LORD OF THE TACHYON GALAXYで登場した、征竜と名の付いたドラゴン族を中心としたビートダウンデッキであり【ドラゴン族】の一種。
それぞれの手札から発動する効果、手札・墓地から発動する効果、除外された時に発動する効果を駆使して戦線を維持しつつ勝利を目指すことになる。
しかしながら、これらの効果を1ターンに1度しか使えないという制約が意外にも大きく、どの征竜の効果を使ったのか、まだ未使用なのかを常に把握する必要がある。
さらに、それぞれの征竜の効果を発動させる為の正確なコスト管理が求められるため、中級者以上向けのデッキといえる。
非常に高い順応性や対応力、高効率のアドバンテージ獲得能力を誇り、2013年3月1日以降の環境においては主流デッキの1つに数えられている。
《巌征竜−レドックス》 効果モンスター 星7/地属性/ドラゴン族/攻1600/守3000 自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族 または地属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。 このカードを手札・墓地から特殊召喚する。 特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。 また、このカードと地属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、 自分の墓地のモンスター1体を選択して特殊召喚する。 このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・地属性モンスター1体を手札に加える事ができる。 「巌征竜−レドックス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
《瀑征竜−タイダル》 効果モンスター 星7/水属性/ドラゴン族/攻2600/守2000 自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族 または水属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。 このカードを手札・墓地から特殊召喚する。 特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。 また、このカードと水属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、 デッキからモンスター1体を墓地へ送る。 このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・水属性モンスター1体を手札に加える事ができる。 「瀑征竜−タイダル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
《焔征竜−ブラスター》 効果モンスター 星7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守1800 自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族 または炎属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。 このカードを手札・墓地から特殊召喚する。 特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。 また、このカードと炎属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、 フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。 このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える事ができる。 「焔征竜−ブラスター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
《嵐征竜−テンペスト》 効果モンスター 星7/風属性/ドラゴン族/攻2400/守2200 自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族 または風属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。 このカードを手札・墓地から特殊召喚する。 特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。 また、このカードと風属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、 デッキからドラゴン族モンスター1体を手札に加える。 このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・風属性モンスター1体を手札に加える事ができる。 「嵐征竜−テンペスト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
最上級征竜の性質上、採用するモンスターはできるだけ除外に関連したモンスターかサーチ先・及びコストとなるドラゴン族を採用したい。
