*巻き戻し [#top]
 「巻き戻し」という言葉は以下の2つのことを指す。~

+「[[バトルステップの巻き戻し]]」の略。(当該記事を参照)~
+[[優先権]]に違反した[[プレイ]]が行われた場合、異議を唱えて[[プレイ]]を巻き戻すこと。(本項で解説)~

 例えば、[[相手]]がこちらの確認を一切取らずに[[メインフェイズ1>メインフェイズ#M1]]で[[モンスター]]を[[召喚]]し、そのまま[[バトルフェイズ]]に入り[[攻撃宣言]]をしてきた際には、「あなたが[[モンスター]]を[[召喚]]した時に[[発動]]したい[[カード]]があった」と言えば、その時点にまで巻き戻して[[カード]]を[[発動]]することができる。~
 無論、[[相手]]が[[ドローフェイズ]]や[[スタンバイフェイズ]]時から確認を怠っていたのであれば、そこまで巻き戻せる。~
 これを認めなければ[[相手]]にどんどん好き勝手に[[プレイ]]され、こちらは何もできなくなってしまうので、当然の措置と言える。~
 しかし、このルールに関して問題になったのが、下記の巻き戻し[[《マインドクラッシュ》]]である。~

-[[《大嵐》]]に[[《スターライト・ロード》]]を[[チェーン]][[発動]]する際や、[[《マジック・キャプチャー》]]や[[《トラップ・キャプチャー》]]を[[発動]]する際など[[自分]]で[[自分]]の[[カード]]に[[チェーン]]したい場合、[[相手]]に確認せずにやると巻き戻しをされ、[[クイックエフェクト]]を挟まれることにより[[コンボ]]が成立しなくなることがある。~
1つ目の[[カードの発動]]後、きっちり[[相手]]の[[優先権]]の放棄を確認した上で次の[[発動]]に繋げたい。~

**[[《マインドクラッシュ》]]等と巻き戻し [#u4e342be]

//(《マインドクラッシュ》の悪用の記述について)
//議論開始した日付:2007/07/07
//議論結果:「非紳士的な行為だがフェイズ宣言を行わない方にも問題あり」という書き方で決着

 [[《マインドクラッシュ》]]が流行しはじめた頃は、一手一手厳密な[[プレイ]]を行わない[[プレイヤー]]に対して巻き戻しが流行した時期でもある。~

 ルール上、[[ターンプレイヤー]]が[[ドローフェイズ]]の[[ドロー]]後、[[フェイズ]]移行[[宣言]]を行わずに[[メインフェイズ]]に入り、[[カード]]を[[プレイ]]した場合は巻き戻しを要求できる。~
 そこで、敢えて[[スタンバイフェイズ]]の終了[[宣言]]省略を見過ごし、[[相手]]の[[メインフェイズ]]に[[カード]]が[[プレイ]]された瞬間に「こちらは[[スタンバイフェイズ]]に[[《マインドクラッシュ》]]等を[[発動]]するつもりだった」として巻き戻し要求するというプレイングが誕生した。~
 勿論[[《マインドクラッシュ》]]等で指名するのは先ほど[[プレイ]]した[[モンスター]]や[[魔法カード]]である。~
 その際の[[相手]]の「勘でその[[カード]]を[[宣言]]するつもりだった」という言い訳に対しては、たとえその主張が不自然であろうとも、明確に論破する事はまずできない。~

 当時は[[ピーピング]]手段をこの方法に頼る[[プレイヤー]]が多数現れ、[[相手]]が不快な思いをする事も多かった。~
 (もちろん、[[フェイズ]]移行[[宣言]]は明確に行うべきではあるが。)~
 この[[カード]]の流行後、巻き戻されないように[[スタンバイフェイズ]]や[[バトルフェイズ]]への移行を明言するのが暗黙の了解になっていった。~

 特に勝敗が最重視される大会に出場する場合は、必ずこのような巻き戻しに対する予防策を用意し、適切な[[プレイ]]を心がけたいところである。~
 [[相手]]の[[スタンバイフェイズ]]に[[プレイ]]する[[カード]]は自ら[[宣言]]するという取り決めや、[[相手]]の[[伏せカード]]がある時の各[[フェイズ]]終了の[[宣言]]等を確実に行いたい。~
//過失の割合は五分五分だろう。

 しかし、中には[[フェイズ]]終了の[[宣言]]をきちんと行っていても「[[宣言]]をしていない」等と言ってジャッジを騙し、巻き戻しを認めさせる者もいる。~
 また、試合時間短縮の為に「バトル(フェイズ)に入りたい」等と言っていて途中まで互いにそれを了承して[[デュエル]]を進行していたのに、[[マッチ]]で負けそうになると「今のは[[バトルフェイズ]]開始を[[宣言]]していない」と巻き戻しを行う悪質な[[プレイヤー]]も存在する。~
//意味がわからない。移行宣言の方法を事前に決定していたのならジャッジの異議がない限り巻き戻しは不可能だろう。
//ジャッジがずっと見てる訳じゃないから言ったもん勝ちになってる。
 このような行為はやはりマナーに反するものであり、発覚した際は罰則を受ける可能性も十分にある。~
 [[OCG]]が廃れる原因にもなるため、[[相手]]が[[フェイズ]]確認を怠った場合ならまだしも、このような行為は絶対にすべきではない。~

