貫通札 †
展開パターンの途中で相手に妨害をされた時に使用する事で、妨害がない場合に近い展開パターンを続けられるカードのこと。
第10期以降の多くのデッキは「特定の初動カードから、特定の展開パターンを行うことで、自分の理想とする盤面を作る」事を目標とする。
しかし実戦では、展開パターンの途中で相手の妨害を受けることが多い。
この状況で使用する事で、妨害を受けなかった場合と同様か、それに近い展開に持ち込めるカードが貫通札である。
現代のデュエルはモンスターの特殊召喚を繰り返して展開するデッキが多いため、貫通札は基本的に特殊召喚を行うカードとなる。
貫通札のイメージ †
例えば「《魔界発現世行きデスガイド》を召喚し、効果を発動してデッキからレベル3モンスターを特殊召喚し、レベル3モンスター2体でエクシーズ召喚を行う」という動きを初動とする【ランク3】があるとする。
もし《魔界発現世行きデスガイド》の効果が《灰流うらら》や《無限泡影》で無効にされると、棒立ちになってしまうリスクがある。
また、《魔界発現世行きデスガイド》が《幽鬼うさぎ》やフリーチェーン除去を受けてリクルートしたレベル3モンスターだけが残る、もしくはリクルートされたモンスターの方が除去され、《魔界発現世行きデスガイド》だけが残る事もある。
この時、手札に《サイコウィールダー》があるとする。
《サイコウィールダー》はフィールドにレベル3モンスターが存在する時に手札から特殊召喚できる。
したがって、《魔界発現世行きデスガイド》か、リクルートしたモンスターのいずれかがフィールドに残っていれば、《サイコウィールダー》を特殊召喚してランク3のエクシーズ召喚を行い、本来の初動パターンに戻ることができる。
この場合の《サイコウィールダー》を貫通札と呼ぶ。
また、貫通札が初動札を兼ねる場合もある。
上記の状況で、《サイコウィールダー》の代わりに《緊急テレポート》が手札にあれば、デッキからレベル3モンスターを特殊召喚し、やはりランク3のエクシーズ召喚ができる。
しかも《緊急テレポート》は、《No−P.U.N.K.セアミン》をリクルートして《No−P.U.N.K.フォクシー・チューン》をサーチ。
その効果でレベル3P.U.N.K.をリクルートすることでレベル3を2体並べる事もでき、《魔界発現世行きデスガイド》と同じ仕事ができてしまう。
よって、《緊急テレポート》は「他のカードを初動にするならば貫通札となり、他に初動となるカードがないならば初動札になる」という優秀なカードと言える。
また《魔界発現世行きデスガイド》が効果を無効にして破壊されてしまった場合の貫通札にもなる。
「初動札兼貫通札」は、貫通札としての仕事しか持たないカードより多くの役割が持てるため、積極的に採用したい。
ただし「初動札兼貫通札」が務められるのは一部のパワーカードに限られ、また制限カード・準制限カードに指定されている事も多い。
その他 †
- 貫通札で相手の妨害を突破する事を「貫通する」と言う。
ただ、もともと半公式用語として存在する貫通と紛らわしいため、「妨害を貫通する」「手札誘発を貫通する」のように、こちらの意味での貫通である事を明確にして呼ぶ事が多い。
関連リンク †