イラスト †
カード中央部に大きく描かれた、モンスターの姿や光景のこと。
これらは遊戯王の世界観を表しているが、他のカードゲームと違って1つの軸となる世界観や物語が公開されていない。
イラストで描かれている内容も、中世ファンタジー・日本神話・古代エジプト・現代都市・近未来など多種多様である。
そのため、全てのものが同一の世界に存在するのか、違う世界に存在するのかは不明である。
なお、アニメに登場したモンスターたちはOCGのどれとも違う世界の住人であるようだ。
- いくつかのカード群は組織立った動きを見せており、それぞれの中では世界観を共有していることが明確に描写されている。
イラストからカード間の効果のシナジーやメタのデザインが読み取れるものも多い。
これらのカードたちはコレクションや話のネタとして、ゲームとは別の面での人気も高く、遊戯王OCGを支える柱の1つとなっている。
- ゲーム作品や海外版では、トークンは生成元のカードから拝借しているものが多い。
昔は日本版でも多かったが、最近では新規に書き下ろされているものが多い。
- 集英社の発行する書籍などでは、遊戯王関連のページにおいてモンスターの全身像が掲載されている事がある。
これによって、カード内ではトリミングされていた部分も見えるようになる。
またカードゲームステーションでは、12枚のカードの背景を含む全景が展示されており、閲覧する事ができる。
- 画風の違いから複数のイラストレーターがいると思われるが、一般的なTCGとは異なり、遊戯王OCGのカードにはイラストレーターの名前は記されておらず、他の媒体でそれが公開された事もほとんどない。
ただし原作者である高橋和希氏や、その他コミカライズに関わった漫画家などによってデザインされたことが明言されているカードはわずかに存在している。
特にANNIVERSARY PACK等のカードは、イラストの一部に原作者である高橋和希氏のサインが書かれている。
また、少々特殊な例であるが、KONAMIを退社した人物がカードイラストを担当していたことを公表するケースもある。
- 《万物創世龍》は、Vジャンプの記事でカードデザイナーによるインタビューが記載されたが、そこでも具体的な人物は不明となっている。
遊戯王史上初のイラスト集となる「MONSTER ART BOX」でもイラストレーターの詳細は記されていない。
前述のように、TCG全体で見ればイラストレーターの名前は公開されているのが一般的であり、長らく非公開にされているのは遊戯王の極めて異質な点といえる。
- シャイニング・ビクトリーズが発売された時期から、デュエルと関係のない質問をKONAMIにした際、以下のような回答が返ってくるようになった。
「弊社ではカードイラストからキャラクターの性別や性格、背景の物語等を考察いただく事も遊戯王OCGの楽しみ方の一つとさせて頂いております。」
- 下記のような複数のイラストを持つカードは、原則的に公式データベースでその全てのイラストが確認できる。
ただし、微細な違いに留まるものはいずれか1つのイラストのみ記載される事が多い。
また、《お注射天使リリー》や《マッド・ロブスター》の様な諸問題が原因(と思われる)での変更の場合、変更後のイラストのみが記載されている。
- 珍しい例として、《時の魔導士》は実物と公式サイト及びデュエルリンクス・マスターデュエルでイラストが異なる。
実物では両手共に左手になってしまっているミスが見られるのだが、遊戯王カードデータベースとゲームイラストではそれが修正されている。
遊戯王ニューロンのみ実物と同じ画像を当初用いていたが、後にこちらも修正版に変更されている。
- 原作・アニメにおいて―
原作ではM&W生みの親であるペガサス・J・クロフォードが三千年前の石板を元に筆で描き起こしていた。
アニメでもメインはペガサスだが、GXなどでは他のデザイナーが書き起こしたカードも登場している。
原作ではペガサスが死亡しているが、漫画GXにおいてはアニメ同様に他のデザイナーがイラストを描いているようだ。
漫画・アニメGXにおいては、カードデザイナーであるエドの父親がストーリー上重要な役目を担っている。
- 原作におけるマジック&ウィザーズは「プレイヤーが魔法使いとなり戦う」というコンセプトの元に作られ、《ミノタウルス》・《ガーゴイル》等の神話の怪物が主に登場する、それこそ「剣と魔法のファンタジー」というような世界観だった。
