《沈黙の魔導剣士−サイレント・パラディン/Silent Paladin》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻 500/守1500
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「サイレント・ソードマン LV3」または
「サイレント・マジシャン LV4」1体を手札に加える。
(2):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、
自分フィールドのモンスター1体のみを対象とする魔法カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にする。
(3):フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、
自分の墓地の光属性の「LV」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
Vジャンプ(2016年8月号) 付属カードで登場した光属性・天使族の下級モンスター。
召喚成功時に特定のモンスターをサーチする誘発効果、自分フィールドのモンスターを1体を対象に取る魔法カードの発動を無効にできる誘発即時効果、墓地のLVモンスターをサルベージできる誘発効果を持つ。
(1)は、自身の召喚に成功した時に《サイレント・ソードマン LV3》か《サイレント・マジシャン LV4》をサーチする効果。
召喚権を使うため、サーチしたモンスターの展開手段が別途必要になる。
《アンノウン・シンクロン》や《ジェット・シンクロン》などレベル1チューナーを特殊召喚し、召喚したこのカードを素材に《X−セイバー ウェイン》をシンクロ召喚すれば、サーチした《サイレント・ソードマン LV3》を特殊召喚できる。
レベル4モンスターと共に《天翔ける騎士》をエクシーズ召喚したり、《天翔ける騎士》の自己再生効果でエクシーズ素材にしたりして、その効果を使う場合ならサーチしたモンスターをどちらでも特殊召喚できる。
しかし、そもそも《サイレント・ソードマン LV3》・《サイレント・マジシャン LV4》は単体では効果もステータスも頼りないため、《レベルアップ!》か相手のターンを凌げるように補助するカードが揃っていない限りはフィールドに出すメリットが薄い。
《シャインエンジェル》でリクルートした方がまだ手間は少ないだろう。
サーチ手段としても、《沈黙の剣》や《サイレント・バーニング》の墓地効果等、召喚権が必要でない分使いやすいものが存在する。
(2)は、自分のモンスター1体のみを対象とする魔法カードの発動を一度だけ無効にする効果。
無効化の範囲が狭く、使用頻度の高い魔法カードで該当するものは《精神操作》や《月の書》程度である。
閃刀など該当するカードを複数含むカテゴリも存在するが、ステータスの低さからそれらのカードを使うまでもなく戦闘破壊されてしまう。
そもそもこのカードがサポートするサイレント・ソードマン、サイレント・マジシャンはほとんどがより強固な魔法カードへの耐性を持っているということもあり、この効果を使う機会はそうないだろう。
(3)は、自身が戦闘または相手の効果で破壊された場合、光属性のLVモンスターをサルベージする効果。
ステータスの低さから効果による破壊を狙われることは考えづらく、戦闘破壊もしくは自爆特攻で発動させることになるだろう。
(1)の効果を使用する場合は500という低攻撃力で召喚するため、戦闘ダメージが大きくなりがちだが、逆手にとって《強制転移》などで送りつけて戦闘破壊すれば相手にダメージを与えつつサルベージできる。
ただし、レベルの高いLVモンスターは概ねリクルートの手段を持つ特殊召喚モンスターであり、墓地にあるなら蘇生するか、デッキに戻して特殊召喚したい場合が多く、サルベージと噛み合っていない。
低LVモンスターはそもそも(1)の効果でサーチできるためサルベージで使い回す必要性が薄い上に、対象が墓地ではなくまだ手札にある内に破壊されたり、対象をフィールドに出す際にこのカードを何らかの素材にしている可能性も高く、単体で見ても2つの効果が噛み合っていない。
この効果はおまけとして考え、召喚後にはすぐにエクシーズ素材にしたり、《転生炎獣アルミラージ》に変換するなどして次の展開に繋げた方がアドバンテージを得られるだろう。
サルベージを戦術に組み込みたい場合でも、サイレント・ソードマン、サイレント・マジシャンは《戦士の生還》や《救魔の標》に対応しており、メインフェイズに能動的に発動できないこのカードを優先する必要性が薄い。
対象の内《アームド・ドラゴン LV10−ホワイト》と《ハネクリボー LV9》は自身の効果で手札から特殊召喚できるため、サルベージ自体に意義はあり、特に《ハネクリボー LV9》は種族・属性が共通する。
とはいえ、それらが属するカテゴリが持つ豊富なサポートカードに対して、この効果だけのためにこのカードを優先する必要性は薄い。
(1)の効果と(3)の実質的な範囲から、このカードを採用するとすればサイレント・ソードマンかサイレント・マジシャンを利用するデッキになるだろうが、それら2種類は《沈黙の剣士−サイレント・ソードマン》・《沈黙の魔術師−サイレント・マジシャン》で直接高レベルをリクルートする方が即効性が高い。
その2体は単体で見てもこのカードより遥かに範囲の広いカウンター効果を持ち、サイレント・ソードマン・サイレント・マジシャンに属していることからもそれらのデッキにおける優先度が高い。
併用するにしても、その2体とこのカードは互いを効果の対象に含まず直接のシナジーが無い上に、種族が異なることからその2体を特殊召喚するためのリリースコストにもならない。
総合的に見て、サイレント・ソードマンなら戦士族、サイレント・マジシャンなら魔法使い族のモンスターとそのサポートカードを優先した方が動きやすい。
サーチ・サルベージ効果を持つが、肝心のサーチ・サルベージ先の効果と相性が悪く、ハンド・アドバンテージを獲得できるように見えるが、手札コストに使える程度でありこのカードである必要が薄い。
あえてこのカードを採用するなら、上述の《天翔ける騎士》とのシナジーや天使族である点に着目して【天使族】要素を取り入れた構築にするのも1つの手段。
このカードと種族・属性・レベルが共通し、《天翔ける騎士》とシナジーがあるホーリーナイツ等と組み合わせるのも良いだろう。
その他に《守護天霊ロガエス》は、このカードの(1)をトリガーに自身を特殊召喚でき、また、召喚後に低い攻撃力を晒すことになるこのカードを守備表示にしながら相手の表側表示のカードを除外できる。
- カード名に「魔導」「剣士」とあるが、種族は魔法使い族でも戦士族でもなく天使族である。
一方で、イラストに見られる姿形は普通の人間であり、 他の天使族によく見られる翼・光輪・異形といった特徴が無い。
単体で見てもやや違和感のある種族設定だが、このカードの場合サポート先と全く関係の無い種族になっていることが運用に大きく影響しており、意識される機会が多い。
関連カード †
収録パック等 †
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