-当たり前だが、[[相手]]が巻き戻しで[[発動]]した[[《マインドクラッシュ》]]に対してこちらが何かの[[カード]]を[[チェーン]]することはもちろん可能。~
その際、[[《マインドクラッシュ》]]で[[宣言]]された[[カード]]を[[《サンダー・ブレイク》]]等の[[手札コスト]]にしたり、[[《砂塵の大竜巻》]]の[[効果]]で[[セット]]できれば、大きな[[ディスアドバンテージ]]を負わせることができる。~

-[[《ナイト・ショット》]]でも同様の問題が生じる。~
[[対象]]に選択した[[カード]]は[[《ナイト・ショット》]]に[[チェーン]][[発動]]する事はできないが、[[フェイズ]]移行の確認をきちんとしていなかった場合、[[スタンバイフェイズ]]に巻き戻してその[[カード]]を[[発動]]されてしまう可能性がある。~
よく話題の上がる[[《マインドクラッシュ》]]だけでなく、他の[[カード]]でも同様の事が起こりえるため、[[フェイズ]]移行の[[宣言]]や[[優先権]]の放棄はきちんと行いたい。~

**その他 [#sonota]

-原作・アニメにおいて―~
アニメGXにおける「十代vsエックス」戦で、十代が[[ドロー]]直後に[[《E・HERO スパークマン》]]を[[召喚]]したとき、エックスは「おおっとその前に…」と言って[[永続罠]]《モンスターレジスター》を[[召喚]]より(ルール上は)先に[[発動]]した。~
また、アニメARC-Vの「明日香vsユーリ」戦では、明日香の[[攻撃宣言]]に対しユーリが[[スタートステップ]]まで巻き戻して[[通常罠]]《&ruby(アンフィニッシュド・アンティーク・ギア){未完の古代の機械};》を[[発動]]した。~
一方で、アニメ5D'sの「遊星&鬼柳vsロットン」戦では、[[ターンプレイヤー]]の遊星が何の行動も起こさないうちにロットンが[[通常罠]]《ピンポイント・シュート》を[[発動]]、[[《エフェクト・ヴェーラー》]]を[[ハンデス]]した。~
[[OCG]]でこれをやると[[ターンプレイヤー]]の[[優先権]]を無視したことになり、巻き戻しが起こるので注意しよう。~
原作・アニメでは尺の都合上、[[相手]]に確認を行わずに[[効果]]を使用するシーンが非常に多く、それが[[デュエル]]に影響する場面も少なくない。~
アニメ5D'sの「遊星&鬼柳vsロットン」戦で、[[ターンプレイヤー]]の遊星が何の行動も起こさないうちにロットンが[[通常罠]]《ピンポイント・シュート》を[[発動]]し、[[《エフェクト・ヴェーラー》]]を[[ハンデス]]したシーンはその典型例である。~
[[OCG]]ではこの様なプレイングは[[優先権]]を無視したことになり巻き戻しが起こるだが、あちらの世界ではそれも認められているのか、殆どのケースではそのまま続行される。~
ただし、僅かながら以下の様な例外も見られる。~
--アニメGXの「十代vsエックス」戦では、十代が[[ドロー]]直後に[[《E・HERO スパークマン》]]を[[召喚]]した際、エックスは「おおっとその前に…」と言って[[永続罠]]《モンスターレジスター》を[[発動]]した。~
[[《E・HERO スパークマン》]]の[[召喚]]より(ルール上は)先に[[発動]]した扱いとなった。~

--アニメZEXAL&ruby(セカンド){II};の「璃緒vs愛華」戦では、演出上では[[《CX 激烈華戦艦タオヤメ》]]の[[効果]]に[[チェーン]]する形で璃緒が[[《ダイヤモンド・ダスト》]]を[[発動]]している。~
この時、「[[タオヤメ>《CX 激烈華戦艦タオヤメ》]]の[[効果]]が[[発動]]する前」と述べており、実際に[[《CX 激烈華戦艦タオヤメ》]]の[[バーン]]数値はその場合での計算になっていたため、巻き戻しが生じたものと思われる。~

--アニメARC-Vの「明日香vsユーリ」戦では、明日香の[[攻撃宣言]]に対しユーリが[[スタートステップ]]まで巻き戻して[[通常罠]]《&ruby(アンフィニッシュド・アンティーク・ギア){未完の古代の機械};》を[[発動]]した。~

**関連リンク [#link]
-[[バトルステップの巻き戻し]]

-[[優先権]]

-[[用語集]]