非公開情報 †
公開情報ではなく、相手プレイヤーが確認できない情報の通称。(非公式用語)
具体的には、以下の情報が該当する。
これらのカードの表面を相手プレイヤーは確認することができない。
以下の情報は公開情報である。
デッキの内容に関しては、自分も好き勝手に確認できないルールのためか、裁定が曖昧になっている。
デッキに1〜2枚入れているカードが全て他の領域に出ている場合、相手から見るともう1〜2枚デッキに入っていてもおかしくないが、デッキを組んだ自分は中身を全て把握しているとみなされ、それをサーチする効果は発動できない。
一方、《ヘル・テンペスト》でモンスターを全て弾き出した後、《次元の裂け目》と《墓守の使い魔》を適用すると、デッキ内にモンスターがいないことは自明であるにもかかわらず、相手は攻撃できないという裁定が下されている。
なお、デッキのカードの並び順については自分にとっても非公開情報であり、サーチなどで中身を見た場合は必ずシャッフルしなければならない(並び替えは除く)。
非公開情報が関わる処理について †
遊戯王OCGには、相手の非公開情報を確認しないと効果処理が正確に行われているか判断できない場合がある。
例えば《マインドクラッシュ》は「カード名を1つ宣言し、そのカードが相手の手札にある場合、相手はそのカードを全て墓地へ捨てる」効果を持つ。
しかし、相手が「宣言したカードは手札にない」と回答した場合、その回答の真偽は非公開情報である相手の手札を誰かが確認しなければ判断できない。
この様な事態が生じた場合の処理について、遊戯王カードゲーム事務局は以下の様に回答している。
- どう処理するかを定めたルールはない。
- どのように処理を行うかは、プレイヤー同士で相談して決めて欲しい。
- プレイヤー同士で解決できない場合は、審判の判断を仰ぐこと。
また、審判に判断を仰いだ場合、おおむね以下のどちらかの判断がくだされる事が多い。
- 非公開情報を審判などの第三者が確認する。
- 非公開情報を公開し、対戦相手に確認させる。
当然ながら、非公開情報を有する側は相手に与える情報アドバンテージが最小で済む前者、その対戦相手は後者の処理の方が有利である。
これを相談で決めようとすると、互いに自分に有利な処理を主張し平行線を辿る可能性が高いため、大会等ではまず審判を呼んで処理方法を尋ねたほうが良いだろう。
大会で非公開情報が関わる可能性の高いカードを使用する場合、予め審判に処理方法を確認しておくのが望ましい。
審判の存在しないフリーデュエルにおいても、問題が発生してからトラブルにならないよう予め処理方法を決めておいたほうが良い。
ショップによってはフロアルールとして定められている場合もある。
相手に確認できない情報だからといって、意図的に不正を行うのは当然競技者にあるまじき行為である。
しかし相手を極端に信用せず、頻繁に審判を呼び確認を求めるのもまた紳士的な行為とは言えない。
公認大会規定にも、審判により罰則を与えられうる行為の例として「必要以上に疑う等の威圧的な行為」が挙げられている。
互いに譲り合いの精神を持ち、円滑にデュエルすることを心がけたい。
非公開情報が問題となる主なパターン †
特にパターン1と2は発生率が高いため、該当するカードを使用する場合は注意したい。
パターン3・4は発生率こそ低いものの、非公開領域が関わるカードならば極めて広範なカードで発生しうる。
- パターン4:空撃ちとなるか否かが、非公開情報の状況による場合。
備考 †
- 原作・アニメにおいて―
漫画・アニメのルールではOCGに比べ非公開情報の範囲が広い。(公開情報のページも参照)
この点を戦術や戦略に利用する者もおり、例えば原作・アニメDMの闇マリクは《ラーの翼神竜》の効果を相手が知らないという点をフルに活かしてデュエルを有利に進めている。
アニメGXのダークネスは、《ダークネス》の効果により確認できない伏せカードを《ダークネス・アイ》のモンスター効果を使用して確認している。
しかし、モンスター効果の使用を明言していなかったため、ユベルが見破るまで、対戦相手の十代は百発百中で当てられることに驚き翻弄されていた。
