LO(ライブラリアウト)

概要

 デュエルの勝利条件の1つ、「デッキ切れ」による勝利を目指すデッキ。
 OCGにおけるOCG:【デッキ破壊】に該当するデッキであるが、その戦術はOCGのそれとは別物と言って良い。

 まず、ラッシュデュエルではOCGと異なり、積極的にデッキ破壊を行えるカードが少ない。
 その反面、通常のドローの枚数が多く、《セブンスロード・マジシャン》など自分デッキを削るカードも多いため、「デュエルが長期戦になった結果、いつの間にかデッキが減ってデッキ切れになってしまう」という状況は多い。
 したがって、このデッキの基本戦術は「相手に長期戦を強いてデッキを消耗させつつ、自分墓地カードデッキに戻すなどしてデッキ切れを回避する」というもの。
 言わば「自滅待ち」がこのデッキの勝ち筋である。

 こうした事情から、このデッキOCGのように【デッキ破壊】と呼ばれることが少なく、【ライブラリアウト】、略して【LO】と呼ばれている。
 なお「ライブラリアウト」とは、元祖TCG「Magic: The Gathering」においてデッキ切れの意味である。

デッキ構築に際して

 デッキ枚数は40枚がラッシュデュエルの定石だが、このデッキの場合は自身がデッキ切れになるのを防ぐため多めにするのが望ましい。
 40枚台後半あたりが理想的である。

 ラッシュデュエル独自の戦術として、手札が減ると通常のドロー枚数が増えてデッキが減るため、手札破壊が間接的なデッキ破壊に繋がる。
 デッキ枚数が少なくなると相手は動くに動けず手札を余らせる事が多いため、手札破壊を仕掛ける事でデッキ破壊を加速できる。

モンスターカード

 ラッシュデュエルでは基本的に種族デッキが強い。
 【LO】でもそれは例外ではなく、「ある程度種族を統一したデッキを組みつつ、そこに他種族カードを入れることでライブラリアウト能力を高める」のが基本構築となる。
 この部分ではベース種族を問わず採用できるカードを紹介し、種族統一部分のカードデッキの種類にて後述する。

下級モンスター

上級モンスター

最上級モンスター

魔法・罠カード

レジェンドカードについて

デッキの種類

【魔法使い族】

 最強クラスの防御罠であり、デッキ枚数を4枚も回復できるカードでもある《ダーク・リベレイション》を使うため、下級モンスター魔法使い族を中心に組むタイプ。
 採用するモンスターは、【魔法使い族】のページに記載されているものから扱いやすいものを中心に選ぶ。

 【LO】独特の事情として、モンスター守備表示で出すことが多いため、守備力が高いモンスターの起用が有効的である。
 《10sionMAX!!!》等による貫通ダメージを減らせる他、下級モンスター攻撃を受け止める事ができれば次のターンの防御にかなり有利となる。
 《はぐれ使い魔》《ドリアード》が候補に上がるだろう。
 また、防御カードである《火の粉のカーテン》を回収できる《スパークハーツ・ガール》も優先度が高い。

 《ダーク・リベレイション》には「相手を全滅させて攻撃を1ターン防ぐ」「デッキを4枚回復する」以外に、相手のプレイングを縛る副次的効果も見込める。
 一般的な《ダーク・リベレイション》対策として、モンスター3体を攻撃表示攻撃せず、2体を攻撃表示、1体を守備表示にして攻撃する」というものがある。
 これは対戦相手ビートダウンデッキであれば正解なのだが、ライフポイントが0にならなければよい【LO】としては相手の攻め手が緩むのでむしろありがたい行為と言える。
 同様に《ささやきの妖精》《クリア・アイス・ドラゴン》墓地魔法使い族デッキに戻すのも有名な《ダーク・リベレイション》対策だが、これもデッキ枚数が増えるほど有利になる【LO】としてはむしろ恩恵がある行為である。

【植物族】軸

 墓地カードデッキに戻すカードを多数擁する植物族をベースとするタイプ。
 《花牙踏み》で2枚、《花牙舞戻り》で3枚、《真花牙クノイチ・ガーランド》墓地1枚+フィールドから1枚デッキに戻せるので、デッキ枚数を維持しながら持久戦を仕掛けることができる。

 このタイプ独自のカードとして、《花牙シノビ・ガトリング》がかなり強力。
 【LO】では攻撃を行わない都合上、デュエル後半になると相手のフィールドに罠カードが貯まり、《連撃竜ドラギアス》《風使いトルネ》といった脅威となるカードの排除ができなくなるという欠点がある。
 《花牙シノビ・ガトリング》モンスターを効果で破壊できるため、こうしたカードの頭数を攻撃を介さず減らすことができる。
 2枚の手札コスト攻撃に制限が掛かる点も、終盤になると手札が余るこのデッキなら問題にならない。

