遊戯王カードWiki - 《メレオロジック・アグリゲーター》

《メレオロジック・アグリゲーター/Mereologic Aggregator》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク９/闇属性/サイバース族/攻2600/守3000
レベル９モンスター×２体以上
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードがＸ召喚した場合に発動できる。
ＥＸデッキからモンスター１体を墓地へ送る。
(2)：このカードのＸ素材の数まで自分の墓地のモンスターを対象として発動できる。
対象のモンスターの数だけこのカードのＸ素材を取り除き、対象のモンスターをこのカードのＸ素材とする。
(3)：このカードが墓地へ送られた場合、フィールドの表側表示カード１枚を対象として発動できる。
そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。

　DARKWING BLASTで登場した闇属性・サイバース族のエクシーズモンスター。
　エクシーズ召喚に成功した場合にエクストラデッキのモンスターを墓地へ送る誘発効果、自身のエクシーズ素材と墓地のモンスターを入れ替える起動効果、墓地へ送られた場合に表側表示カード１枚の効果を無効にする誘発効果を持つ。

　(1)はエクストラデッキのモンスター１体を墓地へ送る効果。
　《ゲール・ドグラ》・《おろかな重葬》らと同じ効果でありあちら同様墓地へ送ることがメリットになるカードとコンボしたい（相性の良いカードに関しては《轟雷帝ザボルグ》を参照）。
　それらと比べると一切のデメリットやコストを持たないが、ランク９であるため使用できるデッキに制限がある。
　《ＲＵＭ－幻影騎士団ラウンチ》・《ワンダー・エクシーズ》を使えば相手ターンにも使用可能。

　(2)は任意の数のエクシーズ素材と墓地のモンスターを入れ替える効果。
　墓地のモンスターをこのカードのエクシーズ素材にできるため、「墓地へ送られた」場合の効果を持つものなどの効果を再利用できる。
　(1)で墓地へ送ったカードをこの効果の素材にすれば、その効果を繰り返し利用できる。
　相手からの除去を待てば自然にそれらは墓地へ送られ、除去されなかった場合も次のターンに改めて発動することでそれらを墓地へ送ることができる。
　即効性を求めるなら《グラビティ・コントローラー》等のリンク素材にしてしまうとよいだろう。
　エクシーズ素材は効果で取り除くため、ティアラメンツ・シャドールなどの「効果で墓地へ送られた」トリガーにもなる。

　(3)はフィールドの表側表示カード１枚の効果を無効にする効果。
　どこから墓地へ送られてもよいため、(1)で同名カードを墓地へ送り誘発することもできる。
　エクシーズモンスターでエクストラデッキから直接墓地へ送ってメリットの有るカードというのは貴重であり、このカードのエクシーズ召喚は初めから考えず《月女神の鏃》を使うデッキでそのコスト用に採用するということも考えられる。
　《ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード－ネオテンペスト》の効果で墓地へ送ることで、無効妨害としての運用もできる。
　ただし、あちらの効果自体はフリーチェーンだが、相手の効果の発動にチェーン発動してこのカードを墓地へ送っても、(3)が発動できるのは一連のチェーンブロックの処理を終えてからなので、その効果自体は無効化できない。
　モンスターの起動効果や永続カードなどのスペルスピード１の効果に対する妨害としてならば機能する。

　《エクス・ライゼオル》との相性は抜群であり、コストでこのカードを墓地に送ることで相手フィールドの表側表示カード１枚の効果を無効にしつつ特殊召喚できる。
　《スキルドレイン》や《魔封じの芳香》といった置物系の妨害を無力化できるだけでなく、チェーン1でこのカードの効果、チェーン2で《エクス・ライゼオル》の効果とすることで《召命の神弓－アポロウーサ》のような厄介なモンスターも無力化することが可能。
　また、自身の表側表示のカードも無効にできるため、先攻で貼った永続罠を一時的に解除する、もしくは相手に押し付けられた《飛翔するＧ》や《接触するＧ》を無効にするといった柔軟な運用もできる。

初のランク９のサイバース族である。
エクシーズ素材に縛りはなく効果も汎用的なため特段意識すべきことではないが、登場した2022年7月時点で元々のレベルが９のサイバース族モンスターは存在していない。
- 後に2023年1月登場の《サイバース・ディセーブルム》及び《フルアクティブ・デュプレックス》との併用により、サイバース族のみの構成でもエクシーズ召喚できるようになった。
  《フルアクティブ・デュプレックス》は墓地へ送られた場合にサイバース族の単体強化を行う効果を有しており、このカードの(3)の効果ともシナジーする。

上述した《エクス・ライゼオル》との相性から【ライゼオル】での採用率は高く、さらに《ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード－ネオテンペスト》を採用する【Ｍ∀ＬＩＣＥ】でも《サイバース・ディセーブルム》や《コード・オブ・ソウル》と共に採用されることが多い。
2024年10月以降の環境はこの【ライゼオル】と【Ｍ∀ＬＩＣＥ】との２強状態となっており、その両者で採用されることから環境でのこのカードの採用率は非常に高い。
しかしながら、両デッキではいずれも(3)の効果が目当てで、このカード自体がフィールドに出る局面は皆無という奇妙な事態になっている。

(1)で墓地へ送ったシンクロモンスターを(2)によりエクシーズ素材とすれば、このカード単体で《黒白の波動》の発動条件を満たすことができる。

「メレオロジック（Mereologic）」とは「メレオロジーに関する」、「アグリゲーター（Aggregator）」とは「収集する者」を意味する。
「メレオロジー」とは部分と全体の関係を扱う理論・表現形式・学問のこと。
部分（エクストラデッキ）と全体（墓地）のモンスターを扱って、収集（エクシーズ素材）するモンスター効果を擬えたカード名ということだろう。
- サイバース族としては「アグリゲートコンピューティング」が由来だろう。
  複数の異なる電子機器を、アグリゲーターと呼ばれるネットワーククラウドを介して連携させ、それら全てを一度に操作できる環境を構築する技術である。
  このモンスター自身もそのアグリゲーターのように、規格の異なるモンスターであっても、エクシーズ素材として１つに纏めて扱うことができる。