《怒小児様/Tantrum Toddler》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク1/炎属性/獣族/攻 0/守 0
レベル1モンスター×2
(1):カードの効果の発動が無効になった場合に発動できる(同一チェーン上では1度まで)。
自分及び相手の墓地のカードをそれぞれ1枚までこのカードのX素材とする。
(2):このカードが持っているX素材の数によって、このカードは以下の効果を得る。
●1つ以上:このカードの攻撃力・守備力は、このカードのX素材の数×700アップする。
●4つ以上:このカードは戦闘・効果では破壊されない。
●8つ以上:自分・相手ターンに、このカードのX素材を4つ取り除いて発動できる。
フィールドのカードを全て破壊する。
LEGACY OF DESTRUCTIONで登場した炎属性・獣族のエクシーズモンスター。
効果の発動が無効になった場合にお互いの墓地のカードを1枚ずつまで自身のエクシーズ素材とする誘発効果、自身のエクシーズ素材の数に応じて「自己強化の永続効果」「破壊耐性の永続効果」「全体除去の誘発即時効果」を得るテキストを持つ。
エクシーズ素材に縛りがなく2体のため【金華猫】等でエクシーズ召喚は容易。
属性・種族のため《魔獣の懐柔》や《賜炎の咎姫》のデメリットを受けずにエクシーズ召喚できる。
(1)はお互いの墓地のカード1枚ずつまでを自身のエクシーズ素材とする効果。
下記の(2)により、エクシーズ素材を増やすことに大きな意味があるカードなので、2枚稼げる点は有用。
ただし、トリガーがやや回りくどく、自分の効果の発動を自分で無効にするのはディスアドバンテージが大きくなりやすく、少々躊躇われる。
相手が自分のカードの効果を無効化しても良いので相手に委ねるのも手ではあるが、自分の効果が無効化されている時点で損を負っている点は意識すべきだろう。
相手の効果を自分が無効化してトリガーを満たすのが最も理想的と言える。
ただし、都合良く無効化させてくれるカードを使用してくれるかは相手依存であり、こちらがカウンターを構えている範囲と異なるカードを使用される恐れもある。
【パーミッション】寄りの構築ならばカウンター範囲は幅広いが、モンスターの展開に向かないデッキなのでこのカードをエクシーズ召喚する難易度が少々上がる。
総じて、デッキの構築次第でこの効果の使用頻度も左右される。
別の手段でエクシーズ素材を増やして(2)をサポートすることを狙い、この効果のトリガーは相手に委ねて、使用機会があれば使用する程度と割り切るのも1つの手ではある。
一応、相手としてもこのカードのエクシーズ素材を増やしたくはない筈なので、安易な無効化を多少なりとも牽制できる可能性はある。
特にエクシーズ素材6〜7つの状況でこの効果を使用すると「●8つ以上」の条件を満たすため、相手はそれを嫌がり躊躇う可能性は高い。
自分のカードだけでも無限ループ等で無効を繰り返すことができれば、墓地のカードを大量にエクシーズ素材にすることができる。
《霞の谷の巨神鳥》で《霞の谷の雷鳥》やミスト・バレーフィールド魔法をバウンスすることで1ターンに何度でも効果の発動を無効にできる。
《PSYフレームロード・Ω》・《BF−大旆のヴァーユ》・《貴竜の魔術師》等の、1ターンに1度の制限及びコストが無い墓地発動の起動効果を無効にし続ける事でエクシーズ素材を稼げる。
(2)の「●8つ以上」を《霞の谷の巨神鳥》で無効にしても「●4つ以上」で破壊されないことを利用して、《ヴォルカニック・バックショット》等の墓地へ送られたトリガーを持つカードを何度もエクシーズ素材から墓地へ送って発動させることもできる。
また、サイキック族に変更・《脳開発研究所》でノーコストの《モンスター・アイ》で《融合》をサルベージし、《ナチュル・ビースト》で《融合》を無効にすることでもエクシーズ素材を稼げる。
