遊戯王カードWiki - 《時械神ラツィオン》

《時械神(じかいしん)ラツィオン/Lazion, the Timelord》 †

効果モンスター
星１０/炎属性/天使族/攻   0/守   0
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1)：自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードはリリースなしで召喚できる。
(2)：このカードは戦闘・効果では破壊されず、
このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは０になる。
(3)：このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。
相手の墓地のカードを全てデッキに戻す。
(4)：１ターンに１度、相手がドローした場合に発動する。
相手に１０００ダメージを与える。
(5)：自分スタンバイフェイズに発動する。
このカードを持ち主のデッキに戻す。

　COLLECTORS PACK 2017で登場した炎属性・天使族の最上級モンスター。
　時械神共通の効果、戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に相手の墓地のカードを全てデッキに戻す誘発効果、相手がドローした場合にダメージを与える誘発効果を持つ。

　時械神共通の使い方については《時械神メタイオン》を参照。

　(3)の効果は、戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に、相手の墓地のカードを全てデッキに戻す効果。
　このカードの登場以前から墓地で発動するカードや墓地アドバンテージを重視するデッキは多く、そういったデッキに対するメタ性能の高い効果である。
　一方で、エクストラデッキのモンスターや魔法・罠カードを再利用させてしまう恐れもある。
　《強制転移》などで相手に送りつけて、自分の墓地のカードをデッキに戻すという使い方も可能。

　(4)の効果は、相手がドローした場合に1000ダメージを与える効果。
　ドロー手段を問わないので、相手のドローフェイズに1000ダメージが約束される。
　《ドン・サウザンドの契約》とは相性が良く、メインフェイズ１で合計2000のダメージを与えられ、返しの相手ターンの通常のドローも併せて3000のダメージを与えられる。
　ただ、バーン効果に関しては他の時械神でも事足りる。
　あくまでも(3)の効果を基本とし、こちらはおまけと考えた方が良いだろう。
　とはいえ、おまけとしては充分なダメージ量である。

　《ぶつかり合う魂》と相性が良く、相手がライフを支払わなければ戦闘破壊でき、相手フィールドのカードを墓地へ送った上で、(3)の効果でデッキに戻せる。
　相手がライフを支払った場合、(2)の効果で戦闘破壊されないため、《ぶつかり合う魂》のデメリットは受けず、ライフが減ったために(4)の効果が脅威となる。

　なお、【時械神】で先攻をとった場合は基本的にやることがほとんどないので、先攻１ターン目にフィールドに出す最有力候補の時械神と言える。

モチーフは、エノク書に記される天使の一人「ラツィエル(Ratziel)」（ラジエル(Rasiel)とも呼ばれる）と考えられる。
座天使の長で「秘密の領域と至高の神秘の天使」の称号を持ち、七大天使の一人とも呼ばれる。
旧約聖書に登場する生命の樹（セフィロトの樹）のコクマー（知恵）の守護天使でもあり、後述のアニメでもコクマーに位置していた。

原作・アニメにおいて―
アニメ5D'sにおいてZ-ONE(ゾーン)が使用した時械神の１体。
デュエルでの初登場は「アポリアvsZ-ONE」戦で、《虚無械アイン》の効果によりリリースなしで召喚される。
効果でアポリアの墓地のカードを全てデッキに戻し、デッキトップをシャッフルする事で《アフター・グロー》によるバーンを回避した。
《アフター・グロー》がドローされれば敗北する状況だったが、アポリアに対し僅かな勝利の可能性をあえて残す事で、Z-ONEは希望の否定というメッセージを込めていた。
その後は《アフター・グロー》を引き当てる事ができなかったアポリアに対し、バーン効果で止めを刺し、フィニッシャーとなった。
「遊星vsZ-ONE」戦でも同様の方法で召喚され、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を攻撃したが、《くず鉄のかかし》によって攻撃を無効にされた。
返しの遊星のドローフェイズ時、《ブラックフェザー・ドラゴン》のダメージ無効効果を何故か遊星が使わなかったため1000ダメージを与えた。
次のZ-ONEのターンに自身の効果でデッキに戻った。

攻撃の際には肩の松明を相手に向け、そこから火炎を放射している。

時械神の共通部分を除いたアニメ版のテキストは以下の通り。
```
このカードが戦闘を行った場合、
相手フィールド上に存在するモンスターと
相手の墓地に存在するカードを全てデッキに戻しシャッフルする。
相手がドローフェイズにドローした時、１０００ポイントのダメージを与える。
```
なお、「アポリアvsZ-ONE」戦ではアポリアのフィールドにモンスターが存在せず、「遊星vsZ-ONE」戦では攻撃を無効にされたため、フィールドのモンスターをデッキに戻す効果は一度も適用されなかった。

コナミのゲーム作品において―
TAG FORCE 6の時点でオリジナルカードとして登場している。
時械神の共通部分を除いたゲーム内での効果は以下の通り。
```
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、
相手の墓地に存在するカードを全てデッキに加えてシャッフルする。
相手がカードをドローする度に、相手ライフに５００ポイントダメージを与える。
```
戻せる範囲が墓地に限定された点、バーン効果が半減した点、ドローフェイズ以外のドローにも対応した点など、時械神の中ではアニメ版との効果の変更が多いカードである。
なお、ゲーム版の《時械神ザフィオン》はドロー効果が削除されていたため、時械神では唯一戦闘以外の効果を持っていた。
- OCG 効果はこちらのゲーム版の効果に近いが、バーンが１ターンに１度の制限が付いた代わりにダメージ数値が倍になっている。
  また、OCGのイラストは紫色のオーラが薄くなり、炎が明るく描き直されている。