*《&ruby(どんよく){貪欲};な&ruby(つぼ){壺};/Pot of Avarice》 [#s1dff420]
 通常魔法(制限カード)
 自分の墓地のモンスター5体を選択して発動できる。
 選択したモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
 その後、デッキからカードを2枚ドローする。

 [[ELEMENTAL ENERGY]]で登場した[[通常魔法]]。~
 [[モンスター]]を[[デッキ]]に戻し、その後2枚[[ドロー]]する[[効果]]を持つ。~

 [[《強欲な壺》]]と同じく2枚の[[ドロー]]ができるが、「[[墓地]]の[[モンスター]]5体を選ぶ」という[[条件>発動条件]]が[[発動]]を難しくしている。~
 同じ[[墓地]]利用の[[《死者蘇生》]]等の[[蘇生]][[カード]]よりも[[重い]]ため、[[《強欲な壺》]]と比較して[[デッキ]]を選ぶ[[カード]]である。~

 しかし、単独で[[カード・アドバンテージ]]を稼ぐことができる[[ドローソース]]は限られているため、この[[カード]]のために専用の[[デッキ]]が生まれることにもなった。~
 登場後まもなく[[【雑貨貪欲ターボ】]]等の[[デッキ]]で活躍し、[[墓地を肥やす]][[カード]]との相性の良さを知らしめた。~

 「種類を選ばず[[モンスター]]を[[墓地]]から回収できる」ことは[[デッキ]]によっては[[メリット]]として働くこともある。~
 例えば、[[サーチ]]や[[リクルート]]を中心とした[[デッキ]]は終盤に「[[モンスター]]切れ」を起こしやすく、[[モンスター]]を[[デッキ]]に戻すことで再び[[サーチ]]や[[リクルート]]できるようにもなる。~
 そういった[[デッキ]]の代表と言える[[【ガジェット】]]や[[【リクルーター】]]も、この[[カード]]が登場してまもなく台頭することになった。~

 さらに、[[エクストラデッキ]]を多用する[[デッキ]]では、[[蘇生]]しては[[効果]]を使えない[[エクシーズモンスター]]の再利用や[[蘇生制限]]付きの[[モンスター]]が[[墓地]]に送られてしまったときの[[サルベージ]]にも有効。~
 [[融合召喚]]や[[シンクロ召喚]]等の際に[[モンスター]]を[[墓地へ送る]]ために[[発動]]のサポートとなり、非常に相性が良い。~
 [[エクストラデッキ]]の上限の関係から、同じ[[モンスター]]を複数[[積む]]ことは少ないため、[[墓地]]から回収して再利用できるのは[[環境]]においても利点である。~

-[[墓地]]の[[モンスター]]5枚を[[対象にとって>対象をとる(指定する)効果]][[発動]]し、[[効果]]で[[デッキ]]に[[戻す]]。~
[[発動]]に[[チェーン]]され、[[対象]]にした5枚の[[モンスター]]のうち1枚でも戻せなくなった場合は、[[戻す]][[効果]]・[[ドロー]]する[[効果]]とも[[不発]]になる。~
故に[[《神殿を守る者》]]等の[[ドロー]]を封殺する[[カード]]の他にも、[[《D.D.クロウ》]]等の[[墓地]][[除外]][[カード]]にも弱い。~

-[[墓地を肥やす]][[デッキ]]でも現在の[[カード]]プールなら高速で[[モンスター]]を[[落としやすく>落とす]]、5体の[[モンスター]]を[[デッキ]]に[[戻す]]行為自体も[[デメリット]]になりづらくなっている。~
これらの[[デッキ]]は[[シンクロモンスター]]や[[エクシーズモンスター]]は採用しやすく、[[発動条件]]を満たして[[墓地]][[アドバンテージ]]を残すのも難しくない。~
もちろん単純な[[ドローソース]]として見ても強力であり、[[デッキ]]に[[戻す]]以外で[[デメリット]]は一切ないため、2枚の[[ドロー]]は大きいと考えるなら採用しても問題ないだろう。~

