主に守備表示で相手の攻撃を止め、自分のライフを削らせない役割を持つモンスターのこと。
狭義では、守備力2000以上の下級モンスターを指すことが多い。
単に「壁」もしくは「壁モンスター」と使われる。
戦闘で破壊されないモンスターが適任だが、戦況によってはその限りではない。
今いる相手モンスターを倒せないアタッカーをセットしたり、高攻撃力モンスターを攻撃表示で召喚したりすることでも壁の役割を果たす。
基本的にモンスターが1体でも存在すると直接攻撃できないこのゲームでは、フィールドに出ている全てのモンスターは事実上壁の役割を果たしていると言える。
また、攻撃を防ぎつつ他のモンスターのためのリリースや各種素材にする使われ方や、壁モンスターを積極的に利用して反射ダメージで勝利を狙う【ウォールバーン】のようなデッキもある。
以前は、壁モンスターで時間を稼ぐ行為は有効な戦術であった。
例えば、《マシュマロン》は突破困難な壁として認識され、当時のテーマデッキでは守備力2000前後の壁モンスターがほぼ必ずデザインされるほどであった。
しかし、第9期頃からは環境のインフレが加速し、壁モンスターの出番は激減してしまっている。
理由としてはアタッカーが高速で複数特殊召喚される、モンスター除去により戦闘以外で除去される、そもそも壁モンスターをフィールドに展開する余裕がない、等が挙げられる。
第10期から登場したリンクモンスターは守備表示こそ持たないものの、元々の攻撃力が高い大型モンスターであれば壁として機能する。
戦闘破壊されず、効果による除去手段が限られているモンスターなら時間稼ぎの「壁」として十分に機能する。
相手がそのモンスターの突破手段を持っていない場合はそのままどちらかのデッキ切れまで進むため、自分のデッキの残りが多ければ実質勝ちとなる。
特に《アストラル・クリボー》で《No.59 背反の料理人》に戦闘破壊耐性を付与するのが有名で、壊獣などのリリースや貫通などでしか対処できず、《終焉のカウントダウン》などでそのまま勝利できることも十分あり得る。
- 原作・アニメにおいて―
原作「決闘者の王国編」では「壁モンスターを出せないプレイヤーは敗北する」というルールがあった(このため直接攻撃の概念は無い)。
「海馬vsペガサス」戦では、ペガサスがこのルールを利用し《死のデッキ破壊ウイルス》により海馬のデッキからモンスターを全て弾き出し敗北に追い込んだ。
なお、しばしば「王国編ではエクゾディアパーツを集めきるまで守っていれば確実に勝てる」と言われることがあるが、直接攻撃の概念が無いということだけが独り歩きして誤解されたものと思われる。
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