《おとり人形/Bait Doll》 †
通常魔法
魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚を選択して発動する。
選択したカードをめくって確認し、そのカードが罠カードだった場合、強制発動させる。
発動タイミングが正しくない場合、その効果を無効にし破壊する。
そのカードが罠カード以外だった場合、元に戻す。
このカードは発動後、墓地へ送らずにデッキに戻す。
Labyrinth of Nightmare −悪夢の迷宮−で登場した通常魔法。
セットされた罠カードを強制発動させる効果、それが発動タイミングの正しくない罠カードの場合は効果を無効にして破壊する効果、発動した後デッキに戻る効果を持つ。
罠カードを強制発動させるという特殊な伏せ除去を行うカードである。
魔法カードに手出しできず、強制発動しても困らないカードを引いてしまう可能性もあるため、単純な伏せ除去としての性能は《サイクロン》・《ナイト・ショット》等に劣る。
自身がデッキに戻る効果についても、自分がセットした魔法カードに対して発動すればデッキ切れを防げるが、さしたるメリットではないだろう。
このカード独自のメリットは、一部のフリーチェーンカードを暴発させられる点である。
例えば、自分フィールドにモンスターが存在しない時に《強制脱出装置》を発動させれば、相手は自身のモンスターをバウンスせざるを得ない。
自分フィールドが空の時に《ゴッドバードアタック》を強制発動させると、相手は《ゴッドバードアタック》・コストにした鳥獣族モンスター・破壊するカード1枚の計3枚を失うことになる。
(2枚破壊するカードだが、そのうち1枚は発動させたこの《おとり人形》を対象に選択できるので、結果的に破壊対象での被害は1枚となる)
環境次第で活躍の可能性はあるが、いずれにせよかなり玄人向けのカードであることは間違いない。
なお、ここでいう強制発動の「発動」とは、効果の発動ではなくカードの発動のことである。
即ち、「発動タイミングが正しい」=「強制発動できる」ではなく、罠カードであればいかなる場合にも強制発動される。
その上で発動タイミングが正しくない場合に限り、効果を無効にして破壊するのである。
- 効果の処理が少々ややこしい。
手順は以下の通りである。
- このカードを発動し、セットされた魔法・罠カードを対象にとる。
- 効果処理時に対象のカードをめくる。
- めくったカードによって、以下の処理をする。
- フィールドのこのカードをデッキに戻して処理終了。
- 人形・釘・ハンマーが描かれたイラストを見るに、元ネタは「丑の刻参り」に使われる藁人形だろう。
宇治の橋姫が行った呪いの儀式がそのルーツと言われているが、五寸釘や藁人形を使用する方法は室町時代にて定まったという説が有力視されている。
- 原作・アニメにおいて―
アニメDMの「バトルシティ編」「遊戯vs闇マリク」戦において闇マリクの手札にあるのが確認できるが、伏せカードがあるにもかかわらず使われなかった。
- 効果処理に問題が生じるためなのかは不明だが、マスターデュエルには実装されていない(2024年2月現在)。
関連カード †
収録パック等 †
FAQ †
強制発動させる効果について †
Q:めくった罠カードの発動タイミングが正しい場合、コストは払わなければなりませんか?
A:はい、コストを支払って発動する必要があります。(12/09/27)
Q:めくった罠カードの発動タイミングは正しいものの、そのコストが支払えない場合はどうなりますか?
A:「発動タイミングが正しくない」として破壊されます。(13/01/27)
Q:めくった罠カードの発動タイミングが正しくない場合、コストは払わなければなりませんか?
A:いいえ、コストを支払う必要はありません。(12/09/27)
Q:めくった罠カードの発動タイミングが正しくないため、効果を無効にし破壊しました。
この場合、その罠カードは発動も無効にされるのですか?
A:いいえ、無効にしません。
例として、《ナチュル・スパイダーファング》はこの場合でも攻撃できます。(09/08/22)
Q:めくったカードが魔法カードだった場合、どうしますか?
A:確認した後で元に戻します。
このカードは通常通りデッキに戻します。
Q:めくったカードが《神の宣告》の場合、効果は適用されますか?
A:いいえ、カウンター罠は基本的にチェーン1で発動はできないため「発動タイミングが正しくない」として破壊されます。
Q:自分がこのカードを発動し《血肉の代償》を強制発動した場合、同じチェーンブロックで(1)の効果を使用できますか?
