手札の3体のモンスターを合体し、1体の強力モンスターとしてフィールドに出すラッシュデュエル独自の召喚法、マキシマム召喚を主軸としたデッキ。
マキシマム召喚デッキは「マキシマム召喚を行う」という点以外にあまり共通点がなく、様々な構築パターンが考えられる。
本項目ではまず【マキシマム召喚】における基本事項のみを解説する。
マキシマムモンスターは、マキシマム召喚時に中心に置かれる「本体」と、左に置かれる[L]、右に置かれる[R]の3枚のモンスターカードからなる。
例えば《天帝龍樹ユグドラゴ》は、《天帝龍樹ユグドラゴ[L]》、《天帝龍樹ユグドラゴ》、《天帝龍樹ユグドラゴ[R]》の3枚からなる。
([L]でも[R]でもないマキシマムモンスターは特に固有名がないが、本項目では区別のために「本体」と呼称する)
普通に通常召喚や特殊召喚を行うこともできるが、手札に同種の[L]「本体」[R]が揃った時、マキシマム召喚を宣言することで、3枚で1体のモンスターとしてフィールドに出すことができる。
マキシマム召喚した場合のみモンスター効果を使用でき、また攻撃力は通常より高いMAXIMUM ATKの値を適用する。
よく併用されるカードには以下のものがある。
マキシマムモンスターとそのサポートカードだけではデッキの枠は埋まらない。
【マキシマム召喚】デッキは、それらのカードを既存のデッキに組み込む事で完成する。
概ねマキシマムモンスター8~9枚、《天の加護》2~3枚、《死者転生》1枚を投入すれば、事故率を抑えつつ安定したマキシマム召喚が可能になるだろう。
《天帝龍樹ユグドラゴ》以外のマキシマムモンスターを使う場合は、壁対策として《10sionMAX!!!》2~3枚も入れたほうが良い。
各カードの枚数や《地層調査》の有無はデッキの枠との相談となる。
地力の高い【魔法使い族】にマキシマムモンスターを組み込んだタイプ。
魔法使い族自体はマキシマムモンスターを擁さないが、《ミスティック・ディーラー》によるドロー加速がマキシマム召喚と相性がよい。
また、《ダーク・リベレイション》《マジカル・ストリーム》と高性能なサポートカードが多いことから、そもそも種族デッキとして強く、マキシマムモンスターを組み込んでも無理なくデッキを回すことができる。
基本的には【竜魔】の【ドラゴン族】要素をマキシマムモンスターと入れ替えたものとなる。
【幻竜族】のサポートカードを駆使して《幻竜重騎ウォームExカベーター》を運用するタイプ。
《幻竜重騎ウォームExカベーター》のパーツを《幻刃妖精ピッケロン》で手札交換したり、《幻刃急攻》のコストにしたりと、種族を活用できるのがポイント。
また、《幻竜重騎ウォームExカベーター》本体がアドバンス召喚でも十分アタッカーとして活躍できるのも特徴で、《透幻郷の嶮峻》で強化すれば攻撃力2900となり、しかもレベル10ゆえ多くの除去を受けない。
【幻竜族】は《幻竜重騎ウォームExカベーター》を入れるのが基本構築なので、【幻竜族】を参照。
【機械族】に《超魔機神マグナム・オーバーロード》を搭載したタイプ。
大きなメリットと言えるのが《世紀末獣機界ビーストギア・ワールド》の恩恵を受けられることで、《超魔機神マグナム・オーバーロード》が最大強化《セブンスロード・マジシャン》に倒されなくなり、生存率が上がる。
また、《鋼機神ミラーイノベイター》で墓地のパーツをデッキに戻すことで《超魔機神マグナム・オーバーロード》を引きやすくでき、レベル10の《超魔機神マグナム・オーバーロード》本体を戻せば《鋼機神ミラーイノベイター》の強化値も大きい。
