征竜 -遊戯王カードWiki

征竜(せいりゅう) †

　ALLIANCE INSIGHTでカテゴリ化された「征竜」と名のついたモンスター群。
　属するモンスターは全てドラゴン族で統一されている。
　特にシリーズ初期に登場した（《牙竜咆哮》に登場する）最上級モンスター４体を指して、「四征竜」とも呼ばれる。

• レベル２は攻守の合計が1600であり、以下の共通テキストを持つ。
  

  このカード名の(1)(2)の効果は１ターンに１度、いずれか１つしか使用できない。
  (1)：ドラゴン族か○属性のモンスター１体とこのカードを手札から捨てて発動できる。
  （固有の効果）
  (2)：ドラゴン族か○属性のモンスター１体とこのカードを自分の墓地から除外し、
  自分の墓地の「（○属性のランク７征竜）」１体を対象として発動できる。
  そのモンスターを特殊召喚する。

  属性	カード名	固有効果	対応するランク７征竜
  光属性	《光征竜−スペクトル》	同名カード以外の征竜２体をサーチ	《極征竜−シャスマティス》
  闇属性	《闇征竜−ネビュラス》	同名カード以外の属性が異なる征竜２体を帰還	《凶征竜−エクレプシス》

• レベル３・４は以下の共通する起動効果を持つ。
  

  このカード名の効果は１ターンに１度しか使用できない。
  (1)：ドラゴン族か○属性のモンスター１体とこのカードを手札から捨てて発動できる。
  デッキから「（○属性の最上級征竜）」１体を特殊召喚する。
  この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。

• レベル７は攻守の合計が4600であり、以下の共通テキストを持つ。
  

  このカード名の(1)〜(4)の効果は１ターンに１度、いずれか１つしか使用できない。
  (1)：手札からこのカードと○属性モンスター１体を墓地へ捨て（、××を対象とし）て発動できる。
  （固有の効果）。
  (2)：ドラゴン族か○属性のモンスターを自分の手札・墓地から２体除外して発動できる。
  このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
  (3)：このカードが特殊召喚されている場合、相手エンドフェイズに発動する。
  このカードを手札に戻す。
  (4)：このカードが除外された場合に発動できる。
  デッキからドラゴン族・○属性モンスター１体を手札に加える。

  　(1)は、《巌征竜−レドックス》・《焔征竜−ブラスター》が対象をとる効果、《瀑征竜−タイダル》・《嵐征竜−テンペスト》が対象をとらない効果となっている。
  　また、(3)は自身が特殊召喚されたターン以外でも発動する。
  

• ４属性の各征竜と最上級モンスターのモンスター効果をまとめると、以下の通り。
  

  属性	下級征竜	最上級征竜・固有の効果
  地属性	《地征竜−リアクタン》	《巌征竜−レドックス》	自分のモンスター１体を蘇生
  水属性	《水征竜−ストリーム》	《瀑征竜−タイダル》	デッキからモンスター１体を墓地へ送る
  炎属性	《炎征竜−バーナー》	《焔征竜−ブラスター》	フィールドのカード１枚を破壊
  風属性	《風征竜−ライトニング》	《嵐征竜−テンペスト》	ドラゴン族１体をサーチ

• 最上級征竜が持つ４つの効果は、それぞれの間でシナジーを形成している。
  (2)の手札・墓地から特殊召喚する効果は、除外コストに他の征竜を用いることで(4)のサーチ効果に繋げられる。
  征竜のそれぞれ持つ(1)の固有の効果は、墓地へ送ったモンスターを特殊召喚効果の除外コストに転用することでディスアドバンテージを抑えられる。
  (4)の除外された時のサーチ効果は、特殊召喚効果の存在から発動しやすい。
  

• いずれの征竜も同名モンスターの効果は同名カード含め１ターンに１度しか発動できない制約が課されている。
  特に最上級征竜の場合、４つある(1)〜(4)の効果をそれぞれ一回ずつではなく、(1)〜(4)のいずれか一つを一回だけなので、使用の際は注意したい。
  逆に、この性質を利用することで(3)の手札に戻る効果を発動させずにフィールドに維持することもできる。
  

• 下級征竜と最上級征竜が持つ特殊召喚効果は、「特定の属性」または「ドラゴン族」をコストに要求するため、双方のサポートカードとして使用できる。
  また、征竜自身もドラゴン族であることから、互いにサポートしあう事も可能。
  

