*シャッフル/Shuffle [#top]
 [[カード]]を切り混ぜる事です。~
 シャッフルの方法に規定はありませんが、途中で[[カード]]の中身を見たり、[[カード]]を選り分けてからシャッフルするなどの作為的な行為は、一切してはいけません。

 (公式ルールブック マスタールール3対応 バージョン 1.0より引用)

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 シャッフルとは、''[[デッキ]]の[[カード]]を切り混ぜること''である。~
 誤解されやすいが、[[プレイヤー]]が[[手札]]の順番を並べ替える目的で[[手札]]の[[カード]]を切り混ぜる行為は、[[OCG]]に限らず「シャッフル」に該当しない。~

 下記の通りやり方はいくつかあるが、公式には定められていないのでどれを行ってもよい。~
 ただし、ウォッシュシャッフル以外はある程度[[カード]]が規則的に移動するため、イカサマが容易に行えてしまう(詳細は[[下記>シャッフル#shuffletype]])。~
 このため、例えばファローシャッフルをした後にヒンズーシャッフルをするなど、複数種類のシャッフル(大会やイベントであればディールシャッフルを除く3種類以上)を組み合わせて行う事が非常に望ましい。~

 開封したばかりの[[ストラクチャーデッキ]]や[[デュエル]]直後の[[デッキ]]は中身が偏っているため、[[手札事故]]を防ぐために念入りなシャッフルは重要である。~
 しかし、「固まった[[カード]]がバラバラになる」というのはあくまで結果として起こる事であり、それがシャッフルの目的ではない事に注意したい。~
 固まった[[カード]]を散らせるという目的でシャッフルを行うのは、「複数枚引きたくない[[カード]]をバラけさせる」というイカサマをするのと同じ事になる。~
 本当のシャッフルの目的は「無作為にカードを混ぜるため」、つまり作為的に[[カード]]を並べ替えたのではないという事を証明するためである。~

 なお、イカサマ防止のために[[相手]]の[[デッキ]]を[[カット]]・シャッフルする際には、[[カード]]を傷つけないように細心の注意を払いたい。~

**シャッフルに関するルールについて [#shufflerules]
-[[効果]]で[[デッキ]]内を見たり[[カード]]を戻したりした場合、「一番上に[[置く]]」「一番下に[[戻す]]」などの例外を除き、必ずシャッフルしなければならない。~
ただし、同様の記述のある[[《不幸を告げる黒猫》]]などは直接[[デッキ]]の中を見ているため、シャッフルしなければならない。~
この場合、[[効果]]で選択した[[カード]]を[[デッキ]]から一旦はずし、残った[[デッキ]]をシャッフルし、その後選択した[[カード]]を[[効果]]によって指定された[[デッキ]]の位置に戻すことになる。~

-[[カード]]を[[デッキに戻した>デッキに戻す]]後にシャッフルを行う事が[[テキスト]]で指示されている場合でも、[[デッキ]]に[[カード]]が[[戻ら>戻す]]なかったならシャッフルは行わない。~
例えば、[[《貪欲な壺》]]で5体の[[モンスター]]全てが[[エクストラデッキ]]に[[戻った>戻す]]場合はシャッフルを行わず[[ドロー]]する。~
//裁定変更

-シャッフルは基本的に''ルール上の行為''とされ、[[テキスト]]に「[[デッキ]]をシャッフルする」と書かれていても、[[タイミングを逃す]]要因にはならない。~
例えば、[[サーチ]]・[[リクルート]]・[[デッキに戻す]]([[加える]])等に付随する「[[デッキ]]をシャッフルする。」という[[テキスト]]は、「ルール上の行為のシャッフル」である。~
しかし、「[[効果]]によるシャッフル」の場合は例外的に[[タイミングを逃す]]要因になる。~

--かつて[[《連鎖破壊》]]・[[《連鎖除外》]]・[[《おろかな埋葬》]]の古い[[テキスト]]にある「その後[[デッキ]]をシャッフルする。」が[[効果]]処理とみなされ、[[タイミングを逃す]]要因になっていたことがあった。~
後にそれぞれ[[裁定変更]]され[[効果]]処理ではなくなり、新[[テキスト]]では省略された。~
//[[《おろかな埋葬》]](08/04/14)・[[《連鎖破壊》]][《連鎖除外》]](10/07/10)

--「[[効果]]によるシャッフル」を行う[[カード]]は、現在のところ[[《ショット・ガン・シャッフル》]]・[[《悪魔の知恵》]]・[[《魔導皇聖 トリス》]]・[[《ディーラーズ・チョイス》]]・[[《福悲喜》]]・[[《タイム・ディメンションホール》]]が存在する。~
また、「[[裏側守備表示]][[モンスター]]をシャッフルして並び替える」[[効果]]もごく僅かだが存在し、[[《マジカルシルクハット》]]・[[《うごめく影》]]・[[《さまようミイラ》]]の3枚が該当する。~

