賭けカード †
ジャンケンをして先攻後攻を決めます。
その後、お互いのデッキの一番上のカードを取り、デュエルフィールドとは別の場所に置いてください。
これを賭けカードとします。
デュエルの勝者はこのカードを手に入れることができます。
(STARTER BOX付録 公式ルールブック P12より引用)
デュエルの勝利者は相手の賭けカードを手に入れられます。
ただし、デュエルを始める前に、お互いに了承した上で行ってください。
デュエルに勝利して手に入れた賭けカードは、そのマッチで使用することができません。
(同じくP8より引用)
また、賭けカードを取られて、対戦で使用するデッキが40枚より少なくなってしまった場合も、サイドデッキからカードを補充することができます。
(同じくP9より引用)
遊戯王OCGのごく初期にのみ存在したルール。
デュエルの勝者は敗者のカードを1枚入手できるという、今日の常識では考えがたいルールである。
しかも恐るべきことに、当時のルールブックにはカードを賭けてデュエルするのが一般的なルールであるかのように記されている。
上記の引用部分からも「賭けカードを決める」ことが「先攻・後攻を決める」ことと同程度に当然のこととして記載されていることがわかるだろう。
当然ながら高額なカードが選ばれてしまうとトラブルの元となる上、敗者は次々とカードを奪われてしまうのでデュエルするほどにデッキパワーが下がる悪循環に陥る。
今日まで社会問題として続いている「いじめ」を助長しかねないこともあり、第2期には賭けカードに関する記述はルールブックから姿を消した。
なおカードを賭けてデュエルする行為は、日本の法律では賭博罪に問われる可能性があるため、くれぐれも行わないこと。
- 第1期末期のEXに付属している「公式ルールブック・第3版」には賭けカードに関する解説があるため、この頃まではルールとして存続していたことが分かる。
その後Magic Ruler −魔法の支配者−発売直後に刊行された「ザ・ヴァリュアブル・ブック2」には賭けカードの存在は記されていない。
- 同様の使い方が推奨されていたグッズとしてスターチップがある。
こちらは賭けカードよりはトラブルを起こしにくいためか、第2期までは販売されていた。
- 元々「賭けカード(アンティ)」は、1993年に発売された世界初のトレーディングカードゲームである「Magic: the Gathering」が取り入れたシステムである。
開発者としては、「レアカードは強力なカードだが、アンティによって奪われてしまう可能性を持たせることで、デッキに入れることを抑制する」という意図があった。
もちろん、実際にはトラブルの種としての性質が強すぎたため、公式な大会等では行われなくなってゆき、1997年発売の第5版からは完全に廃止された。
- 原作で初めて「マジック&ウィザーズ」が登場した際、互いに1枚ずつカードを賭け、負けると取られることがトレーディングカードゲームのルールであるように語られている。
- アニメ5D'sの「遊星vsクラーク」戦では「勝者は負けた者のデッキのカードを総取り出来る」と言うルールのデュエルを行ったが、遊星の勝利後、遊星達の正体が最初から露見していたことがクラークから伝えられ、遊星はブルーノとシェリーに合流する為その場から逃げることを優先し、クラークのカードの総取りは行わなかった。
- アニメ・漫画ZEXALのNo.所有者同士のデュエルでは、原則として敗者は勝者に所有するNo.を奪われることになっていた。
このため、No.自体が一種の賭けカードの側面を持っていたともいえる。
- アニメZEXALにおいて表裏徳之助は、デュエル初心者の頃に「アンティルールはデュエルが真剣になる分上達が早くなる」と騙された結果、レアカードを巻き上げられて心が荒んだ過去を持つ。
上記の通り、アンティルールは敗者のデッキが弱体化していくので、寧ろ初心者の上達には不適当である。
- アンティとは真逆の趣旨を持つが、デュエルを通じて絆を深めた者が決着後に餞別として自分のエースカードを相手に託すシーンはシリーズを通して随所に見られる。
これらの詳細は各カードを参照。
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