• 最上級征竜が持つ効果は、コストや効果の対象範囲が微妙に異なるため、混同しないように注意。
  

• 2013年のスペシャルカードプレゼントキャンペーンおよびLORD OF THE TACHYON GALAXYで登場したモンスター群だが、約12年後の上記パック発売まで、長らくカテゴリ化されていなかった。
  後述の通り、2024年10月に全ての征竜が規制解除されており、それも踏まえた上でのカテゴリ化及び新規カードの登場なのであろう。
  

• 情報公開当初は、「特定のカテゴリに属さない属性・ドラゴン族サポートカード」として開発されたと目され、その通りに活躍を予想されていた。
  ところが、実際はサーチ・トリガー・コストと様々な役割を担う下級征竜と共に登場したことで高い安定性を持ち、征竜同士だけでも環境一線級の高いシナジーを発揮することが研究で明らかになっていく。
  「ドラゴン族モンスターカードおよび種族サポートカード全てが実質的な征竜サポートカードとして乗っ取られる」とでも言うべき、当初の予想とは真逆の様相を呈するもの、第８期当時の環境では許容しがたいパワーカードであった。
  2013年当時の環境を席巻し、同年の世界大会において、【征竜】に対するは《魔導書の神判》を得た【魔導書】、合わせて参加者の使用デッキタイプが二種類しか存在しない、文字通りの意味で「真っ二つ」という事態を引き起こした。
  

• この結果、13/09/01で下級征竜全てが一気に禁止カード指定される。
  同じようなカードが４枚存在するので、制限カード化あるいは１〜２種類の禁止カード化では足りないと判断されたのだろうが、結果として１度の改訂で１種類のデッキから４枚もの禁止カードが輩出されるという異例の事態となった。
  

• しかし、それでも【征竜】の勢いは健在だったため、その抑制として最上級征竜各種も、海外では14/01/01に制限カードになる。
  その後、日本でも14/02/01には準制限カードとなると同時に、【征竜】で補助として機能していた他のカードも規制される。
  更に14/04/01には各最上級征竜を制限カードに規制し、【征竜】で補助として使用されていたカードも引き続き規制されている。
  

• そして《Ｎｏ.９５ ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》の登場と今後のカードプールへの影響を受けてか、遂に15/04/01に最上級征竜４体が禁止カードに指定された。
  

• 下級征竜については、《水征竜−ストリーム》・《地征竜−リアクタン》は登場から198日で、《炎征竜−バーナー》・《風征竜−ライトニング》に至っては登場から169日で禁止指定を受けている。
  これまでの最速記録である《ダーク・ダイブ・ボンバー》の290日を大きく更新することとなった。
  

• 最上級征竜４体が禁止カードになった15/04/01に、効果の意味がなくなった下級征竜４体全てが一気に無制限カードへと復帰している。
  2024年9月現在、OCGにおいて禁止カードから無制限カードにまで一足飛びで制限解除された事例で、エラッタ無しのケースはこの下級征竜のみである。
  エラッタされたカードが一足飛びに解除されるのは禁止カード化前の運用がエラッタにより不可能になったためだが、上記の通り下級征竜の場合は効果そのものが意味がなくなったという特殊事例による。
  なお、規制・緩和共に日本よりも動きが激しいTCGではこの様なケースも偶に見られる。
  

• その後、最上級征竜は、(1)の固有効果やステータスが弱いとされる順に制限復帰が始まった。
  
  • 18/10/01：《嵐征竜−テンペスト》
    
  • 23/04/01：《焔征竜−ブラスター》
    
  • 24/01/01：《巌征竜−レドックス》
    
  • 24/04/01：《瀑征竜−タイダル》
    
• 最終的に、４種全てが纏めて24/07/01（TCGでは24/09/02）に制限緩和。
  24/10/01（TCGでは24/12/09）に制限解除された。
  OCGにおいて８種全ての征竜がフル投入できるようになるのは11年1か月ぶりのことである。
  

• 下級４種または最上級４種が入れ替わったものとはいえ、当時存在していた全８種が全て禁止カードを経験しているという、数あるテーマ（カテゴリおよびシリーズカード）の中でも強烈な経歴を持つ。
  また当時の環境においては珍しく、モンスター効果や固有の魔法・罠カードによってカテゴリが名指しでサポートされるものではなく、直系に連なるのはモンスターカードのみのシリーズカードであった。
  なお、2025年に新規カードが追加・正規カテゴリに昇格することで、これらの実績は一応過去のものになる。
  