--[[CYBERNETIC REVOLUTION]]までは「[[デッキ]]をシャッフルする」と書かれていたが、[[ELEMENTAL ENERGY]]以降は書かれなくなり、再録される際には削除されるようになった。~
ただし、[[《貪欲な壺》]]や[[《打ち出の小槌》]]のように、途中でシャッフルの処理が入る[[カード]]に関しては削除されない傾向にある。~

-シャッフルの際に、[[デッキ]]内容の確認をすることはできない。(12/03/28)~
[[カード]]を選り分けてからシャッフルする行為も[[公認大会規定]]で禁止されている。~

-複数の[[カード]]を[[デッキ]]に[[加える]]場合、「まとめて[[デッキ]]と重ねなければならない」というルールはない。~
例えば[[《貪欲な壺》]]で[[デッキ]]に[[カード]]を[[戻す]]ときは、よく混ぜるために裏向きにして1枚ずつ適当に間に差し込み、その後でシャッフルしてもよい。~
ただし、[[裁定]]上はシャッフルの方法は指定されていない(11/01/28)、つまりジャッジの判断に任されるので、あらかじめジャッジの了解をとっておくことが推奨される。~


**シャッフルの種類について [#shuffletype]
 代表的なものを以下に挙げる。~

-''ヒンズーシャッフル''(Hindu shuffle)~
片手に[[デッキ]]を持ち、もう片方の手で何枚か抜き出して上か下に重ねる動作を繰り返す方法。~
日本ではこれが一般的であり、原作・アニメで最も描写されているシャッフル方法でもある。~
ただし、抜き出した塊ごとの並びは変わらない上に、大雑把に上下を入れ替えているだけなので偶数回やると順番が元に戻りやすい。~
そのため、3回以上かつ奇数回やるようにした方がいいだろう。~

-''ディールシャッフル''(Deal shuffle)~
[[デッキ]]をいくつかの山を作るように1枚ずつ分けていき、終わったらそれらを重ねて再び[[デッキ]]にする方法。~
時間がかかる上に、無作為化の方法としては適していない。~
--このシャッフルを特に工夫せず行うと、2回連続で行うことで元の[[カード]]の並びに戻せてしまう。~
たとえば、40枚の[[デッキ]]の場合、最初に5山、二度目に8山で行うことで元通りになる。~
さらに、各[[カード]]の[[加工や仕様>レアリティ]]、僅かな厚みなどの差を覚えておけば、[[デッキトップ]]になる予定の山に引きたい[[カード]]を仕込んでおくなどのイカサマができてしまう。~
こうした問題から、ディールシャッフルを禁止・制限しているカードゲームも少なくない。~
それでもやる場合は、山の数が多く[[デッキ]]の約数になりにくい6〜7山でやるといいだろう。~

-''ファローシャッフル''(Faro shuffle)~
[[デッキ]]を2つの山にし、その2つの端を噛み合わせ、ほぼ交互に差し込み、[[カード]]を曲げずにひと山にするシャッフル。~
「マッシュシャッフル」とも呼ばれており、TCGにおいてはヒンズー・ディールに並んで用いられるシャッフル方法である。~
--[[スリーブ]]に入れた[[カード]]では容易に行うことができ、かつ短時間でよく混ざるので都合がよい。~
ただし、静電気などで張り付いてしまった[[カード]]が張り付いたままになり、特定の[[カード]]同士が混ざらないまま終わってしまうことがある。~
また、[[スリーブ]]に入っていない[[カード]]では難しく、[[スリーブ]]の寿命を縮めるという欠点がある。~
--こちらもディールシャッフル同様、規則的に[[カード]]を入れ替えるものなので、これだけを複数回繰り返せば並びが元に戻ってしまう。~
また、山Aの下半分と山Bの上半分だけを噛み合わせるのを延々と繰り返すと、それ以外の部分は全く混ざらないというイカサマを行うこともできてしまう。~
よって、山Bの下半分と山Aの上半分を噛み合わせる方法でやるべきだろう。~

