻す]]ことで、繰り返し[[発動]]できる[[リセット]][[カード]]として働く。~

-[[《光と闇の竜》]]~
[[最上級モンスター]]だがこの[[デッキ]]では[[アドバンス召喚]]にそれほど苦労しない。~
最大4回まで[[相手]]の[[カードの効果]]を[[無効]]にでき、[[破壊された]]場合も[[墓地]]の任意の[[モンスター]]を[[蘇生]]できる。~

―その他の[[モンスター]]~
-[[《黄泉ガエル》]]~
この[[デッキ]]のメインとなる[[リリース]]要員であり潤滑油として欠かせない存在。~
[[ガエル]]の1体であるため、その[[サポート>サポートカード]]を受ける事もできる。~

-[[ガエル]]に関する[[モンスター]]~
--[[《鬼ガエル》]]~
[[《黄泉ガエル》]]及び[[《粋カエル》]]を[[デッキ]]から[[墓地へ送れる>墓地へ送る]]。~
自身も[[特殊召喚]]できるため、いざという時の[[リリース]]要員にもなる。~
また、[[1ターンに1度]]だけ[[自分]]の[[モンスター]]を[[バウンス]]できるため、自身を[[手札]]に退避させる、[[帝]]を再利用するといった運用が可能。~

--[[《粋カエル》]]~
[[墓地]]の[[ガエル]][[モンスター]]を[[除外]]することで[[自己再生]]できる。~
[[墓地コスト]]が許す限り1[[ターン]]に何度でも[[自己再生]]できるので[[リリース]]要員に最適。~
自身は[[ガエル]]ではないので[[《魔知ガエル》]]の[[サーチ]]には対応していない。~

--[[《魔知ガエル》]]~
[[戦闘]]・[[効果]]問わずに[[フィールド]]から[[墓地へ送られた]]時に[[ガエル]]を[[サーチ]]・[[サルベージ]]できる。~
また、[[守備力]]が高めであり2体この[[カード]]を並べれば[[相手]]の[[攻撃]]を[[ロック]]できる。~

-[[《マスマティシャン》]]~
[[《鬼ガエル》]]同様[[デッキ]]から[[《黄泉ガエル》]]や[[《粋カエル》]]を[[墓地へ送れる>墓地へ送る]]。~
[[戦闘破壊]]された時に1[[ドロー]]できるので[[ディスアドバンテージ]]を[[回復]]できるのも優秀。~

-[[《バトルフェーダー》]]・[[《ゴーストリック・フロスト》]]~
[[《黄泉ガエル》]]の[[自己再生]]条件から[[魔法・罠カード]]を安易に伏せられないので、[[手札]]から[[相手]]を妨害できるこれらの[[カード]]は貴重。~
[[効果の発動]]後も次の[[ターン]]以降の[[壁]]や[[リリース]]要員となるのも利点。~

-[[《冥府の使者ゴーズ》]]~
上記と同じ[[手札]]から[[相手]]を妨害できる貴重な[[カード]]。~
妨害力では[[《バトルフェーダー》]]に及ばないが、[[帝]]を上回る[[戦闘]]能力を持つのは利点。~

-[[《トラゴエディア》]]~
上記と同じ[[手札]]から[[相手]]を妨害できる貴重な[[カード]]。~
安定性が低く、十分に活躍できる状況は限られるが、その分爆発力も高い。~
また、【ジェネクス帝】では、[[《レアル・ジェネクス・クロキシアン》]]の[[シンクロ素材]]となれる[[メリット]]がある。~

-[[《エフェクト・ヴェーラー》]]~
上記と同じ[[手札]]から[[相手]]を妨害できる貴重な[[カード]]。~
[[相手]][[モンスター]]の[[効果]]に干渉できるのは希少であり、無制限でありながら優先度は高い。~
[[エクストラデッキ]]を圧迫するが、[[レベル]]1[[チューナー]]なので[[自己再生]]させた[[《黄泉ガエル》]]とで[[《フォーミュラ・シンクロン》]]が狙える。~

―[[エクストラデッキ]]の[[モンスター]]~
 [[《帝王の烈旋》]]を採用することもあり、一見必要無いようにも見える。~
 しかし、準備が整わない場合に備えて[[《黄泉ガエル》]]との[[ランク]]1、[[《粋カエル》]]との[[ランク]]2[[エクシーズモンスター]]は最低限採用しておきたい。~
 [[壁]]となる[[《シャイニート・マジシャン》]]や[[《ガチガチガンテツ》]]、[[アタッカー]]や[[除去]]要員として[[《ダイガスタ・フェニクス》]]や[[《神騎セイントレア》]]等が候補となる。~
 また、[[《ゴーストリック・フロスト》]]を採用する場合は[[《ゴーストリック・デュラハン》]]も併用することで[[戦闘]]と[[壁]]の確保を両立できる。~
 [[《神騎セイントレア》]]との[[シナジー]]も強い[[《天霆號アーゼウス》]]に繋げて[[全体除去]]を狙うのも可能。~
 [[シンクロモンスター]]に関しては[[《エネミーコントローラー》]]による[[コントロール奪取]]も狙えるため、[[レベル]]を幅広く取り揃えると対応しやすい。~