• 当時のリミットレギュレーションにおいては、【征竜】と相性の良いカードも多数巻き添えで規制された。
  《Ｎｏ.１１ ビッグ・アイ》・《竜の渓谷》・《超再生能力》・《封印の黄金櫃》・《竜の霊廟》・《七星の宝刀》・《異次元からの帰還》の７枚のカードがこの代表格である。
  征竜本体と合わせれば実に15枚ものカードが規制されており、１つのデッキでここまで多くの規制カードを生み出したのも非常に珍しい。
  基本的にはドラゴン族サポートカードと除外関連ギミックのカードだが、中でも同じパックで登場した《七星の宝刀》は、当時は【征竜】以外ではまず使われないレベル７専用・除外ギミックのカードである。
  《Ｎｏ.１１ ビッグ・アイ》は当時の対抗馬である【魔導書】でも採用されていたが、レベル７軸であるこちらの方がより出しやすく猛威を振るうエクシーズモンスターであった。
  汎用性が高くそれ自体がパワーカードと見なされた《竜の渓谷》・《異次元からの帰還》以外は、征竜の制限強化および禁止カード指定に前後した制限緩和が見られ、これらは【征竜】に対する規制だったと見て相違ないだろう。
  

• 【ドラゴン族】、特に《竜の渓谷》本来の使い手である【ドラグニティ】など、巻き添えを受けて大幅に弱体化したデッキも多かった。
  しかし、これほどまでに規制されてなお２年近く環境に残り続けていた辺りに、全盛期の【征竜】が規格外の存在だったことが窺える。
  

• また、【征竜】が現役であった頃は、新規のドラゴン族までもが大幅に数を減らしており、幻竜族の登場にも関わっていると思われる（あちらのページを参照）。
  リミットレギュレーションどころかカードの製作・輩出にも影響を与えていた危険性の疑われる点でも、他の環境トップデッキとは一線を画すると言える。
  

• 下級征竜は全てスペシャルカードプレゼントキャンペーンで、最上級征竜は全てLORD OF THE TACHYON GALAXYで登場した。
  また、初収録時のレアリティは下級征竜はノーマル、最上級征竜はスーパーレアに統一されている。
  

• 【征竜】の実績が取り沙汰されているが、もちろん【ドラゴン族】や属性統一デッキを組む際にも有用であり、全盛期の最上級征竜は、かなりの高額で取引されていた。
  GOLD SERIES 2014で再録された現在では、ノーマルやゴールドレアのものを中心に価格は落ち着いている。
  

• 日本で人気が出たカードとしては珍しく、海外版Lord of the Tachyon Galaxyでは最上級征竜のレアリティがレアに格下げされている。
  その後、Collectible Tin 2013ではWave 1で《焔征竜−ブラスター》と《瀑征竜−タイダル》が、Wave 2で《巌征竜−レドックス》と《嵐征竜−テンペスト》がそれぞれパッケージを飾り、シークレットレアで再録されている。
  

• 公式サイトのLORD OF THE TACHYON GALAXYの商品紹介や「かーどビング通信」では、「四征竜」は「古から甦った竜」と紹介されている。
  

• ガガガ学園出張版によると、「征竜」はそれぞれの属性が強い場所に生息するとのこと。
  自然の力を吸収し凝縮して体内に溜め込む事で巨大な竜に成長し、溜め込んだ力を解き放つことで器であった肉体が転生するという循環を繰り返している。
  

• これらは生態に関する設定であり、どのような意思・性格の存在であるのかは明らかにされていない。
  しかし「征服」などに見られる「征」の字を冠することや、後述の短編アニメで「災禍」と呼ばれていることから、少なくとも温和なものではないだろう。

• 原作・アニメにおいて―
  25周年特別映像「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」では、最上級征竜４体が「超常の災禍　征竜」として１カット登場。
  

• 同映像内に登場するカードたちに付けられたキャッチコピーは、ほとんどが背景設定を意識したものだが、征竜について明かされている設定は、上述の通り生態に関するものだけである。
  「ゲームのカード」として見るなら、環境を支配したかつての実績や、公開時点(24/02/03)で同映像内に登場するモンスターで唯一の禁止カードであった《瀑征竜−タイダル》が属している点で、間違いなく「超常の災禍」と言えるだろう。
  背景に銀河の様なものが映っているのは、征竜と関わりの深かった《Ｎｏ.９５ ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》を示したネタだろうか。
  

• 動画公開の１年後に新規カードが登場しており、その中に《超征竜−ディザスター》や《超竜災禍》という、上記タイトルを意識したようなカード名が見られる。
  

関連リンク †

―「征竜」と名のついたモンスター
　※は「征竜」に関する効果を持つモンスター

• 効果モンスター
  • レベル２
    • ※《闇征竜−ネビュラス》
    • ※《光征竜−スペクトル》
  • レベル３
    • 《炎征竜−バーナー》
    • 《風征竜−ライトニング》
  • レベル４
    • 《地征竜−リアクタン》
    • 《水征竜−ストリーム》
  • レベル７
    • 《巌征竜−レドックス》
    • 《瀑征竜−タイダル》
    • 《焔征竜−ブラスター》
    • 《嵐征竜−テンペスト》

