アジア版

 日本・韓国以外のアジア圏(香港、台湾、シンガポール等)を対象とした「遊戯王カード」製品の事。
 プレイヤーからは「亜版」と略して呼ばれる事も多い。
 「アジア版」と呼ばれるカードは4種類存在し、それぞれ商品形態が異なる。

第2〜4期

 アジア圏で販売するために製造された日本製の英語表記カード
 Legend of Blue Eyes White DragonEnemy of Justiceまで製造されていた。
 一般的に「アジア版」と言った場合、この事を指す。
 カードナンバーの言語表記は「AE」(Asian English)。

 イラストテキストTCGに準じており、海外版イラスト変更カードイラスト修正を受けている。
 ただし、裏面のロゴがTCGではなくアジア版独自の「遊戯王 TRADING CARD GAME」になっているのが最大の特徴。
 紙の質などはTCGではなく日本語版OCGに準拠しており、海外製品によく見られる印刷・裁断ミスなどはほとんど見られない。
 また、アルティメットレアの彫りが深いのも特徴である。

 本来はアジア圏向けの輸出を目的とした製品であったが、国内でのコレクター人気も高く、日本のカードショップや玩具店、コンビニ等でもしばしば販売されていた。
 だが、日本語版と別の製造ラインを確保するほどの売上はなかったのか、上記の通りEnemy of Justiceを最後に製造を終了している。
 これ以降、アジア圏で使用される公式カードは日本語版OCGとなり、現地のプレイヤーは対訳を調べながらでなければプレイできないという著しく不便な状態となってしまった。
 国内のコレクター人気は年を経るにつれて逆に高まっており、アジア版カードは日本語やTCG版の同名カードの何倍もの値段で取引される事が珍しくない。

  • なお、ENEMY OF JUSTICE以降も「AE」という略称は「日本製の英語カード」を表す表記として使用されている。
    具体的には、日本代表選考会の参加賞として配布される前年の世界大会優勝カードReplicaが「○○○○-AE○○」というカードナンバーを有している。
    また、後述の第12期以降の英語表記のものもこのカードナンバーを使用している。
  • 英語圏では「Asian-English」と呼ばれている。
    裏面が異なるためTCGとは別の物として扱われており、アジア版カードをTCG圏の公式大会で使用することはできない。

第6期

 CRIMSON CRISISRAGING BATTLEストラクチャーデッキ−ロード・オブ・マジシャン−の3製品のみ製造されたバージョン。
 こちらもカードナンバーの言語表記は「AE」である。
 韓国製であることから、俗に「韓亜版」と呼ばれる。

 裏面のロゴがTCGと同じなのが第4期までのアジア版との大きな違いである。
 紙の質などはTCGに準じており、基本的には言語表記が「AE」である事以外に外見上の差は乏しい。
 ただ、レアリティOCGに準拠したものとなっている。
 例えば、OCGCRIMSON CRISISではスーパーレアだが、TCGCrimson Crisisではノーマル《BF−暁のシロッコ》は、OCGに準じてスーパーレアで収録されている。

 生産期間が非常に短い上、現地でもほとんど流通しなかったらしく、極めて希少である。

第8期〜

 PRIMAL ORIGIN以降に製造されている、「アジア圏向けの日本語カード」もアジア版と呼ばれる事がある。
 ザ・デュエリスト・アドベントコレクターズパック−伝説の決闘者編−、アジア限定パックのみ、言語を表す略号が「JA」(Japanese for Asia)となっているが、それ以外の商品は「JP」のため、日本語版との区別が付けづらい。
 また、PRIMAL ORIGIN以降、カードに使用されるインクやカード表面のコーティングが世界的に統一されたため、手触りなどはTCG版と変わりない。
 製造国は韓国(一部の商品は中国)である。

 なお、第11期のRISE OF THE DUELISTからデッキビルドパック ジェネシス・インパクターズまで、一時的に生産が中止され、この間のアジア圏向け製品は日本製の日本語カードに戻っていた。
 WORLD PREMIERE PACK 2020、及びBLAZING VORTEX以降、再び韓国製のアジア版が生産されている。
 しかし、WORLD PREMIERE PACK 2021BATTLE OF CHAOSPREMIUM PACK 2022といった一部の製品では、アジア圏向けに日本製の日本語カードが生産されている場合もある。

アジア版(第8期〜)と日本国内版の違い

  • テキストの文字の太さが国内版よりも細い。
  • 公式サイトの商品分類で「スペシャルパック」や「スペシャルセット」に分類される商品については基本的にアジア版は存在せず、日本製の日本語カードが輸出されている。
    これらにはストラクチャーデッキやデッキビルドパックシリーズに使用されるものとは異なるパラレル仕様や、プレミアムゴールドレア等の特殊なレアリティが収録されていることが多い。

第12期

 2023年10月より、アジア向け英語版の商品展開・プロモーションカードの配布が始まった。
 英語表記であり、言語略号はAEAsian English)。

  • こちらは第2〜4期のものとは異なり、裏面がOCGのものと同じとなっている。
  • アジア圏のOfficial Tournament Rulesでは日本語版とアジア英語版が使用可能とされている為、混ぜて使用しやすいように裏面と統一したものと考えられる。
  • 第8期のPRIMAL ORIGIN以降から続いている「アジア圏向けの日本語カード」も並行して発行されている。
  • 製造国はタイ王国となっている。

第12期アジア向け英語版ラインナップ

 Structure DeckやCreation Packシリーズ、Tournament Packはアジア版オリジナルの収録内容となっている。

―Booster Packs (Basic)

―Booster Packs (Others)

―Structure Decks

  • Structure Deck Illusion of The Dark Magicians
  • Structure Deck Rise of the Blue-Eyes

―Tournaments

  • Tournament Pack 2024 Vol.1(全21種+トークン4種)

―Promotional Cards

備考

  • POWER OF THE DUELISTLEGACY OF THE VALIANTの期間は、アジア圏向けには日本製の日本語カードが輸出されていた。
    パッケージは表面は日本語と同じだが、裏面の注意書きが各国語に訳されたものとなっている。

関連リンク

広告