遊戯王カードWiki - 《伏魔殿－悪魔の迷宮

《伏魔殿(デーモンパレス)－悪魔(あくま)の迷宮(めいきゅう)－/Archfiend Palabyrinth》 †

フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分フィールド上の悪魔族モンスターの攻撃力は５００ポイントアップする。
また、自分フィールド上の「デーモン」と名のついたモンスター１体を選択して発動できる。
選択したモンスター以外の自分フィールド上の悪魔族モンスター１体を選んでゲームから除外し、
自分の手札・デッキ・墓地から選択したモンスターと同じレベルの
「デーモン」と名のついたモンスター１体を選んで特殊召喚する。
「伏魔殿－悪魔の迷宮－」のこの効果は１ターンに１度しか使用できない。

　JUDGMENT OF THE LIGHTで登場したフィールド魔法。
　自分フィールドの悪魔族の攻撃力を500上げる効果、自分フィールドから悪魔族１体を除外して自分のデーモン１体と同じレベルのデーモンを手札・デッキ・墓地から特殊召喚する効果を持つ。

　このカード自身がデーモンに属するので、《トリック・デーモン》によるサーチが可能。
　【デーモン】では、更に《堕落》の維持条件を満たす事ができ、墓地へ送られても《戦慄の凶皇－ジェネシス・デーモン》のコストにできるので使い勝手が良い。

　１つ目の効果は、自分フィールドの悪魔族の全体強化。
　相手モンスターは強化されないので、戦闘を有利に進める事ができる。
　戦闘補助以外でも、悪魔族には闇属性が多いので《魔のデッキ破壊ウイルス》・《闇のデッキ破壊ウイルス》のコストを確保する用途でも使用可能である。
　ただし、《奈落の落とし穴》に掛かる範囲を広げてしまうデメリットにも留意する必要がある。
　強化対象はデーモンに限定されていないため、【デーモン】以外の【悪魔族】でも採用が検討できるだろう。
　一方で、悪魔族に属さないデーモンには適用されない点に注意したい。

　２つ目の効果は、悪魔族１体を除外し、自分フィールド上のデーモンと同じレベルのデーモンを特殊召喚する効果。
　対象にするモンスター、除外するモンスター、特殊召喚するモンスターの条件を混同しないよう注意したい。
　除外するモンスターは悪魔族モンスターであれば良く、デーモンである必要はない。
　トークンも利用でき、特に《デビルズ・サンクチュアリ》・《終焉の焔》はアドバンス召喚にも利用できるので【デーモン】との相性も良い。
　反対に、発動時に対象にするモンスターと特殊召喚するモンスターは、デーモンであれば良く、悪魔族である必要はない。
　ドラゴン族のレッド・デーモンを選択したり、蘇生させる事も可能である。

　手札・デッキ・墓地と特殊召喚できる範囲が広い一方、前提条件はやや重く、自分フィールドに悪魔族とデーモンの２体を用意する必要がある。
　【デーモン】はそれほど展開力に優れたデッキではないので、上記のトークンの他、蘇生などを活用して揃えたい。
　《デーモンの騎兵》を破壊して《デーモンの将星》を自己特殊召喚すれば、《デーモンの騎兵》で蘇生したものと同じレベルのデーモンを特殊召喚できる。
　あるいは、《魔界発現世行きデスガイド》でリクルートした《トリック・デーモン》を破壊して《デーモンの将星》を自己特殊召喚すれば、レベル６デーモンを特殊召喚可能である。

　結果として同じレベルのデーモン２体が揃うので、エクシーズ召喚に繋げられる。
　ただし、フィールドに《戦慄の凶皇－ジェネシス・デーモン》が存在する場合には、特殊召喚を制限する効果により選択肢が限られてしまう点に注意したい。
　一方、単にデーモンの上級モンスターたちを並べるだけでも、全体強化と併せた高火力を発揮できる。
　《戦慄の凶皇－ジェネシス・デーモン》と《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》を並べ、除去を行った後に攻撃すれば大ダメージが狙える。

　なお、デーモンをサポートするフィールド魔法には《万魔殿－悪魔の巣窟－》も存在しており、あちらはデーモンカードではないが、専用サーチャーの《ジェネラルデーモン》を利用できる。
　このカードは強化効果の汎用性が高く、除外を利用するカードと連携が取りやすい一方、《万魔殿－悪魔の巣窟－》の場合は自壊や破壊トリガー効果とのシナジーがある。
　このように特性が異なるので、どちらをどれだけ採用するかはデッキコンセプトによるだろう。

　【デーモン】以外では、【インフェルニティ】でも《トリック・デーモン》と共に採用されることがある。
　《インフェルニティ・デーモン》は《トリック・デーモン》でサーチでき、また、このカードでリクルートすれば効果を使用してエクシーズ召喚に繋げられる。

２つ目の効果の手順は以下のようになる。
1. 効果発動時に、自分フィールドのデーモン１体を選択する。
2. 効果処理時に、それ以外の自分フィールドの悪魔族１体を除外する。
3. １で選択したデーモンと同じレベルのデーモン１体を、手札・デッキ・墓地から特殊召喚する。

この効果の対象に指定するのは、１のデーモンのみ。
２で除外する悪魔族、および３で特殊召喚するデーモンは、効果処理時に選ぶ。

２つ目の効果を使った後フィールド魔法の張替えをしても、次のターンまで２つ目の効果は使えない。

「伏魔殿」とは『水滸伝』に登場する、かつて天界から追放された百八の魔星（魔王）が封印されていた場所。
仙人張天師の住む龍虎山にあったが、興味を持った洪信が伏魔殿の扉を開いたことで、魔星は世へ解き放たれてしまった。
やがて魔星たちは百八人の豪傑として転生し、梁山泊に集結して正義のため戦いぬく事となる。

ミルトン著『失楽園』に登場する「パンディモニウム」の訳語として、「万魔殿」もしくは「伏魔殿」が用いられる事がある。
現在ではどちらも「恐ろしい謀略が巡っている場所」の比喩として使われる事も多い言葉である。

英語名の「Palabyrinth」は、宮殿を意味する「palace」と迷宮を意味する「labyrinth」の複合と思われる。

原作・アニメにおいて―
Ｄチーム・ゼアルの「遊馬vs亜隈雷蔵」戦において雷蔵が使用。

コナミのゲーム作品において―
スマホアプリ「デュエルリンクス」では、「扉の番人迷宮兄弟！」のイベントで入手でき、また迷宮兄弟の使用時には専用ボイスが存在する。
この他にも「迷宮」「ゲート」と名の付くカードが報酬として設定されているが、ボイスまで付いているのは珍しい。
だが、原作及びアニメで彼らが悪魔族やデーモンモンスターを使用したことはない。

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