アニメ5D'sの鬼柳は、既に効果が明らかにされていた《インフェルニティ・デス・ガンマン》を強調する事で、同時に発動していた《インフェルニティ・クライマー》の効果に注目させない様にさり気なく誘導している。
これにより、対戦相手のロットンはデッキトップのカードを読み違え、《インフェルニティ・デス・ガンマン》の効果で敗北している。
漫画ARC-Vの「ユーゴ→遊矢vs蓮」戦では、蓮が奇怪な能力を持つ《白闘気双頭神龍》の効果を黙ったままであったため、その謎を解くまで遊矢は翻弄され続けた。
- 失敗はしたが、アニメ5D'sの「遊星vsゴースト」戦でのラストターンのゴーストの発言も似たようなケースと言える。
「機皇帝の各パーツをどれでも攻撃対象にできる」という情報を伏せた上で、「お前の攻撃では私を倒すには至らない」というブラフをかましている。
しかし、デュエルを通して既に機皇帝の性質を十分に理解していた遊星には即座に看破され、「気付いていたか」と舌打ちをしている。
- これらの戦術はルール違反では無いにせよ、劇中でもあまり良い行動とは思われていないようである。
舞は元々の持ち主しか効果がわからない《ラーの翼神竜》の仕様について不満を述べており、ユベルはダークネスに対し「(伏せカードを確認する方法も含めて)神を名乗る割にはセコイ手を使う」と皮肉っている。
一方で《白闘気双頭神龍》周りの描写を見る限り漫画ARC-Vの世界では普通の行為のようである。
リンク †
FAQ †
Q:《皆既日蝕の書》にチェーンして《戦線復帰》で《E・HERO シャドー・ミスト》を特殊召喚しました。
《皆既日蝕の書》の効果を解決した後に《E・HERO シャドー・ミスト》の効果は発動できますか?
A:発動しません。(18/01/22)
Q:《カオスポッド》にチェーンして《戦線復帰》で《E・HERO シャドー・ミスト》を特殊召喚しました。
《カオスポッド》の効果を解決した後に《E・HERO シャドー・ミスト》の効果は発動できますか?
A:発動しません。(18/01/22)
Q:以下のカードの発動にチェーンして《砂漠の光》を発動し、チェーン2で《人喰い虫》がリバースしました。
《人喰い虫》の誘発効果発動のタイミングで《人喰い虫》が非公開情報になっていますが、それぞれの場合《人喰い虫》の誘発効果は発動しますか?
A:ご質問の場合、全てにおいて《人喰い虫》の効果は発動しません。(19/11/04)
Q:《天照大神》の(1)の効果にチェーンして《月の書》を発動し《天照大神》を裏側守備表示にした場合、一連のチェーンを解決した後で《天照大神》の(2)の効果は発動しますか?
A:いいえ、リバースした《天照大神》の(2)の効果は発動しません。(19/11/08)
Q:相手の《クイーンマドルチェ・ティアラミス》の効果にチェーンして自分の《戦線復帰》で《デーモン・ソルジャー》を《トポロジック・トゥリスバエナ》のリンク先に特殊召喚しました。
《クイーンマドルチェ・ティアラミス》の効果で《デーモン・ソルジャー》がデッキに戻された場合、《トポロジック・トゥリスバエナ》の効果は《クイーンマドルチェ・ティアラミス》の効果を解決した後に発動しますか?
A:発動します。(18/01/22)
Q:相手の《クイーンマドルチェ・ティアラミス》の効果にチェーンして自分の《戦線復帰》で《デーモン・ソルジャー》を《トポロジック・トゥリスバエナ》のリンク先に特殊召喚しました。
《クイーンマドルチェ・ティアラミス》の効果で《デーモン・ソルジャー》と《トポロジック・トゥリスバエナ》がデッキ・エクストラデッキに戻された場合、《トポロジック・トゥリスバエナ》の効果は《クイーンマドルチェ・ティアラミス》の効果を解決した後に発動しますか?
A:発動しません。(18/01/22)
Q:《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の(2)の効果で《虹彩の魔術師》を破壊しその《虹彩の魔術師》を手札に加えました。
《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の効果を解決した後で《虹彩の魔術師》の(1)の効果を発動できますか?
A:発動しません。(18/01/22)