*&ruby(タクティカルトライデッキ){TACTICAL-TRY DECK}; [#top]
 [[第12期]]から登場した商品形態。~
 公式サイトでは『これまでに登場した[[カード]]で構成された実戦レベルの構築済み[[デッキ]]』と紹介されている。~

 従来の構築済み[[デッキ]]と比べて、新規[[カード]]の収録がない代わりに、[[キーカード]]の[[複数枚収録>積む]]や、[[リミットレギュレーション]]で指定される[[パワーカード]]多数の収録など、「実戦レベル」の謳い文句通りと言える内容となっている。~

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#contents()

**概要 [#abstract]
-従来の構築済み[[デッキ]]商品([[STARTER DECK]]・[[ストラクチャーデッキ]])には、その方向性が欠点としても捉えられるものが多数存在していた。~

--[[STARTER DECK]]の事例
---最低限の基礎ルールを学ぶ初心者向けに[[通常モンスター]]や複雑すぎない[[効果]]を採用した結果、実戦的とは言い難いパワーの低い[[デッキ]]となっていた。~
---[[エクストラデッキ]]については最新召喚法1種しか採用されない等、基礎ルールの中でも学べることに偏りがあり、初心者向けとしても学べる範囲が狭かった。~

--[[ストラクチャーデッキ]]の事例
---特定の[[種族]]・[[カテゴリ]]・[[シリーズカード]]や、アニメ・漫画作品キャラクターの使用[[デッキ]]再現などの「イメージ・雰囲気」を重視した結果、[[カテゴリ]]内の実用性の低い[[カード]]も幅広く再録されていた。~
---[[カテゴリ]]外も[[属性]]・[[種族]]の[[シナジー]]等が優先されるために、純粋に[[汎用性]]の高い[[カード]](単純な[[パワーカード]])の収録も少ない傾向にあった。~

--共通の事例~
---[[絶版]][[カード]]を再録した結果、実用性が低かったり、[[シナジー]]に欠ける[[カード]]が収録されることがあった。~
---新規[[カード]]・[[絶版]][[カード]]・テーマに属する[[カード]]とで収録種類数を埋めてしまい、ほぼ[[ハイランダー]]構成となった結果、新規[[カード]]の収集を中心として、複数購入が事実上必須となっていた。~

-当商品は[[デッキ]]の[[キーカード]]や[[汎用性]]の高い[[カード]]を複数枚収録しつつ、[[カテゴリ]]内でも特定の勝ち筋に不要な物を未収録として、目指す勝ち筋を絞り込んで構築を先鋭化させている。~
上述の欠点はほぼ解消されており、1箱でも完成度の高い構成となっている。~

--明確に他[[カテゴリ]]の名前を持つ[[カード]]、エース[[モンスター]]とは全く異なる[[種族]]などの特徴を持つ[[モンスター]](特に[[エクストラデッキ]])の収録も、以前より増えている。~
一方で、[[カテゴリ]]に属する大型(エース)[[モンスター]]でも、出す難易度が高い等の欠点がある等で未収録のものもある。~

--[[汎用性]]の高さは特に重視されているらしく、[[手札誘発]]で[[サーチ]]を妨害する[[《灰流うらら》]]、同じく[[手札誘発]]で[[フィールド]]の[[モンスター効果]]への万能[[無効]]化となる[[《無限泡影》]]の2種の収録が第1弾・第2弾の合計5商品''全てにおいて''共通している。~

---なお[[エクストラデッキ]]の収録枚数は増えているが、それでも15枚未満であることと、[[サイドデッキ]]にあたる[[カード]]が収録されていないため、より高度な大会レベルの実戦においては、まだ改良の余地を残している。~

-商品本体の[[レアリティ]]仕様は、[[ウルトラレア>Ultra]]1枚を除き、全て[[ノーマル>Normal]]となっている。~
また、[[同名カード]]の複数収録や、[[デッキ]]の[[キーカード]]や[[汎用性]]の高い[[カード]]は定期的に再録されているものが多く、[[絶版]][[カード]]の再録もほとんどない。~
[[レアカード]]のコレクションや鑑賞の目的には適さないことも含めて、良くも悪くもストイックな「実戦向け」が追求されている。~

--新規[[カード]]の収録が無く、デュエルフィールドを兼ねていたプレイングガイドも未収録となっている。~
こうした付属物の削減の影響もあってか、箱のサイズも従来品より一回りコンパクトになっている。

---代替措置として、公式サイト・商品別ページにはプレイングガイドに相当する「勝利への道筋」が詳細に記載されている他、動画やゲーム『マスターデュエル』でもチュートリアルが用意されている。~

--従来の[[デッキ]]型商品よりも[[カード]]の収録枚数は増えている一方で、価格設定はそれを下回っている。(税抜1000円/税込1100円)~
新規[[カード]]の未収録による開発コスト、[[レアリティ]]仕様の簡素化とプレイングガイドの省略に伴う生産コスト、これらの削減によって価格差を吸収していると思われる。~