***[[魔法・罠カード]]について [#spell_trap]
-[[《強欲で謙虚な壺》]]~
この[[デッキ]]では[[《帝王の開岩》]]による[[帝]]の[[サーチ]]は不可能であるため、この[[カード]]で[[キーカード]]を揃える必要がある。~
もっとも[[《黄泉ガエル》]]との相性が悪いため、[[発動]]タイミングには気をつけたい。~

-[[《おろかな埋葬》]]~
任意の[[モンスター]]を[[デッキ]]から[[墓地へ送れる>墓地へ送る]][[通常魔法]]。~

-[[《エネミーコントローラー》]]~
2つの[[効果]]を持つ[[速攻魔法]]。~
[[スタンバイフェイズ]]に[[自己再生]]した[[《黄泉ガエル》]]を[[リリース]]することで、[[ノーコスト]]で[[相手]][[モンスター]]を[[コントロール奪取]]できる。~

-[[《帝王の烈旋》]]~
[[相手]][[モンスター]]を[[アドバンス召喚]]の[[リリース]]に充てられる[[速攻魔法]]。~
[[《クロス・ソウル》]]と違い[[バトルフェイズ]]を行えるが、この[[ターン]][[エクストラデッキ]]からの[[特殊召喚]]ができなくなる。~
また、[[《帝王の深怨》]]から[[サーチ]]が可能。~

-[[《ネオス・フュージョン》]]~
単体では[[重い]][[カード]]でしかない[[《E・HERO ネオス》]]を採用する必要があるが、[[《E・HERO ブレイヴ・ネオス》]]を指定すれば[[《黄泉ガエル》]]を[[デッキ]]から[[墓地へ送れる>墓地へ送る]]。~
[[アドバンス召喚]]への制限はないのでそのまま[[《E・HERO ブレイヴ・ネオス》]]を[[リリース]]に使用できる。~
それ以外では[[《レインボー・ネオス》]]で[[相手]]の[[フィールド]]を壊滅させたり[[《E・HERO アクア・ネオス》]]で[[ハンデス]]を狙ったりもできる。~

-[[《サンダー・ブレイク》]]・[[《鳳翼の爆風》]]~
[[フリーチェーン]]の[[罠カード]]であり、[[手札]]でだぶついた[[《黄泉ガエル》]]等を[[捨てられる>捨てる]]。~

-[[《水霊術−「葵」》]]~
[[水属性]]を[[リリース]]することで[[相手]]の[[手札]]を[[ピーピング]][[ハンデス]]ができる[[罠カード]]。~
[[ハンデス]]を徹底させる場合は[[《盗人の煙玉》]]や[[《マインドクラッシュ》]]も併せて採用したい。~

**戦術 [#strategy]
 序盤は[[《鬼ガエル》]]等で[[《黄泉ガエル》]]及び[[《粋カエル》]]を[[墓地へ送り>墓地へ送る]]、[[アドバンス召喚]]のための準備を整える。~
 [[《粋カエル》]]の[[自己再生]][[コスト]]を稼ぐため、基本的に[[《鬼ガエル》]]は[[手札]]に戻して繰り返し活用することになる。~
 [[除去]]手段には[[帝]]の[[効果]]だけでなく、[[《エネミーコントローラー》]]による[[コントロール奪取]]も活用していく。~

// また、[[《フィッシュボーグ−ガンナー》]]を利用することで[[シンクロ召喚]]も可能である。~
// [[《フォーミュラ・シンクロン》]]を経由することで[[手札]]を交換しつつ、[[《フィッシュボーグ−ガンナー》]]の[[シンクロ素材]]指定を無視できることは覚えておきたい。~
// 更に、[[《イレカエル》]]と[[モンスター]]1体が存在する場合、[[《粋カエル》]]を利用しつつ、[[《魔知ガエル》]]3体と[[《鬼ガエル》]]の4体を並べることができ、[[ロック]]しつつ[[《鬼ガエル》]]の効果で[[帝]][[モンスター]]を毎[[ターン]]使い回すことも可能である。~
// この状態で[[《フィッシュボーグ−ガンナー》]]を利用することで[[《氷結界の龍 トリシューラ》]]を始めとする奇数[[レベル]]の[[シンクロモンスター]]を[[シンクロ召喚]]することも可能である。~

 後述の【ジェネクス帝】と比較した場合、[[サーチ]]手段と[[リリース]]要員が豊富であり、[[バウンス]][[効果]]や[[エクシーズ召喚]]など、優勢時の追撃能力が高い。~
 一方あちらは、[[シンクロ召喚]]のギミックが積みやすく、[[《ジェネクス・ウンディーネ》]]から他の[[水属性]]を絡めた動きも取れるなど拡張性に富む。~