-''リフルシャッフル''(Riffle shuffle)~
[[デッキ]]を2つの山にし、山の端を親指で上に反らせ、もう1山も同じようにし、それらを同時に弾いて噛み合わせてひと山にする方法。~
基本的にエンターテイメント目的で行われ、主にディーラーやマジシャンが使用する。~
より派手に行うものは「マシンガンシャッフル」ともいい、下手にやると[[カード]]が折れるので注意が必要である。~
修復が利かず、トランプなどと比べて高価な専用[[カード]]を扱うだけに、闇遊戯のようにこの手法を嫌がる人も多い(下記参照)。~
特に[[相手]]の[[デッキ]]のシャッフルに用いるのはマナーに抵触する行いとされる。~
なお、「[[ショットガンシャッフル>《ショット・ガン・シャッフル》]]」をリフルシャッフルの意味で用いるのは遊戯王においてのみであり、一般的にはディールシャッフルの意味で用いられている。~

-''ウォッシュシャッフル''(Wash shuffle)~
[[カード]]を机の上に広げて掻き混ぜる方法。~
「焼きそば」「スクランブル」等とも呼ばれ、タロットや麻雀など上下の向きまで混ぜたい場合に行われる。~
アニメGXでは、実際に斎王がタロットカードをこの方法でシャッフルしているシーンが見られた。~
混ざり方自体は問題ないが、広いスペースが必要な上に[[カード]]の向きまでもぐちゃぐちゃになるのがTCG的には難点。~

-''オーバーハンドシャッフル''(Overhand shuffle)~
[[デッキ]]を片手に持ち、もう片方の手の親指で[[デッキトップ]]を何枚か滑らせて回収するという動きを繰り返す方法。~
ヒンズーシャッフルの重ねる手が逆になったような方法であり、欧米では広く用いられている。~
注意点はヒンズーシャッフルと同じであるが、手がある程度大きくないとやりにくいという難点もある。~

**その他 [#shuffleothers]
-原作・アニメにおいて―~
シャッフル関係で印象に残るデュエリストと言えばやはりパンドラだろう。~
「ショットガンシャッフルは[[カード]]を傷めるぜ」と闇遊戯に咎められている。~
なお、上記にも書かれているが、ここでのショットガンシャッフルとはリフルシャッフルのこと。~
パンドラがリフルシャッフルをしたのはマジシャン出身のデュエリストであると同時に、[[カード]]を大事にしない不届き者であることを暗示する演出である。~
(実際、彼は[[カード]]を削ることで[[カット]]の際に特定の[[カード]]が[[デッキ]]の上となるよう手品的なイカサマの細工をしていた。)~
 ~
他にはアニメ版「バトルシティ編」の闇マリクや、「乃亜編」での「闇遊戯vsビッグ1(大下)」戦の大下、「KCグランプリ編」の「城之内vsジーク」戦におけるジークがショットガンシャッフル(リフルシャッフル)を披露していた。~

--原作の「王国編」での孔雀舞の「体のシャッフルはあなたが勝った後...」という竜崎に対しての台詞も印象的だろう。~
ちなみに、アニメDMにおける第49話から第80話の主題歌のタイトルも「SHUFFLE(シャッフル)」である。~

--原作での海馬は、[[手札]]内で[[非公開情報]]に戻った[[《マジック・ランプ》]]の[[カードの位置]]を隠すため、明示的に[[手札]]シャッフルを行った。~
なお、上記にもあるように[[手札]]の[[カード]]を切り混ぜる行為(=[[手札]]シャッフル)はルール上「シャッフル」に該当しない他、大会やイベント等の実戦でこれを意識的に行うと迷惑がる[[対戦相手>プレイヤー]]も少なからずいるので(対戦時は)無闇に行わないのが一種のマナーといえる。~

--原作・アニメ共に、[[デュエル]]前のシャッフルを行う事はあまり多くない。~
原作では「闇遊戯vsパンドラ」戦、「城之内vsマリク(リシド)」戦、「闇遊戯vs闇マリク」戦などの直前に[[デュエル]]前にシャッフル(あるいは[[カット]])する描写がある。~
上述の「城之内vsマリク(リシド)」戦では、城之内がマリクへの敵意のあまり睨めつけながら長時間シャッフルし、審判に止められている。~
いずれにせよ、ほぼ「[[相手]]の[[デッキ]]を手にする」または「[[相手]]に近寄れる」事に意味がある場面でしか[[デュエル]]前のシャッフルは描写されていない。~

---GXは特に少なく、最終戦である「十代vs遊戯」戦や「万丈目vs五階堂」戦でしか明確に書かれていない。~
十代は遊戯の[[デッキ]]をシャッフルしつつ、その中に潜む[[神のカード>三幻神]]の気配を感じ取っていた。~
また、「翔vsヘルカイザー亮」戦の直前にも十代が翔の[[デッキ]]をシャッフルし亮との[[デュエル]]を促す場面があり、このとき十代は翔の[[デッキ]]に無断で[[《パワー・ボンド》]]を仕込んでいる。~

