KONAMI

 コナミ。正式名称は「株式会社コナミデジタルエンタテインメント」(2006年3月31日以前は「コナミ株式会社」)。
 遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズの生産・運営元。
 また、2020年4月からOCGのルールを簡略化したカードゲーム「遊戯王ラッシュデュエル」の生産・運営も行っている。

 1969年創業、アミューズメント機器(アーケード/ゲームセンター向け)をはじめとするゲームの製造・販売から事業を軌道に乗せて発展した会社である。
 アーケードでは『グラディウス』『beatmania(BEMANI)』、家庭用ゲームでも『がんばれゴエモン』『悪魔城ドラキュラ(Castlevania)』『メタルギア』『実況パワフルプロ野球』『ときめきメモリアル』『サイレントヒル』『ウイニングイレブン(eFOOTBALL)』といった、長期シリーズ化された作品・ブームの先駆けとなった作品・海外にもファンを多く持つ作品など、代表作には事欠かない。

 KONAMIが遊戯王というコンテンツに携わった最初の作品は、1998年7月23日発売のプレイステーション用ソフト『遊戯王 モンスターカプセル ブリード&バトル』である。
 このソフトには、10種類のKONAMI製のコレクションカードが付属しており、その中には「ホーリー・エルフ」や「B・E(ブルーアイズ)(ホワイト) ドラゴン」が存在していた。
 当時流通していたバンダイ版とは異なるカードであり、現在のOCGともデザインが異なるが、一部カードのイラストOCGに転用されている。
 1998年当時に放送されたアニメ版を製作していたのは東映アニメーション、玩具展開を主導したのは同社と結びつきの強い株式会社バンダイであり、カード商品はカードダスとして販売されていた。
 この後KONAMIも1999年に展開を始め、今日に至るヒットを打ち出したのが、本作遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』(OCG)である。

  • 中でもスポーツ関連には積極的に取り組んでいる。
    スポーツを題材とするゲームにおいては、選手を実名で登場させる事情もあって、関係団体からの公認ライセンス取得や、選手の3Dスキャンも行っている。
    スポーツ施設や興行のスポンサーとしての広告、スポーツ選手本人が登場するゲームの広告など社名を見る機会は多く、グループ企業ではスポーツクラブも運営している。
    遊戯王関連では以下の事例が挙げられる。
    • ロンドン五輪の体操男子個人総合で金メダルを獲得した内村航平選手は、2012年当時コナミスポーツ&ライフ所属の社員であった。
      この縁からアニメ『遊戯王ZEXAL』のスペシャル特番に出演し、小〜中学生の頃にOCGをプレイしていた経験を語っている。
    • アメリカプロ野球・メジャーリーグ(MLB)で活躍する大谷翔平選手には、2024年に野球ゲームのアンバサダー契約を結んでいたことと、OCGのプレイ経験があったという体験談から、愛犬が始球式を務めた時の様子を描いた、世界で一枚のカード《デコピン》を2025年に贈呈している。
  • ゲーム作品の数々に加えて「コナミコマンド」も有名。
    「↑↑↓↓←→←→BA」という短くはないが覚えやすく声に出してみたくなるようなリズミカルなコマンドと、初出となったファミコン版『グラディウス』におけるほぼ最強状態へのパワーアップというインパクト、コナミ作品の多くでコマンドの実装が定番化している。
    (遊戯王関連ゲームでの使用例の一部は《エネミーコントローラー》に記述あり)
    「何かが起きるコマンド」として親しまれており、コナミ社外のゲーム、果てはゲームとさえ無関係なTwitter(現X)のような一般企業ウェブサイトでも使用できることがある。
    2010年には「最もよく知られている隠しコマンド(Most popular cheat code)」のギネス記録に認定されている。
  • 玩具を取り扱っていた時期もあり、遊戯王を含む版権キャラクター商品、特撮ドラマ『超星神シリーズ』のメインスポンサー加入および玩具販売、玩具企画を中核にしたメディアミックス作品『Get Ride! アムドライバー』『武装神姫』なども手掛けていた。
  • 2024年に新たな組織として、自社のアニメスタジオである「KONAMI animation」を設立した。
    その最初の作品はOCG25周年特別映像「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」であり、25周年記念イベント「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUARTER CENTURY」内で初公開された。
    また、同スタジオのブランドロゴを演出するアニメでも「コナミコマンド」が再現されている。
  • 人気シリーズを数多く抱える一方で、シリーズの路線変更や凍結、著作権・特許権に関する厳しい態度、同社を退職・独立したクリエイターが多数存在することや彼らによる批判・内部告発もあるなど、毀誉褒貶の激しい企業でもある。
    • OCGにおいても、一時期のアニメ・漫画出身カードは原型を留めない著しい弱体化や改変を行ったこと、難解な一部のルールや調整中事項が少なからず存在すること、環境を極端に支配する程のパワーカードを度々製作してしまうことなど、批判は根強く存在する。
    • 同社を揶揄する蔑称に「KONMAI(コンマイ)」というものがある。
      アーケードゲームの解説文で、自社サービス名をタイプミスしていたこと(KONAMI ID→KONMAI ID, AとMが逆)が初出であり、どことなく間抜けさを思わせる語感からか定着した。
      「現代用語の基礎知識」2008年度版には「コンマイクオリティ」が収録され、KONAMI自身もゲーム内のNGワードに指定している。
  • コナミのゲーム作品において―
    TAG FORCEシリーズでは、KONAMIの他作品が元ネタになっているカードを収録した隠しパック「正午(まひる)の星座」が伝統的に登場している。
    大抵の場合はパック購入画面で、定番の「コナミコマンド」等の特殊なコマンドを入力すると登場する。
    これに収録された事で元ネタがはっきりするカードも多い。
    ただし『パワプロ』をモチーフにしていると思われる《超熱血球児》が収録されたことがないなど一部例外もある。
    なお、パック名の元ネタは90〜91年ごろに限定配布されたコナミのイメージソングCD「正午の星座 -まひるのせいざ-」。

関連カード

 ※は前述の「正午の星座」に収録されたことがあるカード

―悪魔城ドラキュラシリーズ

―Get Ride! アムドライバー

―グラディウスシリーズ

―月風魔伝

―ゴエモンシリーズ

―魂斗羅シリーズ

―サンダークロス

―実況パワフルプロ野球シリーズ

―ゼクセクス

―トライゴン

―ナノブレイカー

―脳開発研究所クルクルラボ

―パロディウスシリーズ

―BEMANIシリーズ

―メタルギアシリーズ

―MONSTER GATEシリーズ

関連リンク

外部リンク

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