• エクシーズモンスター
  • ランク７
    • ※《凶征竜−エクレプシス》
    • ※《極征竜−シャスマティス》
    • ※《超征竜−ディザスター》

―「征竜」に関する効果を持つカード

• 《超竜災禍》

―その他のリンク

• 《征覇竜−ブレイズ》

• 《牙竜咆哮》

• 《牙竜転生》
• 《竜嵐還帰》

• ドラゴン族
• 【征竜】

• カテゴリ

FAQ †

―征竜の最上級モンスターの共通効果に関して

Ｑ：共通効果の効果分類は何ですか？
Ａ：(1)の効果は起動効果、(2)の効果は起動効果、(3)の効果は誘発効果、(4)の効果は誘発効果となります。(13/02/22)

Ｑ：「手札から指定された属性のドラゴン族ではないモンスター」「墓地から指定された属性ではないドラゴン族のモンスター」を除外する事で、手札から特殊召喚できますか？
　　（「ドラゴン族のモンスター２枚」または「指定された属性のモンスター２枚」である必要がありますか？）
Ａ：上記の方法で、特殊召喚は可能です。(13/02/18)

Ｑ：手札のレベル７の征竜を(2)の効果で特殊召喚する場合、効果を発動する征竜を見せなければいけませんか？
　　それとも、発動したい征竜の名前を伝えるだけでも良いのでしょうか？
Ａ：基本的に手札のモンスターの効果を発動する場合、発動したいモンスターを相手に見せて効果の発動を宣言し、相手にチェーンの意思を確認する必要があります。
　　したがって、基本的には《巌征竜−レドックス》等の効果を発動したい場合、モンスターカードを見せずに発動を宣言する事はできません。(13/05/25)

Ｑ：手札で(2)の効果を発動した際、チェーンが積まれ効果処理時に征竜が墓地にある状態となりました。
　　この場合、墓地から特殊召喚できますか？
Ａ：いいえ、手札にて効果を発動した場合は手札から特殊召喚しなければなりません。
　　よって、墓地に存在する場合は特殊召喚できません。(13/02/16)

Ｑ：(3)の効果はこのカードが特殊召喚された時のコントローラーから見て相手のターンに発動する効果ですか？
Ａ：いいえ、このカードをコントロールしているプレイヤーから見た相手のターンの終了時に発動します。(13/02/18)

Ｑ：《死者蘇生》で墓地から特殊召喚した場合、(3)の効果は発動しますか？
Ａ：はい、発動します。(13/03/09)

Ｑ：効果を使用して特殊召喚した後、《強制転移》を発動しコントロールを入れ替えた場合、そのターンの終了時に相手が使用する効果として(3)の効果は発動しますか？
Ａ：はい、発動します。(13/02/20)

Ｑ：特殊召喚した征竜が発動した(3)の効果を無効にし、征竜をフィールドにとどめた場合、次の相手のエンドフェイズで(3)の効果は再度発動しますか？
Ａ：はい、発動します。(13/12/21)

Ｑ：特殊召喚した後《亜空間物質転送装置》で一定期間だけ除外した場合、(3)の効果は発動しますか？
Ａ：はい、発動します。(13/04/10)

Ｑ：特殊召喚したのち、一度《月の書》で裏側守備表示化したあとでリバースした場合、(3)の効果は発動しますか？
Ａ：いいえ、発動しません。(14/02/03)

Ｑ：(4)の効果はダメージステップ中にも発動できますか？
Ａ：はい、できます。(13/02/20)

Ｑ：コントロール奪取した相手のレベル７征竜を《亜空間物質転送装置》や《七星の宝刀》で除外した場合、どちらのプレイヤーが(4)の効果を発動できますか？
Ａ：《亜空間物質転送装置》の場合は、現在のコントローラーが(4)の効果を発動できます。
　　《七星の宝刀》の場合は、持ち主が(4)の効果を発動できます。(13/07/06)

Ｑ：(2)の効果にチェーンして《透破抜き》を発動された場合、(4)の効果は発動しますか？
Ａ：いいえ、発動しません。(13/03/09)

Ｑ：(1)の効果にチェーンして《透破抜き》を発動された場合、征竜は除外されますか？
Ａ：いいえ、既に墓地に存在するために除外されません。(13/03/14)

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