 ライフポイントの大幅な回復が狙える《花牙僧のミモザ》も持久力を上げてくれる。

【悪魔族】

 墓地レベル1・悪魔族通常モンスターデッキに戻すことで、相手モンスター攻撃無効にする《キングス・ディグニティ》を採用するタイプ。
 《キングス・ディグニティ》マキシマムモンスター攻撃無効にできる数少ない罠カードであり、《10sionMAX!!!》使用時の攻撃無効にできればマキシマムモンスターを出されてもデッキ切れ勝利が狙える。
 属性にはこだわらないので、採用するレベル1・悪魔族通常モンスターは、守備力に優れる《子守りゴート》が最優先である。
 モンスターを強制的に攻撃表示にしてくる《風使いトルネ》を戦闘を行わずに処理できる《キングス・リワード》を採用するのも良い。

 ギミックを動かす上であまり枚数は必要ないので、他種族を軸にした上でサブギミックとして採用するのが良い。

【ドラゴン族】

 こちらもサブギミックとなりうる種族の1つ。
 《反攻の竜撃》により、マキシマムモードマキシマムモンスターを除くほぼ全てのモンスターをピンポイントで破壊できる。
 上記した《連撃竜ドラギアス》のような「4回目の攻撃」を仕掛けてくるモンスター」を破壊することで、ライフポイントを守る事ができる。
 《ダーク・リベレイション》のために枚数が要る魔法使い族と異なり、ドラゴン族《反攻の竜撃》が場に揃えば機能するので、枚数はさほど必要ない。
 こちらも《手乗りドラコ》等、守備力重視の方が無難。

戦術

 ラッシュデュエルデッキが減りやすいルールなので、積極的にデッキ破壊を仕掛ける必要は薄く、まずは「ライフポイントを削られない」事を最優先に動く。
 防御を固めることも重要だが、《魔将ヤメルーラ》手札破壊除去効果によって、相手に思うような動きをさせない事もライフポイントを守ることに繋がる。
 初期デッキ枚数とデッキを回復させるカードの枚数で【LO】側は優位を取っているので、とにかくライフポイントさえ0にさせなければ先にデッキ切れになるのは相手である。

 基本的に、ラッシュデュエルは守る側に有利なルールである。
 モンスターゾーンが3つしかなく、モンスター通常召喚を無限に行えるため、毎ターン3枚のモンスターを出し続ければ、基本的にプレイヤーダメージを受けることはない。
 もちろん、《連撃竜ドラギアス》などその状態を崩しに来るモンスターも居るので、《連撃竜ドラギアス》らによる「4回目の攻撃」を如何に防ぐかが課題となる。
 これを念頭に置いた上で《楽姫の独演》等の罠カードをどこまで積み増すかを判断したい。

 このデッキ攻撃を行うのは序盤に厄介なモンスターを置かれた時くらいで、中盤以降はほぼ攻撃を行わなくなる。
 むしろ、中盤以降は相手フィールドに罠が貯まるので、下手な攻撃は通らないと考えるべきである。
 特に、反撃の嚆矢となる上にデッキ枚数まで回復させてしまう《ダーク・リベレイション》はくれぐれも踏まないよう注意すること。

このデッキの弱点

 マキシマムモンスターマキシマム召喚されると対処が非常に難しい。
 基本的に《魔将ヤメルーラ》より強いアタッカーが居らず、マキシマムモンスター戦闘破壊する事が不可能。
 そしてマキシマムモンスター《ダーク・リベレイション》等の罠カード破壊されない上、《楽姫の独演》をはじめとする防御罠の大半はレベル10のマキシマムモンスターに効かない。
 勝利までに時間の掛かるデッキのため、そのうち《10sionMAX!!!》を引かれて致命的な攻撃を受けてしまう可能性が濃厚である。
 手札破壊搭載型ではマキシマムモンスターを揃えさせないという選択肢があるが、手札破壊を使わないデッキはコンセプトレベルで相性が最悪である。

 ビートダウンを防ぐ事を念頭にデッキを構築し、長期戦で勝つ事を目的とするため、バーン効果も対処が難しいところ。
 特に《邪影ダーク・ルーカー》は天敵であり、防御系罠カードを割ってくる上に、1枚で継続的にバーンを行ってくるためライフポイントを一方的に削られてしまう。

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