カード名を指定した1ターンに1度/Only once per turn †
1人のプレイヤーは1ターンの中で、その行動を1度しか実行できない事を示す効果外テキストのこと。
テキスト上では以下のように記載される。
第8期以前:「◯◯」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
第9期 :「◯◯」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
第10期以降:このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
今日のOCGでは非常にメジャーなテキストであり、11期以降に登場したカードはその多くにこのテキストが記載されている。
デュエルに与える影響も大きく、プレイヤーの間では「名称ターン1」「同名ターン1」「ターン1制限」などと通称される。
「カード名を指定した1ターンに1度」だけ使える効果の主なルール †
- 「カード名を指定した1ターンに1度」の効果を使用したカードが、その効果を発動した場所を離れ、再び元の場所に戻っても、そのターン中に再度その効果を発動することはできない。
例えば、フィールドで「《◯◯》の効果は1ターンに1度しか発動できない」モンスター効果を発動し、そのモンスターを墓地へ送り、同ターン中に蘇生しても、その効果を再度使うことはできない。
- 効果だけを無効にされたり、効果が不発に終わった場合も「1度発動した」とカウントされる。
- 例外的に「このカード名の効果は1ターンに1度しか適用できない」効果は、効果を無効にされるともう1度発動できる。
「カード名を指定した1ターンに1度」の効果を複数持つカード †
1枚のカードが「カード名を指定した1ターンに1度」の効果を複数持つ場合、大きく分けて2つのパターンがある。
第8期以前のテキストは「この」の有無だけで処理が変わり、記述が紛らわしいので注意が必要である。
「この」がついている場合は、その直前に記されている効果に対してのみ制限がかかる。
《炎王獣 ヤクシャ/Fire King Avatar Yaksha》
自分フィールド上に表側表示で存在する
「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、
このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードが破壊され墓地へ送られた場合、
自分の手札・フィールド上のカード1枚を選んで破壊できる。
「炎王獣 ヤクシャ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
例えばこの《炎王獣 ヤクシャ》の場合、単体除去効果は1ターンに1度しか発動できず、1体が発動した後は同名カードが発動する事もできない。
一方で自己特殊召喚効果については、1ターンの内に何度でも発動する事が可能である。
同名カードの特殊召喚の回数を1ターンに1度に制限するテキスト †
自分は「精霊獣使い ウィンダ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
このカードは通常召喚できない。
手札の「青眼の白龍」1体を相手に見せた場合に特殊召喚できる。
この方法による「青眼の亜白龍」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
そのカード、および同名カードを特殊召喚できる回数を制限する効果外テキストも存在する。
上記の《精霊獣使い ウィンダ》のように特殊召喚全般の回数を制限する場合と、《青眼の亜白龍》のように特定の特殊召喚方法に限り回数を制限する場合がある。
その他 †
- この制約の初出は第3期の《精神統一》だが、テキストでは同名カードに及ぶ旨が明文化されておらず、第5期の《簡易融合》で初めて正確に表記されたが、いずれにしろその数は極めて少なかった。
第8期以降はカードパワーが全体的に上昇し、同じカードを何度も特殊召喚する事が容易になったことから、効果の使い回しによる無限ループや1ターンキルを抑制するために多くのカードにつけられるようになった。
その割合は時と共に増加しており、第12期現在、新登場したカードの約8割以上にはこのテキストがついている。
- 英語圏では「You can only activate 1 "◯◯" per turn(あなたは◯◯を1ターンに1度だけ発動できる)」というテキストである事から、略して「Only once per turn」と通称される。
また「Hard once per turn effects(厳格な1ターンに1度効果)」という通称もあり、こちらは略して「HOPT」と呼ばれる。
- コナミのゲーム作品において―
デュエルリンクスでは、先に実装されたゲームオリジナルカード版と後から実装されたOCG版で効果が異なる同名カードが同時に存在する。
この場合、これらの「カード名を指定した1ターンに1度」の制約は「効果が異なれば別のカードとして同一ターンに使用できる」という裁定が下されている。
ただし、採用枚数は効果が異なるか否かに関わらず3枚までという裁定である。
関連カード †
→こちら
関連リンク †
FAQ †
Q:自分のターン中に自分の《巌征竜−レドックス》を自身の効果で特殊召喚しました。
そのターン内にその《巌征竜−レドックス》のコントロールを相手に移した場合、そのエンドフェイズにこの《巌征竜−レドックス》の効果は発動しますか?
A:はい、《巌征竜−レドックス》の手札に戻る効果は発動します。(13/12/11)
Q:1ターンに1度しか特殊召喚できない《英霊獣使い−セフィラムピリカ》を、2体同時にペンデュラム召喚することはできますか?
A:そのターンにまだ《英霊獣使い−セフィラムピリカ》の特殊召喚を行っていないのであれば、2体以上の《英霊獣使い−セフィラムピリカ》を同時にペンデュラム召喚することができます。(21/01/15)
Q:《No.39 希望皇ホープ・ダブル》は「このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。」とテキストにあります。
《ZS−昇華賢者》をエクシーズ素材としてエクシーズ召喚した場合、「《ZS−昇華賢者》の効果で得たRUMをデッキから手札に加える効果」と「《No.39 希望皇ホープ・ダブル》の(1)の効果」はどちらか片方だけ使えるという事になりますか?
A:いいえ、「《ZS−昇華賢者》の効果で得た効果」は「このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。」に干渉しないため、「《ZS−昇華賢者》の効果で得た効果」と「《No.39 希望皇ホープ・ダブル》の(1)の効果」は同じターンに両方とも発動できます。(21/08/23)
Q:自分は《白銀の城のラビュリンス》の(2)の効果を発動し、処理を行いました。
そのターン中、自分は2体目の《白銀の城のラビュリンス》を特殊召喚し、そのモンスターに《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ−ゴッド・レイジ》や《紋章の明滅》の効果が適用され、カード名が《アンノウン》として扱われるようになった場合、再び「(2):自分の墓地の通常罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードは、自分フィールドに悪魔族モンスターが存在しない場合には発動できない」効果を発動できるようになりますか?
A:発動できるようにはなりません。
《白銀の城のラビュリンス》のカード名が変わった場合でも、そのターン、すでに自分は(2)の効果を使用していますので、そのターン中2回目の発動を行うことはできません。
《白銀の城のラビュリンス》の(3)の効果についても同様です。(25/01/30)