こちらの場合は《ナチュル・ビースト》でデッキのカードを墓地へ送ることができるため、墓地のカードがない状態からでもエクシーズ素材を増やすことができる。
(2)はエクシーズ素材の数に応じて複数種の効果を得る効果。
「●1つ以上」はエクシーズ素材の数×700の自己強化。
最初は1400からのスタートだが倍率が高いため、場合によってはランク1では破格のアタッカーとなり得る。
エクシーズ召喚したターンでも、(1)の効果が発動できればエクシーズ素材は4つとなり、即座に下記の「●4つ以上」の条件を満たせる。
【金華猫】ではこの効果のために採用しても良いだろう。
「●4つ以上」は戦闘・効果に対する破壊耐性。
上述の通りエクシーズ召喚後に一度でも(1)に成功すればこの耐性を得られるので、発動を無効にできるカードと併せて出すだけでも生存率はグッと上がる。
また、この数に到達すると戦闘でも効果でも破壊されなくなるのに加えて攻撃力・守備力それぞれ2800となるため、壁としてもアタッカーとしても頼れる存在となる。
ランク1には単純な高ステータスを獲得できるカードがあまりないので、【金華猫】のような低レベル帯を扱うデッキにとってはなおさら頼もしいだろう。
効果の無効化や破壊ではない除去に対してはさすがに突破されてしまうため、過信は禁物。
「●8つ以上」になると、エクシーズ素材4つを消費してフィールドのカードの全体除去ができるようになる。
使用してもエクシーズ素材が4つ残るので攻守2800と破壊耐性は健在であり、またこのカード自身が全体除去に巻き込まれることはない。
フリーチェーン故の使い勝手の良さが利点であり、自分ターンならがら空きになった相手への直接攻撃でフィニッシャーを狙え、相手ターンでは制圧や妨害としても機能する。
しかしエクシーズ召喚後に最低でも6つのエクシーズ素材を追加するのは骨であり、(1)だけでも3度の発動が求められるのが難点。
また、「●8つ以上」を満たしたこのカードの攻撃力は5600もあり、それほどのステータスを持っているなら下手に全体除去するより戦闘ダメージでゲームエンドを狙った方が早いことも少なくないため、使うべき状況なのかどうかは熟慮したい。
レベル1でエクシーズ召喚できるため、LLでエクシーズ素材を補充する手も考えられる。
《リプロドクス》で鳥獣族に変更して《LL−バード・サンクチュアリ》でLLエクシーズモンスターを下に重ねてしまえば4つ以上の効果の適用も狙える。
この効果をコピーして使う手もある。
《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》なら攻撃力4700になる。
- カード名ないしデザインは、子供の尊敬語の「お子様」、小さな子供が怒る様子に、怒った状態を意味するインターネット用語の「おこ」を交えたものか。
元々は若い女性らの間で使われていた表現で、2010年代になってネット上で広まるが、2020年代になるとやや下火となり死語と見なされる傾向にある。
- 効果は子供の我儘を咎めることを効果を無効にする行為、それによって子供が癇癪を起こしている様子をエクシーズ素材が増える形で表現しているのだろう。
我慢させ続けると、やがて手に負えなくなるほどのステータスと効果を得てしまう。
獣族なのは、子供の我儘・荒々しい様子が「モンスター」や「野生動物」と例えられることに由来すると考えられる。
- イラストの子供が着せられている服はよく見ると角や爪の付け根が破れているが、着た後に破れているため後天的に変化したものだと推察される。
エクシーズ素材が増えると効果が追加されるように変化していくのだろうか。
- 英語名の「tantrum」は「癇癪」、「toddler」は「幼児」を意味する。
収録パック等 †
Tag: 《怒小児様》 モンスター エクシーズモンスター 効果モンスター ランク1 炎属性 獣族 攻0 守0