//**[[デッキ]]の種類 [#decktype]
//***《カード名》軸 [#decktype1]
//特定のカードを軸とする場合。

**[[デッキ]]の派生 [#variation]
***【ジェネクス帝】 [#ke373415]
***【ジェネクス帝】 [#Genex]
 [[《黄泉ガエル》]]を[[墓地へ送る]]ことが可能な[[《ジェネクス・ウンディーネ》]]を用いたタイプ。~
 [[サーチ]]した[[《ジェネクス・コントローラー》]]は[[《邪帝ガイウス》]]とで[[《レアル・ジェネクス・クロキシアン》]]の[[シンクロ召喚]]が可能。~
 [[《A・ジェネクス・バードマン》]]と[[帝]]との相性も良く、[[《トラゴエディア》]]が[[リリース]]要員かつ[[シンクロ召喚]]サポートとして活躍できる。~
 いずれも[[《闇の誘惑》]]を共有しやすい[[メリット]]もある。~

***【獅子黄泉帝】 [#g6737a6a]
***【獅子黄泉帝】 [#Dandylion]
 【黄泉帝】に、さらに[[《ダンディライオン》]]を加えた[[デッキ]]タイプ。~
 [[《ダンディライオン》]]が[[無制限カード]]として様々な[[デッキ]]で採用された[[05/09/01>禁止・制限カード/2005年9月1日]]〜[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]の[[環境]]では、[[主流デッキ]]として活躍した。~
 現在では当時は存在しなかった[[《邪帝ガイウス》]]や[[《風帝ライザー》]]が使えるものの、[[キーカード]]である[[《ダンディライオン》]][[《おろかな埋葬》]]等の[[制限強化]]が続いた事で[[リリース]]確保能力が低下しておりこれらを軸にした構築は難しい。~

**この[[デッキ]]の弱点 [#weakpoint]
 [[《黄泉ガエル》]]を[[墓地]]に維持するのが第一目的であり、ここが一番狙われる事になる。~
 ただでさえ始動が遅くなりやすいので、そこを狙われては為す術が無くなってしまう。~
 [[《D.D.クロウ》]]や[[《連鎖除外》]]はもちろん、[[《マクロコスモス》]]などを貼られると非常に厳しい。~
 [[フィールド]]でも[[《黄泉ガエル》]]を[[壁]]にする場合、そのまま放置しておくと[[相手]]の[[《鳥銃士カステル》]]の餌食になってしまう。~

 また、[[帝]]は[[アドバンス召喚]]に成功しないと[[効果]]を[[発動]]できないため、[[1ターンに1度]]の[[通常召喚]]の権利は大事にしなければならない。~
 [[《神の警告》]]や[[《奈落の落とし穴》]]、[[《激流葬》]]等の[[召喚]][[無効]]や[[召喚に成功した]]時[[発動]]の[[罠カード]]は天敵と言える。~
 対策として[[《ハーピィの羽根帚》]]や[[《サイクロン》]]、[[《ナイト・ショット》]]等の[[伏せ除去]]の採用は不可欠となるだろう。~
 [[罠カード]]を入れない構成の場合は[[《撲滅の使徒》]]も有効だが[[フリーチェーン]]の[[カード]]には無力な点に注意。~

**この[[デッキ]]の歴史 [#history]
 その高い[[制圧]]力もさる事ながら、[[メタカード]]の少なさから登場後[[主流デッキ]]の一つとして活躍を続ける。~
 後に[[禁止カード]]となる[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]や[[《月読命》]]の他には、[[《魂の解放》]]や[[《生贄封じの仮面》]]程度しか対抗策が存在しなかったのである。~
 これらを用いても、[[《黄泉ガエル》]]の[[自己再生]][[効果]]の強力さから太刀打ちできない事もあった。~

 [[《黄泉ガエル》]]が[[制限カード]]となった[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]以降は、他の派生[[デッキ]]のパーツとして扱われる事が増える。~
 そして[[無制限カード]]に戻った[[10/09/01>禁止・制限カード/2010年9月1日]]には、[[シンクロ召喚]]の登場等により[[アドバンス召喚]]主体の[[デッキ]]は[[主流デッキ]]から外れていた。~
 肝心の[[【帝コントロール】]]自体も様々な[[デッキ]]タイプが模索されており、必ずしも[[《黄泉ガエル》]]に頼らない構築も増えている。~

**代表的なカード [#keycard]
-[[帝]]

-[[《黄泉ガエル》]]

**サンプルレシピ [#sample]
-【カエル帝】~
2010年西日本代表選考会ベスト16~
http://duel-entrance-deck.seesaa.net/article/155355872.html~

**関連リンク [#link]
-[[【帝コントロール】]]

-[[デッキ集]]