自爆特攻 †
相手の攻撃表示モンスターよりも攻撃力が下回っているモンスターで、そのモンスターを攻撃すること。
「自殺特攻」とも言う。
主にリクルーターや《ニュードリュア》、《異次元の女戦士》等の戦闘で破壊されることで発動する誘発効果を能動的に使うために行われる。
特に第5期以前の【アンデット族】では《ピラミッド・タートル》で上級モンスターをリクルートできたが故にほぼ必須テクニックであった。
戦闘ダメージを相手に押し付けるカードとのコンボや、大量の墓地肥やしを目的に行われる場合もある。
自爆特攻に特化したデッキが【リクル特攻】やその亜種であり、1度のデュエルで10回以上の自爆特攻を行うことも起こりうる。
カテゴリ単位では御巫やユベルが得意としており、戦闘破壊を防ぎつつ低ステータスを逆利用した戦闘ダメージの押し付けを軸に据える。
「反射ダメージ」も参照のこと。
また、あえて戦闘ダメージを受けたい場合や自分フィールドのモンスターを減らしたい場合に行うケースもみられる。
主に「ライフポイントが相手より少ない場合」「自分フィールドにモンスターがいない場合」「フィールドのカードが相手より少ない場合」などが発動(適用)条件となるカードの使用の補助として用いられる。
変わったケースでは、効果の無効化を受けた結果として弱小モンスターが攻撃表示で棒立ちした場合、相手の下級モンスター(程度の攻撃力のモンスター)に自爆特攻する事例も見られる。
放置して返しのターンに相手の大型アタッカーに狙われるよりは受けるダメージが少なくなる可能性があるためである。
自身が不利な時に行い、自らライフポイントを0にする目的でも使われる。
恐らく「相手に倒されるくらいなら」という一種のプライドの表れなのだろう。
ただし、人によってはサレンダーと同義として受け止められる可能性もあるため、潔く相手に倒された方が良いこともある。
なお、大会やマッチ戦などでは感情的な理由ではなく、自らの手の内を見せたくない場合や制限時間の関係で行う場合もある。
- 遊戯王以外のカードゲームではあまり見られる戦術ではなく、このゲームならではの戦術と言える。
これは、戦闘破壊されたモンスターの再利用が他のゲームより容易、破壊(戦闘破壊)をトリガーとする効果が多い、原則として攻撃に固有のコストや条件が必要ない、等が理由として考えられる。
- 原作・アニメにおいて―
モンスター効果が把握されていないことが多いため、これを行うと大抵は対戦相手や観客に驚かれるか笑われる。
「勝負を捨てたか!」や「血迷ったか!」とまで言われることもあり、もはや一種の恒例行事のようなものになっている。
ただし一部のキャラクターは「何かある」と感じ取り警戒する様を見せることもあり、そのデュエリストの強さを視聴者に示す役割を担うこともある。
アニメZEXALIIの「遊馬vsアストラル」戦ではこの心理を逆利用したブラフを遊馬が行っている。
- 原作では、「決闘者の王国編」の城之内や、「闇遊戯vs人形」戦の闇遊戯が特に意味も無くこれを良くやっている。
城之内は「デッキに(見た目が)強そうなカードをぶち込んだ」と言ってるので、攻撃力を大して考えずに攻撃していた可能性がある。
また、初期の設定ではカードを真正面からみないと、ステータスを確認できない仕様であったのも影響していたと思われる。
「バトルシティ編」での準決勝での組み合わせを決める「バトルロイヤル」ではマリクが《ニュードリュア》を自爆特攻させているが、これは《ニュードリュア》の効果を使い、かつ《痛魂の呪術》(原作仕様)で戦闘ダメージを押し付けるための戦略上の行為である。
- アニメDMでは、「闇遊戯&海馬vsダーツ」戦でダーツが《オレイカルコス・ギガース》を《究極竜騎士》に自爆特攻させている。
発生する戦闘ダメージは《オレイカルコス・キュトラー》の効果で防げたので、本田はこの行為を《オレイカルコス・ギガース》の攻撃力を上げる為と推察したが、ダーツの真の狙いは別にあった。
- アニメGXでは、「ヨハン(ユベル)vsアモン」戦においてヨハン(ユベル)が《グレイブ・スクワーマー》で行っている。
この時の「死人に口ありさ」という発言はこの自爆特攻という行為をよく言い表せているかもしれない。
また、「十代vsミスターT」(2戦目)でミスターTが行った時、十代は「普通自滅覚悟で効果発動させるか?」と言っている。
これに対しミスターTは「常識に囚われないのが私のデュエル」と返答していることからも、あちらの世界では一般的な戦略ではないことが窺える。
初期ライフポイントが4000であるあちらの世界では、8000であるこちらの世界より抵抗が強いのだろう。
ただし、自爆特攻を行うデュエリストは皆無では無く、十代自身、過去に《ヘリオス・デュオ・メギストス》を使うアムナエルや【もけもけ】使いの茂木もけ夫等、自爆特攻を効果的に行う相手とデュエルをしていたのだが。
- アニメ5D'sの「チーム・5D's vsチーム・ユニコーン」戦では「自爆攻撃」という単語が使われた。
また、ゴースト軍団は自らのライフポイントの概念がほぼ無く、加えて「バトル・ロイヤル・モード」と言う特殊なデュエル形態の都合上、《A・ボム》での自爆特攻でフィールドをこじあけ、後続の直接攻撃に繋げる戦術を頻繁に行っている。
また、主人公の遊星も《ターボ・シンクロン》の効果を使うために自爆特攻を何度か行っている。
- 原作・アニメ・ゲーム作品以外において―
遊戯王カードゲーム25周年イベント「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUARTER CENTURY」 デュエルオペラ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 〜 城之内克也&孔雀舞 vs 闇マリク 〜』では、《アマゾネスの剣士》の自爆特攻による反射ダメージで決着がついている(詳細はあちらのページ参照)。
漫画・アニメを通しても自爆特攻で勝負が決まった非常に珍しい事例であった。
関連リンク †