遊戯王カードWiki - 《発条空母ゼンマイティ》

《発条空母(ぜんまいくうぼ)ゼンマイティ/Wind-Up Carrier Zenmaity》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク３/水属性/機械族/攻1500/守1500
レベル３モンスター×２
(1)：１ターンに１度、このカードのＸ素材を１つ取り除いて発動できる。
手札・デッキから「ゼンマイ」モンスター１体を特殊召喚する。
(2)：フィールドの表側表示の「ゼンマイ」モンスターが戦闘以外で破壊され自分の墓地へ送られた時、
このカードのＸ素材を１つ取り除き、その「ゼンマイ」モンスター１体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

　ORDER OF CHAOSで登場した水属性・機械族のエクシーズモンスター。
　エクシーズ素材を取り除くことでゼンマイを特殊召喚する起動効果、破壊されたゼンマイを手札に回収する誘発効果を持つ。

　(1)はゼンマイをリクルートする起動効果。
　他のリクルート手段の乏しい《ゼンマイマジシャン》を特殊召喚できるのは大きい。
　《ゼンマイネズミ》を展開すればこのカード自体を連打することも可能で、ここに《ゼンマイハンター》を絡めたのがいわゆる往年の【ゼンマイハンデス】である。

　(2)は効果で破壊されたゼンマイをサルベージできる誘発効果。
　このカードが破壊された場合は効果は発動しないため、真っ先に狙われれば効果を使うのは難しい。
　また、ダメージステップで発動できないため戦闘破壊には対応していない。
　この効果が【ゼンマイ】で使用される機会はほとんどないというのが実情である。
　ランク３中心のデッキで《幻影騎士団ブレイクソード》の効果で自分フィールドのゼンマイを破壊し、実質バウンスにできるため、その場合には使う価値はある。

　【ゼンマイ】の軸となる非常に重要なカードである。
　高速でエクシーズ召喚するために《魔界発現世行きデスガイド》《ＳＲベイゴマックス》《捕食植物オフリス・スコーピオ》などを出張させる手も十分に考えられる。
　次の自分のターンまで維持できれば２度目の(1)の効果を発動することもできるが、維持の容易なステータスではなく(2)の効果も使い道に乏しいため、(1)の効果使用後はすぐにリンク素材等として活用するのが基本となる。

その展開力の高さから、登場以来【ゼンマイ】の軸となる。
特に《ゼンマイハンター》・《ゼンマイネズミ》との相性の良さから生み出された【ゼンマイハンデス】はこのカードを複数体使用し、環境でも注目を集めた。
流石にその展開性能とハンデス補助能力は問題視され、12/09/01に制限カードに指定されたことで事実上構築不能となった。
しかし、その後に《ゼンマイシャーク》、《ゼンマイラビット》、《魔界発現世行きデスガイド》、《魔界発現世行きバス》といった相性のよいカードが次々に来日する。
制限カードとなっても、《発条機甲ゼンマイスター》と《フォトン・バタフライ・アサシン》のコンボにより効果の再利用を図ったり、《ダイガスタ・エメラル》や《魔界発現世行きバス》の効果で墓地のこのカードを回収した後、再びこのカードをエクシーズ召喚するといった効果の複数回使用が目立った。
もはや制限カードでは意味がないと判断されたためか13/03/01の制限改訂で遂に禁止カードとなった。
その後、《ゼンマイハンター》と入れ替わる形で14/04/01に制限復帰した。
主力カードである《ゼンマイシャーク》も無制限カードとなり、切り札を取り戻した【ゼンマイ】はデッキ構築の幅が広がった。
その後、環境で【ゼンマイ】が見られなくなったこともあり、15/04/01には準制限カードに緩和され、15/10/01で制限解除となった。
第11期になるとマスタールール(11期)での活躍を見越してか、20/04/01で先手を打たれる形で再び制限カードに戻された。
第10期の間に《発条補修ゼンマイコン》等が登場したため、放置しておくと高いソリティア性を発揮しかねない事を重く見られたのだろう。
ただ、その後も特に【ゼンマイ】の活躍も見られず過剰規制と判断されたのか、２年後の22/04/01にて制限緩和され、続く22/07/01で制限解除となった。

エクシーズモンスター初の制限カード・禁止カードである。

ちなみにＶジャンプ2013年4月号の「13/03/01の制限改訂」特集記事では、このモンスターの代替要員として《Ｎｏ.４７ナイトメア・シャーク》を紹介していた。
同ランク・同属性で攻撃力・守備力が上なため選ばれたのだろうが、そもそも効果や運用用途が別物である。
実際には、同様のリクルート効果を持つ《Ｍ.Ｘ－セイバーインヴォーカー》あたりが適任である。