---既存[[カード]]のみとはいえ、先述の通り[[リミットレギュレーション]]で指定される[[パワーカード]]や[[必須カード]]も多数収録されている。~
[[レアリティ]]仕様が簡素化されているとはいえ、第1弾の収録内容が発表された当時に同じ内訳の[[デッキ]]を作る場合、中古シングル購入では到底不可能な価格だった。~

**商品一覧 [#list]
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|CENTER:~[[時期>遊戯王OCGの歴史]]|CENTER:~発売日|CENTER:~商品名|CENTER:~公式ホームページ|h
|[[第12期]]|2024年6月8日|[[TACTICAL-TRY DECK 終撃竜サイバー・ドラゴン]]|[[第1弾>https://www.yugioh-card.com/japan/tacticaltry/]]|
|~|~|[[TACTICAL-TRY DECK 怪盗コンビEvil★Twin]]|~|
|~|~|[[TACTICAL-TRY DECK 征服王エルドリッチ]]|~|
|[[第13期]]|2025年5月24日|[[TACTICAL-TRY DECK 超骸装部隊R−ACE]]|[[第2弾>https://www.yugioh-card.com/japan/tacticaltry/2/]]|
|~|~|[[TACTICAL-TRY DECK 退魔天使エクソシスター]]|~|

**プロモーション展開・連動商品 [#promotion]
-商品本体の仕様のほか、プロモーション展開にも従来と異なる要素が見られる。~

-ホームページでは[[デッキ]]固有の商品情報に加えて、TACTICAL-TRY DECK共通の特設サイトが開設されている。~
ここでは[[デッキ]]毎の相性の良い未収録[[カード]]や、直近の発売商品から注目[[カード]]のピックアップや[[イラスト]]違い等も紹介されている。~

--商品の再販について、基本的にホームページ上では事前告知されないのだが(再出荷の開始時にTwitter/Xで告知することなどはあった)第1弾と時期を合わせた[[SELECTION 5]]の再販(2024年6月分)がここで告知されている。~

-相性の良い[[カード]]の通常パックにおける追加収録は、本商品の第1弾に対してはパック合計3弾分(半年間)で継続して行われた。~
従来の[[ストラクチャーデッキ]]や[[デッキビルドパック]]でも行われてきたことだが、この長期間かつ継続して行われることは珍しく手厚い。~
本商品の第2弾についても通常パックにおいて追加収録が行われている。~
|>|>|>|CENTER:|c
|~収録パック|~[[終撃竜サイバー・ドラゴン>TACTICAL-TRY DECK 終撃竜サイバー・ドラゴン]]|~[[怪盗コンビEvil★Twin>TACTICAL-TRY DECK 怪盗コンビEvil★Twin]]|~[[征服王エルドリッチ>TACTICAL-TRY DECK 征服王エルドリッチ]]|
|[[RAGE OF THE ABYSS]]|[[《黎銘機ヘオスヴァローグ》]]|[[《Lマジマージ》]]|[[《彷徨える幽霊船》]]|
|[[SUPREME DARKNESS]]|[[《機械仕掛けの騎士》]]|[[《光なき影 ア=バオ・ア・クゥー》]]|[[《誘いのΔ》]]|
|[[ALLIANCE INSIGHT]]|[[《サイバー・ヨルムンガンド》]]&br;[[《サイバー・ダーク・ヴルム》]]|[[《Live☆Twin リィラ・スウィート》]]&br;[[《Evil★Twin キスキル・ディール》]]|[[《黄金郷のアンヘルカイド》]]&br;[[《貴き黄金郷のエルドリクシル》]]|
|~収録パック|~[[超骸装部隊R−ACE>TACTICAL-TRY DECK 超骸装部隊R−ACE]]|~[[退魔天使エクソシスター>TACTICAL-TRY DECK 退魔天使エクソシスター]]|~-|
|[[DOOM OF DIMENSIONS]]|[[《炎魔刃レーヴァテイン》]]|[[《斎キ狭依姫》]]|-|

|>|>|>|>|CENTER:|c
|~第1弾|~収録パック|~[[終撃竜サイバー・ドラゴン>TACTICAL-TRY DECK 終撃竜サイバー・ドラゴン]]|~[[怪盗コンビEvil★Twin>TACTICAL-TRY DECK 怪盗コンビEvil★Twin]]|~[[征服王エルドリッチ>TACTICAL-TRY DECK 征服王エルドリッチ]]|
|相性の良い[[カード]]|[[RAGE OF THE ABYSS]]|[[《黎銘機ヘオスヴァローグ》]]|[[《Lマジマージ》]]|[[《彷徨える幽霊船》]]|
|~|[[SUPREME DARKNESS]]|[[《機械仕掛けの騎士》]]|[[《光なき影 ア=バオ・ア・クゥー》]]|[[《誘いのΔ》]]|
|テーマ[[カード]]|[[ALLIANCE INSIGHT]]|[[《サイバー・ヨルムンガンド》]]&br;[[《サイバー・ダーク・ヴルム》]]|[[《Live☆Twin リィラ・スウィート》]]&br;[[《Evil★Twin キスキル・ディール》]]|[[《黄金郷のアンヘルカイド》]]&br;[[《貴き黄金郷のエルドリクシル》]]|
|[[イラスト]]違い|[[QUARTER CENTURY ART COLLECTION]]|[[《ライトニング・ストーム》]]|[[《墓穴の指名者》]]|[[《強欲で金満な壺》]]|
|~第2弾|~収録パック|~[[超骸装部隊R−ACE>TACTICAL-TRY DECK 超骸装部隊R−ACE]]|~[[退魔天使エクソシスター>TACTICAL-TRY DECK 退魔天使エクソシスター]]|~-|
|相性の良い[[カード]]|[[DOOM OF DIMENSIONS]]|[[《炎魔刃レーヴァテイン》]]|[[《斎キ狭依姫》]]|-|

