遊戯王カードWiki - 《氷霊神ムーラングレイス》

《氷霊神(ひょうれいしん)ムーラングレイス/Moulinglacia the Elemental Lord》 †

特殊召喚・効果モンスター
星８/水属性/海竜族/攻2800/守2200
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の水属性モンスターが５体の場合のみ特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードが特殊召喚した場合に発動する。
相手の手札をランダムに２枚捨てる。
(2)：表側表示のこのカードがフィールドから離れる時に適用する。
次の自分ターンのバトルフェイズをスキップする。

　ABYSS RISINGで登場した水属性・海竜族の特殊召喚モンスター。
　霊神共通の召喚条件・バトルフェイズをスキップする分類されない効果、特殊召喚に成功した場合に相手の手札をランダムに捨てる誘発効果を持つ。

　召喚条件が厳しく蘇生や帰還も許されない反面、特殊召喚に成功した時の手札破壊効果自体は禁止カードの《いたずら好きな双子悪魔》とほぼ同等。
　単純に特殊召喚できれば除去されても効果は有効となるため、カード・アドバンテージ面での損失は生じにくい。

　【水属性】では《ジェネクス・ウンディーネ》・《スクリーチ》・《鬼ガエル》等で墓地を肥やす手段があり、墓地のモンスターの枚数がオーバーしてしまったら《サルベージ》等で墓地を調整すると良い。
　また、このカード自体は《海皇の竜騎隊》によるサーチに対応する。
　《海皇の竜騎隊》を墓地へ送ってこのカードの特殊召喚条件を整えつつサーチができれば理想的。
　《ジェネクス・ウンディーネ》なら《海皇の竜騎隊》の効果のトリガーにもなれる。

　そのターン中のハンデスはできないものの、再度効果を発動できるためバウンスとの相性もいい。
　特に墓地肥やし能力を備え、《粋カエル》での調整も行える《鬼ガエル》との相性は非常に良い。
　またサクリファイス・エスケープとしても機能する《強制脱出装置》や、海皇とのコンボが狙える《アビス・ソルジャー》などは、自身のみでなく相手のカードもバウンスできる。
　これによりセットなどによるハンデスの威力軽減をも許さないため、専用のデッキを組む価値はある。
　【ゼンマイ】や【リチュア】などに比べ、もっとも有効である序盤でのハンデス成功率は落ちるが、上記のような水属性を扱うデッキならばスペースを割かず自然に併用できるなど独自のメリットも存在しており、単純な優劣はつけられない。

　概して霊神は重いものだが、このカードは《海皇の竜騎隊》でサーチできるので比較的扱いやすい。
　一度フィールドに出てしまうとバニラ同然と化すだけでなく、バトルフェイズをスキップするデメリットも生じるが、手札を削られている相手の採れる選択肢はそれほど多くない。
　高い攻撃力も相まって容易にフィールドを制圧できるだろう。

《深海のディーヴァ》で《海皇子ネプトアビス》をリクルートする事で、手札１枚からこのカードをサーチしつつ特殊召喚の条件を満たす事が可能。
手札によっては先攻１ターン目から５枚のハンデスも可能となる。
これについては【海皇】の戦術とそのデッキタイプも参照のこと。

《地霊神グランソイル》に続く２体目の霊神である。
霊神が持つ特有の効果は禁止カードの経験があるカードの効果をモチーフとしており、このカードは《いたずら好きな双子悪魔》に似た効果を持っている。
ただし、こちらは《いたずら好きな双子悪魔》と違って、２枚ともランダムで選択するため、ハンデス効果を相手に利用される可能性は少なくなっている。
- 余談だが、このカードから登場した霊神は登場当初は全て禁止カードだったが、後発の２枚のモチーフは後に制限カードへと復帰された。
  そのため、《光霊神フォスオラージュ》が登場するまで、モチーフとなるカードが禁止カードに留まっている唯一の霊神であった。
  ただし、《光霊神フォスオラージュ》のモチーフである《サンダー・ボルト》は制限解除されているため、モチーフが禁止カードに留まっているのは現在でもこのカードのみである。