―征竜
―相性のいいドラゴン族モンスター
最上級征竜と属性が共通するものはサーチが容易なので、ピン挿しでも機能させやすい。
―その他のモンスター
最上級征竜の固有効果や自己再生等に充てられるため、こちらも属性が共通するものは相性が良い。
ただし、特定の属性に偏りが出ると事故の元であるため採用枚数は慎重に検討したい。
構築次第ではエクストラデッキに依存しない構築が可能だが、墓地コストを増やす意味も込めて、採用するならなるべくドラゴン族モンスターを採用したい。
シンクロ召喚は選択肢が豊富でチューナーの汎用性も高くなるレベル8、エクシーズ召喚ならランク7が狙い目。
最上級征竜のもつそれぞれのサーチ・特殊召喚効果を駆使してデュエルを進めていく。
まずは手札・墓地にどれだけの征竜を握れているか確認しよう。
2属性で回転させるのはコスト面で厳しいので《おろかな埋葬》や《封印の黄金櫃》で3属性以上を揃えたいところ。
その後はどの征竜が効果を使用したかを把握しつつ、最上級征竜・下級征竜の効果で場に征竜を置いていく。
《増殖するG》を受けてもすぐ立ち止まれるよう、単騎で《クリムゾン・ブレーダー》に狙われない《焔征竜−ブラスター》・《巌征竜−レドックス》は《瀑征竜−タイダル》・《嵐征竜−テンペスト》より先に出すようにしよう。
また、《D.D.クロウ》に妨害されないよう、最上級征竜自身の効果で特殊召喚する場合は墓地の下級征竜や、効果を使っていない最上級征竜を除外して手札から出すとよい。
こうした中で除外された時の回収効果や《超再生能力》で手札を回復しつつ、高打点の征竜やランク7エクシーズモンスターを中心にビートダウンを仕掛けていくのが基本戦術となる。
蘇生などの征竜の固有効果はそこまで狙えないため、おまけ程度に考えよう。
4種の最上級征竜に加え、下級征竜を中心に組み込むことで、デッキ内の征竜の比率を上げたタイプ。
下級と最上級の征竜が互いに強固なシナジーを発揮するため、高い爆発力と安定性を両立させる事ができる。
他のドラゴン族とも高いシナジーを持ち、特に《エクリプス・ワイバーン》は下級征竜によって能動的に効果を使えるため、【光と闇の竜】のギミックを乗せることも可能である。
メインデッキから万能除去である《焔征竜−ブラスター》や《幻獣機ドラゴサック》が扱えるため、ルール介入型のメタカードにもある程度対応しやすいデッキではある。
しかし、マッチ2戦目以降は強烈なメタカードを用いられることが想定できるので、一通りの弱点を把握しておきたい。
墓地にモンスターを貯め、それを除外できなければ征竜の特殊召喚効果がうまく機能しない。
そのため、《霊滅術師 カイクウ》や《王宮の鉄壁》、《次元の裂け目》や《マクロコスモス》といった除外行為や墓地肥やしを封じるカードが弱点となる。
ギミックの全てがモンスター効果で完結しているということは、モンスター効果の発動を封じられると動けなくなってしまうということでもある。
《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》などは天敵で、《エフェクト・ヴェーラー》が無ければほぼ確実に1ターン何もできなくなる。
征竜の効果は全てがコストを要求するため《光と闇の竜》を処理するためにも多くのカードを使ってしまう。
他のメタモンスターともども《禁じられた聖杯》や《ブレイクスルー・スキル》で無効化するなどして対策したい。
変わりどころでは、墓地・除外ゾーンで発動するモンスター効果を封じ込める《ソウルドレイン》や、手札から発動するモンスター効果を封じる《メンタルドレイン》も厄介である。
《ヴェルズ・オピオン》や《昇霊術師 ジョウゲン》、《クリムゾン・ブレーダー》に特殊召喚を封じられるのも厳しい。
前者2種は《焔征竜−ブラスター》や《月読命》で対処がきくものの《クリムゾン・ブレーダー》は効果を発動させてしまえば取り返しがつかず、そのまま敗北につながる危険性が高い。
《クリムゾン・ブレーダー》に戦闘破壊されるモンスターは極力場に残さないようにしたい。
また最上級・下級ともにチェーンブロックを作るタイプの特殊召喚であるため、《増殖するG》や《虚無空間》にも注意したい。
エクシーズモンスターを多用するため、汎用的な除去では《強制脱出装置》が苦手。
最上級征竜の制約からターン中の動きが止まってしまい、その間に相手の自由を許しやすい。
他ではコントロール奪取には注意が必要であり、ミラーマッチなどでは《No.11 ビッグ・アイ》のエクシーズ素材が残っている状態だと、コントロール奪取の応酬によりまるまる形勢が入れ替わるという事も頻繁に起こり得る。
そのため、エクシーズモンスターを扱うタイミングには細心の注意を払いたい。
メインとなる最上級征竜は全てスーパーレア、下級征竜も全て期間限定のプロモカードとして収録されているため、構築するのにそれ相応な資金が必要になり易い。
その征竜以外にも、同じくスーパーレアで収録されている《七星の宝刀》や今や超過需要により入手困難となっている書籍付属カードの《封印の黄金櫃》・《No.11 ビッグ・アイ》などの高価なカードを多数要求されることも多く、構築によっては《超再生能力》などのより希少なカードまでも要求されることもあるため、基本パーツを揃えるだけでもかなり出費がかさむデッキである。
総じてこのデッキの構築費用は、歴代の主流デッキと比べて(かつての【ドグマブレード】を彷彿とさせるほど)高い部類に入る。