《魔導サイエンティスト》で融合モンスターを次々特殊召喚し、それらを《カタパルト・タートル》で射出する1ターンキルデッキ。
1ターンキル率が異常に高く、世界大会予選の上位が全てこのデッキで占められた事があるほどの凶悪さを誇る。
05/03/01にて《魔導サイエンティスト》が禁止カードに指定されて以降、ノーリミットデュエルを除いて構築不可能となっていた。
さらに、《カタパルト・タートル》が「射出効果は1ターンに1度」とエラッタされたことで、《カタパルト・タートル》を用いた1ターンキルが不可能となりコンセプトが崩壊、完全に消滅した。
《魔導サイエンティスト/Magical Scientist》 効果モンスター(禁止カード) 星1/闇属性/魔法使い族/攻 300/守 300 1000ライフポイントを払う事で、 融合デッキからレベル6以下の融合モンスター1体を特殊召喚する。 この融合モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできず、 ターン終了時に融合デッキに戻る。
《カタパルト・タートル/Catapult Turtle》(※エラッタ前) 効果モンスター 星5/水属性/水族/攻1000/守2000 自分のフィールド上に存在するモンスター1体を生け贄に捧げる。 そのモンスターの攻撃力の半分をダメージとして相手に与える。
初期ライフの状態からは、《魔導サイエンティスト》の効果を発動できるのは7回までである。
最後に《魔導サイエンティスト》と《カタパルト・タートル》を射出することで650ポイントのダメージは確保できるため、特殊召喚する融合モンスターの平均攻撃力が2100以上であれば、(2100×7+300+1000)÷2=8000となり、1ターンキルが成立する。
こちらがダメージを受けると《魔導サイエンティスト》の効果の発動可能回数が減ってしまうため、《非常食》・《神秘の中華なべ》などのライフ回復手段を用意しても良い。
これらはバーンメタの《地獄の扉越し銃》・《痛魂の呪術》などへの対策にもなる。
《カタパルト・タートル》と《魔導サイエンティスト》を並べる手段としては、《名推理》や《モンスターゲート》、《遺言状》が用いられた。
これらを《連続魔法》で2連発する、あるいは《名推理》で落ちた魔法カードを《混沌の黒魔術師》や《魔法石の採掘》で回収する事により、非常に高い確率で《カタパルト・タートル》と《魔導サイエンティスト》を並べる事ができた。
《モンスターゲート》の生け贄要員兼《遺言状》のトリガーとしては、《トゥーンのもくじ》+《トゥーン・キャノン・ソルジャー》がよく用いられた。
フィニッシャーに《ヴィクトリー・ドラゴン》を投入し、マッチキルを狙う手もある。
現在でこそ《エフェクト・ヴェーラー》や《ハネワタ》が登場しているものの、流行当時のカードプールでは有効なメタカードはほぼ皆無だった。
カード1枚でコンボを止めるには、《生贄封じの仮面》で射出を封じたり、《ピケルの魔法陣》で効果ダメージを0にしたりするくらいしかなかったのである。
おまけにこれらはサーチの難しい罠カードのため、運良くカードを引かなければ相手にコンボを決められてしまい、先攻1ターンキルにも対処できなかった。
このデッキが横行した時代は、先攻後攻で勝負が決まる「ジャンケンゲーム」状態になっていた。
《魔導サイエンティスト》の禁止カード化以降は手札誘発型の効果ダメージメタも増加しており、現在では先攻1ターンキルにも対応可能ではある。