-3種同時発売だった第1弾とは異なり、第2弾は2種の発売となっている。~
近い時期に[[TACTICAL-TRY PACK −黒魔導・HERO・御巫−]]を発売するため、そちらと役割の重複を避ける目的だろう。~

-実戦レベルの[[デッキ]]が扱えるということもあって、限定レギュレーションの大会が多く開催されている。~

--第1弾の発売に合わせて、2024年6月にTACTICAL-TRY DECK 限定戦が公式で開催された。~
---さらに2024年7月から8月末までランキングデュエル TACTICAL-TRY DECK 限定戦も開催している。~
こちらは参加すると必ずスターチップが貰えるなど一部通常のランキングデュエルとは異なる点がある。~

--2025年7月に開催される[[ショップデュエル]]「[[TACTICAL-TRY EVENT 2025>https://www.yugioh-card.com/japan/event/tacticaltryevent/]]」では、TACTICAL-TRY DECKおよび[[TACTICAL-TRY PACK −黒魔導・HERO・御巫−]]を中心とした限定構築のレギュレーションが採用されている。~
---[[メインデッキ]]は40枚ちょうど、そのうち30枚以上は「TACTICAL-TRY DECK(全5種)」または「[[TACTICAL-TRY PACK −黒魔導・HERO・御巫−]]」のいずれか一つに収録されているものを使用する。~
---[[エクストラデッキ]]は15枚以下、そのうち10枚以上は[[メインデッキ]]と同じレギュレーションで構築する。
--「TACTICAL-TRY EVENT 2025」と同じレギュレーションでWCS本戦経験者4名が対戦する「[[TACTICAL-TRY DUEL SPECIAL MATCH>https://www.yugioh-card.com/japan/tacticaltry/2/#other]]」のWeb配信も行われた。~

**海外での展開 [#oversea]
-[[韓国語版>韓国版カードリスト]]でも、2024年9月4日に第1弾が、2025年5月22日に第2弾が発売されている。~
収録内容は日本語版と同一となっている。~

--第1弾は日本語版よりも3か月ほど発売が遅かったが、第2弾は日本語版よりも2日早い発売となっている。~

-日本以外のアジア地域では同じコンセプト商品の「DUEL IGNITION DECK- Swordsoul & Hero」が2024年11月30日に発売されており、それぞれ[[【相剣】]]([[天威]][[相剣]])と[[【HERO】]]をコンセプトとした[[ストラクチャーデッキ]]となっている。~
既存[[カード]]のみの収録だが実践的な内容であること、[[手札誘発]]や[[捲り]]札が収録されていること、テーマに沿った[[エクストラデッキ]]が10枚の点も共通している。~
[[アジア向け英語版>アジア版#history12]]なので[[OCG]]と同じ[[リミットレギュレーション]]が適用されることから、[[TCG]]圏で[[禁止カード]]の[[《Maxx "C"》>《増殖するG》]]も収録されている。~
収録内容は[[こちら>https://x.com/Respect_YGO/status/1862537321528390068]]を参照。~
//[[DUEL IGNITION DECK- Hero>https://yugipedia.com/wiki/Duel-Ignition_Deck:_HERO]]~
//[[DUEL IGNITION DECK- Swordsoul>https://yugipedia.com/wiki/Duel-Ignition_Deck:_Swordsoul]]~

-[[アジア向け英語版>アジア版#history12]]でも、[[Tactical-Try Deck Rescue-ACE>TACTICAL-TRY DECK 超骸装部隊R−ACE]]・[[Tactical-Try Deck Exosister>TACTICAL-TRY DECK 退魔天使エクソシスター]]の2種が日本語版と同日に発売されている。~
収録内容は日本語版と同一となっている。~

**その他 [#etc]
-コナミのゲーム作品において―~
『マスターデュエル』では、第1弾の発売に先駆けて24/05/23に同名のソロモードが実装された。~
このソロモードでは商品と同じ内容の[[デッキ]]を使用でき、実践的なプレイングガイド・チュートリアルとして体験できる。~
また期間限定で、各[[デッキ]]の[[カテゴリ]]に属する[[カード]]を収録したシークレットパックの1回無料開封キャンペーン、ランク戦でもレンタル[[デッキ]]として使用可能になるキャンペーンも開催された。~

**関連リンク [#link]
-[[STARTER DECK]]
-[[ストラクチャーデッキ]]

-[[デッキ集]]
-[[カードリスト]]
-[[データベース]]