遊戯王カードWiki - 《サイバー・エンジェル－荼吉尼

《サイバー・エンジェル－荼吉尼(だきに)－/Cyber Angel Dakini》 †

儀式・効果モンスター
星８/光属性/天使族/攻2700/守2400
「機械天使の儀式」により降臨。
(1)：このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。
相手は自身のフィールドのモンスター１体を墓地へ送らなければならない。
(2)：このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分の儀式モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(3)：自分エンドフェイズに自分の墓地の、
儀式モンスター１体または「機械天使の儀式」１枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。

　コレクターズパック－閃光の決闘者編－で登場した光属性・天使族の儀式モンスター。
　儀式召喚に成功した場合に相手モンスターを墓地へ送らせる誘発効果、儀式モンスターに貫通を付与する永続効果、儀式モンスターか《機械天使の儀式》をサルベージする誘発効果を持つ。

　(1)は儀式召喚に成功した場合に相手モンスターを墓地へ送らせる効果。
　《痛み分け》や《アポクリフォート・キラー》と同様に、相手プレイヤーにモンスターを墓地へ送る事を強要する効果である。
　よって、相手はたとえモンスターの効果を受けない耐性を持つモンスターだとしても墓地へ送らなければならない。
　しかし墓地へ送るモンスターは相手が選ぶため、モンスターが複数並んでいる場合は狙ったモンスターを除去できない。
　ある程度の戦闘破壊を行った後にメインフェイズ２で儀式召喚を行うか、《緊急儀式術》で相手ターンで(1)の効果を狙うなどの工夫も必要になる。

　(2)は儀式モンスター全体に貫通効果を付与する効果。
　相手モンスターが１体の場合は(1)の効果で除去してしまうのであまり噛み合っていない。
　ただ、複数体の儀式モンスターに付与できるため、相手が《スケープ・ゴート》などで壁を作ってきた場合には使える機会もあるか。

　(3)はエンドフェイズごとに儀式モンスターか《機械天使の儀式》をサルベージする効果。
　フィールドに維持することで毎ターンのエンドフェイズ毎にアドバンテージを稼げる。
　儀式モンスターなので、維持するには《儀式魔人デモリッシャー》による耐性付与が扱いやすい。
　《機械天使の儀式》の効果も維持に役立つが、除外してしまうとサルベージできない。
　基本的に儀式モンスターをサルベージする使い方になる。

荼吉尼（荼吉尼天）とは、仏教の伝承に登場する天の一尊である。
他のサイバー・エンジェルのモチーフと同様インド仏教神が日本に伝わった仏で、その名前はサンスクリット語の「ダーキニー」に由来する。
元々インド仏教では血肉を喰らう鬼神だったが、日本では狐に乗るなど稲荷信仰と結びつくようになり、一方インドでは性的な愛欲の神としてイメージが変化していった。

原作・アニメにおいて―
アニメGXの「明日香vs吹雪」戦で明日香が使用。
吹雪は生け贄用に用意していた仔羊トークンを選択したためこれを破壊、さらに《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》を戦闘破壊した。
その後、返しのターンで《褐色のウォリアー》に強化された《不屈闘士レイレイ》に攻撃され、相打ちで戦闘破壊された。
「明日香vs万丈目」（２戦目）では儀式召喚されたが、万丈目のフィールドには《アームド・ドラゴンＬＶ３》がいたためこれを破壊対象に選択された。
居座っていた《アームド・ドラゴンＬＶ７》には攻撃力が届かないため攻撃ができず、仕方なく罠カードで迎え撃とうとしたが、《白のヴェール》に阻まれてしまい、《アームド・ドラゴンＬＶ１０》に攻撃されて敗北した。
「明日香vsソムリエ・パーカー」戦でも儀式召喚され、ソムリエ・パーカーのフィールドには《ビッグ・ヴィンテージマグナムートン》しかいなかったためこれを破壊。
そのまま直接攻撃を行ってフィニッシャーとなった。

アニメでは(3)の効果はなく、(2)の貫通効果を得るのは自身のみだった。
また、(1)の効果は「このカードが特殊召喚された時、相手モンスター１体を破壊する（破壊するモンスターは相手が選んでよい）」というものだった。
OCG化にあたって蘇生や帰還では発動しなくなったが、破壊耐性や効果耐性を無視できるようになり総合的には強化されたと言えるだろう。

コナミのゲーム作品において―
- タッグフォースシリーズでは２からOCGに先駆けてオリジナルカードとして収録されている。
  効果はアニメ版と同じである。

デュエルリンクスでは、その除去能力と《機械天使の儀式》や《サイバー・エンジェル－韋駄天－》とのシナジーの強力さから、実装当時のランク戦においてはトップクラスの使用率を誇っていた。
相手にこのカードの除去効果を使われた際には、チェーンして《エネミーコントローラー》でコントロール奪取をすることで、奪ったこのカードを墓地へ送るというプレイングが、有効な対抗手段となった。
当時のカードプールは直接的な除去が少なく、このプレイングは汎用性があったカードで行える代表的な除去手段であった。
OCGとのカードプールの差から生まれた独特な使用法と言えるだろう。
- 2018年1月9日には《機械天使の儀式》と共にLIMIT2に指定された。
  (OCGの準制限カードとは異なり、「複数あるLIMIT2のうちから２枚だけをデッキに入れることができる」という規制である。)
  その後、《局所的ハリケーン》の禁止カード化と入れ替わりで21/07/09より規制解除されている。