折々(おりおり)紙神(かみがみ)/Origami Goddess》

効果モンスター
星1/闇属性/天使族/攻 100/守   0
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
裏が出るまでコイントスを行う。
表が出た数2回につき1枚、自分はドローする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する状態で、自分・相手がコイントスを行う度に発動する。
そのコイントスで表が出た数1回につき1度、このカードの攻撃力は倍になる。

 AGE OF OVERLORDで登場した闇属性天使族下級モンスター
 裏が出るまでコイントスを行い、表が出た数2回につき1枚ドローする起動効果自分相手コイントスを行う度に発動し、出た表の数だけ自身の攻撃力を倍にする誘発効果を持つ。

 (1)はコイントスの結果によるドロー効果
 運さえ良ければ無限ドローの可能性すらあるものの、1枚以上ドロー確率ですら25%とかなり厳しい。
 2枚以上のドローとなれば6.25%となり、よほどの豪運でもなければ1枚ドローできれば御の字の効果となる。

 (2)はコイントスで表が出るたびに自身の攻撃力を倍化する効果
 元々の攻撃力の100からスタートした場合5回で3200に到達し、その後も6400→12800と莫大な攻撃力を得られる。
 とはいえ5回コイントスで表が出るまで維持するというのは難しいため、事前に他のカード強化した後にこの効果で倍化させるのが効果的である。
 例えば《デーモンの斧》装備攻撃力1100になっていれば、2回表で4400、3回で8800まで強化できる。
 この3回表というのは《銃砲撃》と3回コイントスする効果を持つカードの2枚で到達できるため、十分現実的なラインとなる。
 《地獄の暴走召喚》同名カードを3体展開した場合には、(1)が3回発動され、それぞれの(2)がそれぞれの(1)に反応するため、合計攻撃力の期待値が1体の場合と比べて約9倍に高まる。
 またそれ以外だと効果コピーを利用するのも手であり、《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》を並べこのカードコピー、2体がそれぞれ(1)の効果を発動すれば貫通付与も相まって1ターンキルを狙いやすい。
 その他、コイントスを行う無限ループを発生させれば、際限なく攻撃力強化できる。
 《黒牙の魔術師》《G・B・ハンター》適用下で相手フィールド戦闘破壊耐性付与・攻撃力1700にした《一撃必殺侍》自爆特攻を繰り返せば、強制効果コイントスを繰り返すことができる。

  • (1)の効果でのコイントスによる表が出る回数の期待値は1回である。
    1/2の確率で0回、1/4の確率で1回、1/8の確率で2回…と続き、計算すると1となる。
    ドローの期待値は1/3枚である。
    1/2+1/4の確率で0枚、1/8+1/16の確率で1枚、1/32+1/64の確率で2枚…と続き、1/3枚になる。
  • (1)の効果でのコイントスによる(2)の効果での攻撃力の期待値は∞である。
    1/2の確率で100、1/4の確率で200、1/8の確率で400…と続き、計算すると50+50+50+…となり期待値は無限に増大する。
    ただし実際は上記のようにデッキの枚数という限界があるため無限に上げることはできず、敗北しない範囲で計算すると期待値は50×(デッキ枚数×2+2)となる。
    例えば、デッキ35枚で発動すると、攻撃力の期待値は3600となる。
    しかしデッキ枚数が潤沢である状況なら最上級モンスター並の攻撃力を容易に得られるという話でもなく、例えば31/32の確率で攻撃力は1600以下にしかならない。
    これは極めて小さい確率にて極めて大きなリターンが得られるからであり、単純に期待値が示すものと現実的なリターンには乖離がある。
    このような問題は、サンクトペテルブルクのパラドックスと呼ばれる。
  • 《銃砲撃》とのコンボについて。
    このカードの(1)の効果コイントスで表を連続で出す必要があるため、あちらの(1)の「3回以上表を出した場合の効果」は問題なく使用できる。
    一方で、「裏が出るまでコイントスを行う」ため回数が不定となっており、あちらの(2)の墓地効果は使用することができない。
    ただ、このカードの(2)の効果は「表を出した回数」がそのまま効果に反映されるため、そのサポートに使う分には問題ない。
  • カード名は「折り紙」とそれぞれの漢字と同じ読みの畳語の「折々」・「神々」を掛けている。
    (2)の効果は紙を1回折る度に厚みが2倍になることをイメージしているのだろう。
  • イラストの折り紙のモチーフはテミス(ユースティティア)と月だろう。
    背景にはパルテノン神殿と思しき建造物が描かれている。
    英名もOrigami 「Goddess」となり、女神である事から説得力が増している。
  • 月があることや、倍々にステータスを上げていく効果から、モチーフは「例え元がごく小さい値でも、倍々ゲームを繰り返していくとすぐさま指数関数的に巨大な数になっていく」ことの有名な例えである「紙を半分に折り続けると数十回で月に届く厚みになる」という話だろう。
    厚さ0.1mmの紙から始め、半分また半分と折りたたんでいくと42回目で厚さは約44万kmとなり、月までの距離(約38万km)を超えるだけの厚みとなる。
    ただし、途方もない大きさの紙が必要になる上に折り曲げるほど紙の弾性は強くなるため、実際にこのような回数まで紙を折り曲げることはできない。
    このカードの各効果も、理論上は無限の可能性を持つものの、現実的には辿り着くのが難しいという形で表わされている。

関連カード

収録パック等

FAQ

(2)の効果について

Q:自分フィールド《セカンド・チャンス》が存在する状態で《折々の紙神》の(1)の効果発動し、コイントスの結果、3回目で裏が出ました。
  ここで《セカンド・チャンス》効果適用してコイントスをやりなおし、2回目で裏がでました。
  この効果処理後、《折々の紙神》の(2)の効果で、《折々の紙神》の攻撃力は何倍になりますか?
A:ご質問の場合、《折々の紙神》の攻撃力は2倍になります。(23/07/30)


Tag: 《折々の紙神》 モンスター 効果モンスター 星1 闇属性 天使族 攻100 守0

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