-「[[墓地]]の[[カード]]を[[デッキ]]に[[戻す]]」というのは、[[メリット]]とも[[デメリット]]とも取れる。~
類似した[[効果]]を持つ[[カード]]は多いが、干渉する[[カード]]の枚数が多い《貪欲な壺》にはこれが顕著に現れる。~
[[墓地]]の[[カード]]が少なくなるという事は、それだけ[[自分]]に必要な[[カード]]が[[デッキ]]に存在しているという事であり、反対に[[《死者蘇生》]]や[[《サルベージ》]]等による[[墓地]]利用がしづらくなるという事である。~
そして[[デッキ]]の[[カード]]が増えるという事は、[[ドロー]]の機会が増え、[[デッキ切れ]]を防ぐ反面、それだけ必要な[[カード]]を引ける[[確率]]が減るという事である。~
--しかし、[[シンクロモンスター]]や[[エクシーズモンスター]]を利用することで、これらの問題は殆ど無視できる。~
これらを[[特殊召喚]]する時には[[墓地]]に[[モンスター]]が溜まりやすく、[[破壊]]された時もまた[[墓地]]に[[カード]]が溜まる。~
そしてこれらの[[モンスター]]は[[エクストラデッキ]]に戻るため、[[デッキ]]の枚数を無闇に増やさないのである。~
[[エクシーズモンスター]]等、単に[[蘇生]]したのでは[[モンスター効果]]を使えない[[モンスター]]を回収できるのも、利点だと言える。~
実際に[[【ジャンクドッペル】]]等の[[シンクロ召喚]]に特化した[[デッキ]]では、この[[カード]]が複数枚採用されていた。~

-登場時は、「[[《強欲な壺》]]の[[禁止カード]]化の布石」と考えられていたが、この[[カード]]自体も[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]の[[制限改訂]]にて[[制限カード]]となった。~
そして[[準制限カード]]に緩和された後、[[08/03/01>禁止・制限カード/2008年3月1日]]の[[制限改訂]]によって[[制限解除]]された。~
その後の[[シンクロ召喚]]の流行や[[墓地肥やし>墓地を肥やす]]カードの増加など環境の変化により、[[モンスター]]を[[墓地]]に送ったり[[墓地]]の[[モンスター]]を使い回す事が容易になった。~
特に海外においては[[《輪廻天狗》]]の再利用とこの[[カード]]自身の[[アドバンテージ]]で合計3枚もの[[カード・アドバンテージ]]を稼ぐ[[コンボ]]が生まれ、[[《強欲な壺》]]以上の働きすら見せていた。~
そのため、[[11/09/01>禁止・制限カード/2011年9月1日]]の[[制限改訂]]にて再び[[制限カード]]となった。~

-この[[カード]]の登場により、[[【雑貨貪欲ターボ】]]が誕生した。~

-「貪欲」とは欲が深いことを指す。~

-Vジャンプ誌上で行われた第5回最強カリスマ決闘者決定戦準決勝「千丈目vsカーリーなのさ」戦にて、[[【ドラグニティ】]]を選んだ千丈目が使用。~
[[《竜の渓谷》]]の[[サーチ]]を繰り返し、戦力を使い果たした千丈目にとってはまさしく「救いの一手」であり、この[[カード]]で戦力を補充した。~

-原作・アニメにおいて―~
アニメ・漫画問わず、多くの登場人物が所持している場面が確認できるが、使用したのはアニメGXの「ヨハンvsギース」戦のギース程度である。~
[[魔法・罠カード]]を多用する[[バーン]][[デッキ]]を用いた、アニメ5D'sのロットンが所持しているような例もある。~

--[[デュエル]]以外では、アニメ5D'sでブレオ、ジャンがアンドレの才能を語る際のイメージ図で初手6枚のうちの1枚として登場している。~
なお、残りの5枚は[[《サモンチェーン》]]・[[《レッド・ガジェット》]]・[[《緊急テレポート》]]・[[《サイコ・コマンダー》]]・[[《トラゴエディア》]]。~
[[【コアガジェット】]]を連想させる6枚である。~

--アニメZEXALでは、木板製のこの[[カード]]が登場した。~

//アニメGXでは流星、ジム、アモン、ギースが所持している。~
//しかし実際に[[発動]]されたのは、「ヨハンvsギース」戦のみである。~
//[[ブラフ]]として伏せたがヨハンには通用せず、[[手札]]の補充に使用した。~
//--アニメ5D'sでも多くの登場人物が所持している。~/こちらは実際に[[発動]]された例すらなく、「遊星&鬼柳vsロットン」戦でロットンが《ガトリング・オーガ》の[[コスト]]に使用しているのみである。~
//その後、[[魔法カード]]《埋葬呪文の宝札》の[[効果]]で[[墓地]]から[[除外]]されている。~
//しかし、ロットンの[[デッキ]]は《ガトリング・オーガ》による[[バーン]]を中心にしているために[[魔法・罠カード]]の割合が多く、この[[カード]]との[[シナジー]]は薄い。~
//彼の[[デッキ]]は非常に[[手札]]消費が荒いため、腐った場合は《ガトリング・オーガ》の[[コスト]]にすることを前提に少しでも手札補充の[[カード]]を入れたかったのだろう。~
//また、ブレオ、ジャンがアンドレの才能を語る際のイメージ図で初手6枚のうちの1枚として登場。~
//なお、残りの5枚は[[《サモンチェーン》]][[《レッド・ガジェット》]][[《緊急テレポート》]][[《サイコ・コマンダー》]][[《トラゴエディア》]]。~
//この6枚から[[【コアガジェット】]]であることが推測される。~
//--アニメZEXALでは木板製の[[カード]]が登場した。~
//ZEXAL&ruby(セカンド){II};の「遊馬vsMr.ハートランド」戦ではハートランドの[[手札]]に確認できる。~
//--Dチーム・ゼアルの「遊馬vsアリト」戦において、アリトの最初の[[手札]]に存在していたのが確認できる。~