---アニメZEXAL&ruby(セカンド){II};の片桐大介が使用した[[《熱血指導王ジャイアントレーナー》]]は、ルール上の処理ではなく[[効果]]としてシャッフルを行う珍しい[[カード]]であり、複数回[[発動]]可能なこともあって当該回のセリフには「シャッフル」が頻出した。~

--アニメGXの「十代vs銀流星」戦では、十代が[[通常罠]]《ヒーローコール》で[[《E・HERO ネオス》]]を[[デッキトップ]]に置いたのに対し、流星はその妨害として[[通常魔法]]《ステージセレクト》で十代の[[デッキ]]をシャッフルした。~
勝利に執着する流星は、十代の[[カード]]を一旦手元でシャッフルした後スプリング(もう片方の手に弾き入れる)させるなど念入りにシャッフルを行っている。~
しかし、十代の次の[[通常のドロー]]はなんと[[《E・HERO ネオス》]]であり、丁寧にシャッフルしたにもかかわらず、結局[[デッキトップ]]に戻ってきてしまっていたのである。~
流星も呆然とする珍事であり、十代の引きの強さを象徴するエピソードの一つと言える。~

--手動シャッフルを行う場合、基本的には[[カード]]の裏面が[[デッキトップ]]にある状態で行っているが、「十代vs影丸」戦では[[デュエル]]直前に見つけた[[《賢者の石−サバティエル》]]を[[デッキ]]に投入した際に、[[カード]]の表面が[[デッキトップ]]にある状態でシャッフルする珍しい場面がある。

--5D's以降ではデュエルディスクやD・ホイールにオートシャッフル機能が搭載されており、GX以前よりは高頻度にシャッフルが行われるようになった。~
なお、この機能はD・ホイールのシステムに直結しているようで遊星達が新型エンジンの試運転をしていた際にはこのシステムが暴発し、[[デッキ]]の[[カード]]が弾け飛んで、エンジンから煙が出ている。~
アニメZEXALに登場した陸王と海王はこのオートシャッフル機能に細工を施し、[[カード]]の順番を固定させるイカサマを行っている。~

---デュエルディスクによってオートシャッフル機能の有無があるのか、アニメARC-Vに登場した鮎川アユは手動でシャッフルを行っている描写がある。

---アニメVRAINSの「尊/Soulburner vsボーマン」戦では[[デッキ]]がシャッフルされる際、デュエルディスクに「SHUFFLE」の文字が出ると同時に[[デッキ]]の[[カード]]が光っただけでシャッフルされたかのような演出となっている。~
物理的に混ぜる必要のないVR空間ならではの演出と言える。

-コナミのゲーム作品において―~
ゲーム作品においては、[[デッキ]]の[[カード]]かそれ以外の場所の[[カード]]を[[対象]]にする[[カード]]で[[デッキ]]以外の場所の[[カード]]を選択した場合(例えば[[《アームズ・ホール》]]で[[デッキ]]ではなく[[墓地]]の[[装備魔法]]を[[手札]]に[[加える]]場合)でも、[[デッキ]]をシャッフルしてしまうことがある。~
これは、対象選択時に[[デッキ]]にある[[対象]][[カード]]が[[デッキ]]に置かれている順番に表示されるためだろう。~
([[OCG]]では[[デッキ]]の[[カード]]を[[手札]]に加えない場合シャッフルしてはならない)~
//([[OCG]]では[[デッキ]]の[[カード]]を[[手札]]に加えない場合シャッフルしてはならない)~
//OCGでもデッキ見てから墓地から拾うのは合法で、その場合はデッキ見てるからシャッフルする

**関連リンク [#link]
-[[《ショット・ガン・シャッフル》]]

-[[カット]]

-[[公式用語集]]
-[[公式ルールブック:https://www.yugioh-card.com/japan/howto/#rule_book]]

-[[シャッフル(Wikipedia)>WikiPedia.ja:シャッフル (カード)]]

**FAQ [#faq]
Q:現代の[[デュエル]]では[[プレイヤー]]が[[デッキ]]の中身を[[確認]]する[[効果]]が多く、その度にシャッフル・[[カット]]を行っていたら時間がかかります。~
  何度か連続で[[デッキ]]の中身を確認する予定がある場合、対戦[[相手]]とは合意の上で、最後の1回以外のシャッフル・[[カット]]の工程を省いたり、[[ドロー]]や[[デッキ]]の順番を参照する[[効果]]を処理する直前にのみシャッフル・[[カット]]を行うという事は可能でしょうか?~
A:公式大会・イベントにおいて、基本的に[[《増援》]]や[[《クリッター》]]の[[効果]]等で[[デッキ]]を[[確認]]した場合、[[デッキ]]をシャッフルします。(23/09/11)