A:相手の魔法&罠ゾーンにセットされている《血肉の代償》を発動させた場合は使用できません。
また、自分の魔法&罠ゾーンにセットされている《血肉の代償》を、その《おとり人形》の発動にチェーンするのではなく、《おとり人形》の効果によって発動させた場合は、《おとり人形》の効果処理において《血肉の代償》の(1)の効果を使用できます。(24/01/20)
Q:自分がこのカードを発動し《星遺物に眠る深層》を強制発動した場合、自分の墓地のレベル5以上のモンスター1体を特殊召喚できますか?
A:はい、特殊召喚できます。(24/01/20)
特定のカードが存在する場合 †
Q:《心鎮壷》の対象となっている罠カードにこのカードを発動した場合、強制発動できますか?
A:発動タイミングが正しくないカードとして扱われ破壊されます。(15/07/17)
Q:《人造人間−サイコ・ショッカー》が存在する時にこのカードを発動し、罠カードをめくった場合、どうなりますか?
A:強制的に発動しますが、「タイミングが正しくない」扱いになり、破壊されます。(08/11/09)
Q:相手フィールドに《人造人間−サイコ・ショッカー》が存在する時にこのカードを発動し、相手の《魔のデッキ破壊ウイルス》をめくりました。
この時、相手は《人造人間−サイコ・ショッカー》をコストに《魔のデッキ破壊ウイルス》を発動できますか?
A:いいえ、その場合でも「タイミングが正しくない」扱いになるため、コストにすることも発動することもできません。(10/09/07)
Q:《白竜の忍者》または《宮廷のしきたり》がフィールドに存在し、このカードの効果で発動タイミングが正しくない永続罠カードを強制発動した場合、そのカードは破壊されますか?
A:破壊はされませんが、墓地へ送られます。(14/09/11)
Q:《偽物のわな》を使い、対象の罠カードを守れますか?
A:対象が「発動タイミングが正しくない罠カード」ならば、守れます。
この場合、《偽物のわな》の効果処理時に「発動タイミングが正しくない罠カード」かどうかを確認します。
ただし、「セット状態の《偽物のわな》自体」が対象となった場合は発動できません。
めくられたときに「発動タイミングが正しくない罠カード」として破壊されます。
Q:自分の《ヴィシャス・クロー》が自身の効果で手札に戻りました。
そのターン内に、このカードを発動し自分の《全弾発射》を強制発動しようとしました。
処理はどうなりますか?
A:手札に戻った《ヴィシャス・クロー》も含み、《全弾発射》の効果によって手札を全て墓地へ送り、その墓地へ送った枚数×200のダメージを与えます。(15/07/09)
Q:《The splendid VENUS》が自分フィールドに存在する状態で、強制発動させた発動タイミングの正しくない罠カードの効果は適用されますか?
A:発動タイミングが正しくない場合、《The splendid VENUS》が存在しても効果は無効になります。(17/04/17)
Q:このカードで自分フィールドの発動タイミングの正しくない罠カードを強制発動させた場合、相手フィールドの《真紅眼の鋼炎竜》の(2)の効果は適用されますか?
A:調整中。(17/04/17)
Q:このカードで《ウェルカム・ラビュリンス》を強制発動させた場合、そのターン中に自分は《迷宮城の白銀姫》の(1)の効果を発動できますか?
A:いいえ、発動できません。(24/01/20)
タイミングを逃す場合について †
Q:チェーン1で《おとり人形》(対象:《スネーク・ホイッスル》)、チェーン2に《毒蛇の供物》とした場合、《スネーク・ホイッスル》の効果は発動しますか?
A:いいえ、タイミングを逃すので発動できず、破壊されます。(09/08/07)
Q:強制発動させた《サンダー・ブレイク》の効果で《歯車街》を破壊した場合、《歯車街》の効果を発動できますか?
A:発動できます。(14/09/24)
破壊の扱いについて †
Q:このカードで《やぶ蛇》の効果を無効にして破壊した場合、《やぶ蛇》の「セットされた状態で墓地へ送られた場合」の効果を発動できますか?
A:いいえ、表側表示になった状態で破壊されているため発動できません。(18/12/17)
デッキに戻す効果について †
Q:強制発動させた《砂塵の大竜巻》の効果でこのカード自身が破壊された場合、効果処理後デッキに戻りますか?
A:いいえ、戻りません。(08/11/09)
Q:《マクロコスモス》が存在する時にこのカードを発動した場合、効果処理後デッキに戻りますか?
A:はい、除外されずデッキに戻ります。(11/01/29)
Q:《D−HERO ダイヤモンドガイ》の効果で発動した場合、効果処理後墓地のこのカードはデッキに戻りますか?
A:いいえ、戻りません。(14/12/29)
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