-コナミのゲーム作品において―~
[[DUEL TERMINAL]]ではEXステージの万丈目が片方の[[デッキ]]においてデスティニードローで使用。~
[[《仮面竜》]]が3枚積みされているため10枚という[[デッキ]]の条件でも[[墓地]]に5枚溜まる事は珍しくないが、デスティニードローの際には[[デッキ]]が1枚以下になっている事が少なくなく、結果として[[発動]]できないことも多い。~

**関連カード [#nac2b3fa]
-[[《強欲な壺》]]
-[[《謙虚な壺》]]
-[[《無欲な壺》]]
-[[《強欲で謙虚な壺》]]

-[[《炎帝近衛兵》]]
-[[《スクラップ・リサイクラー》]]
-[[《ナチュル・マロン》]]
-[[《氷結界の輸送部隊》]]
-[[《ダイガスタ・エメラル》]]

-[[《サイコ・チャージ》]]
-[[《TGX3−DX2》]]
-[[《グラディアル・リターン》]]
-[[《ホープ・オブ・フィフス》]]

―《貪欲な壺》が見られる[[カード]]
-[[《貪欲で無欲な壺》]]

**このカードを使用する代表的なデッキ [#u03a167b]
-[[【雑貨貪欲ターボ】]]
-[[【断殺貪欲ターボ】]]
-[[【ガジェット】]]

**収録パック等 [#xfce12ff]
-[[ELEMENTAL ENERGY]] EEN-JP037 &size(10){[[Super]],[[Ultimate]]};
-[[ストラクチャーデッキ−機械の叛乱−]] SD10-JP030
-[[ストラクチャーデッキ−暗闇の呪縛−]] SD12-JP024
-[[EXPERT EDITION Volume.4]] EE04-JP097 &size(10){[[Ultra]]};
-[[ストラクチャーデッキ−アンデットワールド−]] SD15-JP027
-[[ストラクチャーデッキ−海皇の咆哮−]] SD23-JP031
-[[デュエリストセット Ver.マシンギア・トルーパーズ デッキ構築用パック>デュエリストセット Ver.マシンギア・トルーパーズ#x593a57c]] DS14-JPM36 &size(10){[[Ultra]]};

**FAQ [#cd276532]
Q:この[[カード]]に対して[[《精霊の鏡》]]を[[発動]]することができますか?~
A:この[[カード]]は[[プレイヤー]]ではなく、[[墓地]]の5体の[[モンスター]]が[[対象]]となります。~
  そのため、[[《精霊の鏡》]]を[[発動]]することはできません。~

Q:[[発動]]に[[チェーン]]して[[《ロスト》]]で[[対象]]の[[モンスター]]が1体[[除外]]された場合、[[ドロー]]する事はできますか?~
A:[[効果]]は[[不発]]になるため、[[ドロー]]できません。~

Q:[[墓地]]の[[モンスター]]5枚を選ぶ際、[[融合モンスター]]、[[シンクロモンスター]]、[[エクシーズモンスター]]を選ぶ事はできますか?~
  また、できる場合どのように処理しますか?~
A:[[発動]]でき、[[ドロー]]もできます。~
  また、これらの[[モンスター]]は[[エクストラデッキ]]へ戻します。(11/08/08)~

Q:[[自分]]の[[墓地]]に[[モンスター]]が5体以上存在します。[[自分]]の[[デッキ]]の[[カード]]が0枚の時、《貪欲な壺》は[[発動]]出来ますか?~
A:[[デッキ]]の枚数が1枚以下の時に、《貪欲な壺》を[[発動]]する事はできません。(08/12/13)~

Q:[[対象]]となった[[モンスター]]が全て[[エクストラデッキ]]に戻った場合、[[ドロー]]の前に[[デッキ]]を[[シャッフル]]しますか?~
A:はい、その場合でも[[デッキ]]を[[シャッフル]]してから[[ドロー]]します。(12/02/26)~

//質問だけの投稿は禁止。ここは「質問と、それに対する事務局の回答」の両方を同時に記述する項目です。
//記述する場合、事務局に質問した日付を(05/01/01)のような形式でA:の最後に追加してください。
//未発売カードに限り、『A:(発売をお待ちください)』とセットでコメントアウトに質問を残すことが可能です。
//ルールやカードの処理等についての質問は遊戯王エキスパートルールHPで調べるか、ルール質問BBSを利用してください。