除去 †
主にカードの効果でカードをフィールドから離れさせること。
単に除去と言えば、モンスター除去を指す。
多くのデッキに投入される、ほとんどのビートダウンに対する重要な対抗手段である。
よって、上級モンスターを中心に運用する場合は除去対策を練ることが多い。
【カウンタービート】のようにカウンターを多用したり、【お触れホルス】のように効果を受けない、効果を無効にするモンスターを軸にするのが、その代表例だろう。
特殊召喚の手段が豊富な【アンデット族】や、アドバンス召喚によってアドバンテージを稼ぐ【帝コントロール】のように、モンスターの展開にディスアドバンテージが生じないようにし、除去による被害を減らすデッキもある。
- 破壊
- 最も一般的な除去。
破壊された後は基本的に墓地へ送られる。
《スターダスト・ドラゴン》・《我が身を盾に》等の対策カードが多数存在する。
効果で破壊されない《ネオス・ワイズマン》や、《ネフティスの鳳凰神》・《ヴァンパイア・ロード》等間接的に破壊に耐性を持つモンスターも存在する。
- 手札に戻す(バウンス)
- カード・アドバンテージに繋がらない除去であり、相手に再利用されてしまう。
ただし、召喚にコストを必要とするシンクロモンスターやエクシーズモンスター等に対しては有効な手段となる。
スペルスピード2以上なら自分のモンスターに使うことで、フィールド上のモンスターに影響を与える効果を守ることができる。
- デッキに戻す
- カードを持ち主のデッキに戻してシャッフルする。
墓地を肥やすことなく除外利用も許さない除去。
デッキにある時に効果を発揮するカードはほとんどないため、除去の中では強力な部類に入る。
ただし、再びドローする事で再利用される可能性があり、特に魔法・罠カードは除外のほうが再利用されにくい。
- デッキの一番上(デッキトップ)に戻す
- 擬似的なドローロックを行う除去。
「カードを相手の手札に戻す。次の相手のドローフェイズをスキップする。」と言い換えればその強力さが理解できるだろう。
バウンスより強力であるがやはり相手に再利用をされてしまう。
- デッキの一番下(デッキボトム)に戻す
- サーチカード等を使うか、デッキデスされない限り、デュエル中にそのカードを再利用できない。
しかし、最近はリクルーター、サーチャーですぐにデッキがシャッフルされてしまうので、あまり意味をなさない事が多いが、バウンス同様、召喚に何らかのコストを必要とするモンスターやシンクロモンスターに対しては有効。
- ゲームから除外する
- 破壊してから除外するものと、破壊せずにそのまま除外するものがある。
一度除外されると再び使用することが難しく、墓地利用を封じ込めるために除去の中でも比較的強力。
ただ《王宮の鉄壁》等のカードの存在から万全とは言えない。
《ネフティスの鳳凰神》等破壊を発動トリガーとした効果や、《クリッター》等墓地にさえ行けばどんな場合でも発動する効果を持つカードにとっては、除外は最もたちの悪い除去のひとつである。
- 墓地へ送る
- 《ネフティスの鳳凰神》等の効果を封じる事ができ、「効果では破壊されない」カードも問題なく除去することができる。
「墓地へ送る」効果を防止するカードはほとんど存在しないため、優秀な除去方法といえる。
特に機械族限定だが、コストの形で墓地へ送る《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》はトップクラスの除去能力といえる。
- リリースする
- 《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》のように、相手モンスターをコストでリリースする事は最高の除去といえる。
この場合はコストであるため、《昇天の角笛》等で防ぐ事ができないからだ。
なお、効果でリリースする場合は罠カードで妨害される可能性もある。
- コントロールを得る(コントロール奪取)
- 相手モンスターを減らし自分のモンスターを増やす除去。
一時的に戦力が増えるのでダメージを与え易いが、永続的にコントロールを得るカードは少ない。
リリースする等してコントロールを返さないようにするのが一般的。
この戦術は上級モンスターを主力とするデッキでよく見られる。
- 装備カード化
- 《サクリファイス》等のように相手モンスターを装備カードにする。
装備カードになったモンスターは装備魔法扱いとしてフィールド上に残るため、墓地を肥やさず、蘇生などを一時的に妨害できる。
- エクシーズ素材化
- 《No.101 S・H・Ark Knight》および《CNo.101 S・H・Dark Knight》や《CNo.9 天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア》に見られる、相手モンスターを効果でエクシーズ素材にする方法。
フィールドから墓地へ送られた時など、フィールドを離れる事で発動できる効果を無力化できる。
また墓地を肥やさず、蘇生などを一時的に妨害できるため強力な除去の一種となる。
- その他、強要させる効果
- 《痛み分け》・《アポクリフォート・キラー》のように「〜しなければならない」という、プレイヤーに直接影響を与える効果は、状況次第でモンスターのカードの効果の耐性を無視して除去できる。
- なお、アニメDMの「バトルシティ編」は原作と異なり、除去魔法カードが禁止だと示されていない。(該当部分はバーン魔法カードのみが言及されている。)
- アニメGXに登場するヨハン・アンデルセンは、カウンター以外で除去カードを投入していないことを公言している。
これ以外にも、明言はされていないが確認できる範囲で除去カードが無いデュエリストはどの作品にも複数存在し、アニメ・漫画における除去の普及率の少なさを物語っている。
関連リンク †
除去デッキとはモンスター除去を大量に積んだデッキのこと。
相手のモンスターの攻撃や召喚を潰すことで自分のモンスターが戦闘で破壊されないようにして戦う。
ビートダウン・バーン・デッキデス・特殊勝利のいずれのデュエルの勝利条件を狙うにしても罠カードが主体のデッキである。
最も罠に頼る構成になるデッキの1つは【除去反転】である。
また、ビートダウンの除去デッキでは、壁となるモンスターを能動的に除去できる魔法カードを使うことが多い。
その他の除去デッキでもモンスターの大量展開を防ぐために多少なり積むことがある。
《魂を削る死霊》が軸の【除去ハン】ではこちらになりやすい。
戦闘破壊を封じ込めるだけでなく、こちらから戦闘破壊を行い戦闘ダメージを狙う除去デッキも存在する。
それは【除去ガジェット】や《黒蠍−棘のミーネ》・《首領・ザルーグ》主体の【除去ハン】である。
その場合は相手のモンスターの攻撃力を減少させる、戦闘補助の速攻魔法や罠カードが投入される。
詳しくは戦闘破壊を参照。
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