現状機械族単体のサポートカードは少ないので、サポートカードを共有できる獣戦士族・悪魔族との混成型にしても良い。
手札交換に特化したトロンを用いてマキシマム召喚につなげるタイプ。
現状サイバース族は手札交換に特化した性能を持っており、マキシマム召喚に繋げるという一点においては優れた性能を持つ。
その反面、他の種族系【マキシマム召喚】と異なり「マキシマムモンスター以外で相手のリソースを削る」「《魔将ヤメルーラ》で遅延する」といった動きが難しいため、完全にマキシマムモンスターの単体性能で戦うこととなる。
《天帝龍樹ユグドラゴ》がサイバース族だが、現状サイバース族である事を活かせるサポートカードは多くないので、他のマキシマムモンスターを使っても良い。
マキシマム召喚したマキシマムモンスターの圧倒的な性能による制圧を狙う。
マキシマムモードのマキシマムモンスターは罠カードの効果で破壊されないため、《ダーク・リベレイション》を始めとする罠による除去を受けない。
更にレベルが10のため、レベル8以下を指定している《ロイヤルデモンズ・ヘヴィメタル》など、大半の除去カードの効果を受けない。
そうなると当然戦闘での破壊を狙うしかないが、元々の攻撃力でさえ3500超と圧倒的に戦闘力も高いため、デッキ内にマキシマムモンスターを倒せるカードは多くて数枚だろう。
対処札が相手のデッキになくなった時点で、自分の勝利は確定したと言って良い。
もちろん長期戦に持ち込むまでもなく、高攻撃力で相手のライフポイントを削りきって勝利できればその方が良い。
逆に言えば、相手のデッキタイプによってはマキシマムモンスターを撃破できるカードが何枚かはあるという事である。
マキシマム召喚は闇雲に序盤から狙うのではなく、相手のデッキを見てタイミングを図ったほうが良い。
例えば【竜魔】相手なら、こちらのマキシマムモンスターを突破する手段は《セブンスロード・マジシャン》+《セブンスロード・メイジ》のコンボに絞られる。
相手がこれらのカードをある程度消耗してからマキシマムモンスターを出せば、そのまま詰みに持っていけるだろう。
逆に相手が対マキシマムモンスターの処理を苦手としているようならば、序盤からマキシマム召喚を狙っていけばよい。
マキシマム召喚前にどのように戦うかはデッキ構築次第である。
《魔将ヤメルーラ》で遅延を重ねてマキシマム召喚を行う事を優先するデッキもあれば、《連撃竜ドラギアス》等で攻撃を重ね相手の反撃リソースを削ってからマキシマム召喚に持ち込むデッキもある。
明らかに【ドラゴン族】が苦手。
レベルを問わず破壊できる除去魔法の《ドラゴニック・プレッシャー》があるため、せっかく出したマキシマムモンスターが突破されやすい。
更に、大幅な攻撃力ダウン効果を持つ《ビックリード・ドラゴン》も擁するため、戦闘破壊による突破のルートもあり、かなり厳しい相手と言える。
単体では効果を持たず、ステータスも低いカードをデッキに10枚近くも投入する事になるため、非マキシマム召喚デッキよりもマキシマム召喚前の戦力は劣る。
そのため、マキシマム召喚の準備中にも容赦なく攻め立ててくる速攻型のデッキに対しては基本的に分が悪い。
守りを捨てて突っ込んでくる【フルモンスター】、長期戦を捨てた速攻デッキの【サイキック族】、《グランド・エクストリーム》で大型モンスターを出して速攻を仕掛けてくる【魚族】などは相性が悪いといえる。
せっかく揃いかけたマキシマムモンスターを捨てさせられる手札破壊効果も苦手である。
特に《監獄の神 ディアン・ケト》は相性が悪く、手札からマキシマムモンスターをピンポイントで捨てられる上に、「本体」を選ばれた場合は回復までされてしまう。