但し、これは作者がトレーディングカードゲーム「Magic: The Gathering」を元に考案したものであり、この時期はマジック&ウィザーズが漫画の根幹ではなかったからである。
- 精霊の宿るカードは時折イラストが変化することがあり、GX第一話において《ハネクリボー》がウインクしたカットは後にイラスト違いカードとしてOCGに登場する事になる。
三幻魔が精霊の力を吸収した際には、イラストが消えたり、おジャマ三兄弟が散々な姿になったりした。
5D'sにおいて《極神聖帝オーディン》がハラルドを後継者と認める前と後では、イラストが異なっている。
- アニメのオリジナルカードは「アニメオリジナルカードデザイン」とクレジットされるスタッフがイラストを担当しており、それらのカードはOCG化される際にイラストが変更される事が多い。
また、OCGが初出のモンスターのゲーム作品などでのデザインと背面などの細部が異なっている事がある。
どのカードに関わっているかの公式の発表はないが、塗りがOCGのものと違っていて見分けがついたり、《調律の魔術師》のように実質的にデザインしたと思われるような発言があるものも存在する。
- 海外版のアニメでは、翻訳の手間を避ける、言語の異なる複数ヶ国に輸出して放映するといった目的から、文字が画面に映ることを極力避けるよう編集している。
そのため、カードの意匠はイラストが大部分を占める特有のものが使用されている。
上から7割程度が全て枠のないイラストで占められ、その下には攻守が初期のカードを髣髴させる体裁で書いてある。
モンスター効果を書く欄はないため、ナレーションで解説が入る事も多い。
韓国版では元と同じ体裁のフォーマットになっており、テキストも韓国語に翻訳されている。
- 海外のアニメ公式サイトでは、アニメに登場したカードの高画質イラストが公開されており、劇中では見えなかったカードのイラストも見る事ができる。
- 漫画OCGストラクチャーズに登場する本仮屋栞莉は遊戯王OCGのイラストに着目する珍しいキャラクターである。
彼女がデュエルを始めたきっかけは《星遺物の導く先》のイラストに惹かれたためであり、デッキ構築もイラストや設定を重視したファンデッキ構築で統一されている。
- コナミのゲーム作品において―
非OCGのゲームのうち、初期のGBゲームはカードの体裁がOCGと異なるので、イラストがほぼ全てOCGとは別物である。
カードの体裁がOCGと同じであるゲームは、イラストもほぼ全てOCGと同じであり、多くの作品でイラスト違いカードも収録されている。
WCS2009と2010では、戦闘の際にイラストの全身が表示される。
- 一部のゲーム作品では、海外での販売を考慮してか、国内販売分であっても海外版のイラストが使用されている。
- 海外版イラストが使用されている作品でも、一部作品は攻略本では日本版のイラストが使用されている。
- TAG FORCEシリーズでは、イエロー寮長の樺山先生(1〜3)・矢薙典膳(4)・ハイトマン教頭(5、6)が「絵違いカードくじ」なるものを行っており、くじ引きやジャンケンでイラスト違いのカードが手に入る。
また、WCS2010ではB.A.Dエリアにいるちひろが、2011ではダイモンエリアにいるカズヒロがゲーム中集めたスターチップをイラスト違いカードと交換してくれる。
ただし、これらで入手できるのはあくまで日本語版のイラスト違いカードのみであり、海外版イラスト変更カードまで手に入る訳ではない。
複数のイラストが存在するカード †
海外版イラスト変更カード及びゲームのみのイラストは除く。
書かれているのはそのイラストが最初に登場したパック等。
―通常モンスター
- イラスト変更と共に、原作設定と整合するためのエラッタが行われている。
―効果モンスター
- 最初から海外版のイラストという訳ではなく、ある時期以降に生産されたものが変更されている。(正確な時期は不明)
日本版イラストの方は実質的に絶版である。
―融合モンスター
- ACADEMY DUEL DISK版は、カラーが黒になっており、「ヘルカイザーバージョン」と呼ばれる。
(但し、アニメでヘルカイザー亮がこのバージョンを使用した訳ではない)
―シンクロモンスター
―エクシーズモンスター
―リンクモンスター
―魔法カード
- Vol.6に収録されたものにある、六芒星の模様が五芒星に修正されている。
―罠カード
―トークン
―TCGにのみイラスト違いが存在するカード
※書かれているのは新規イラストが登場した商品名
関連リンク †