遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ/Yu-Gi-Oh! Official Card Game

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 KONAMIが製造・販売しているトレーディングカードゲーム。
 集英社の「週刊少年ジャンプ」に連載された高橋和希原作の漫画「遊☆戯☆王」に登場するトレーディングカードゲームを再現したゲームである。
 略称はOCG、または遊戯王OCG。
 本Wikiではこの「遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ」の情報を取り扱う。

 1999年に発売を開始し、原作の高い人気を背景に一躍カードゲームブームを巻き起こした。
 その後現在にいたるまで国内のトレーディングカードゲーム業界ではトップシェアを維持している。
 原作である「遊☆戯☆王」の漫画およびアニメの終了後も、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」「遊☆戯☆王5D's」「遊☆戯☆王ZEXAL」「遊☆戯☆王ARC-V」とTVおよび漫画の新シリーズを継続して発表、メディアミックスによって高い人気を維持している。
 日本国内のみならず海外でも好評を博し、2000年にはアジア大会、2003年以降は毎年世界大会を開催している。

 他のTCGとルールを比較すると、非常にコストの概念が希薄な点が特異である。
 たとえばMagic: the Gatheringであれば「マナ」のように、他のTCGでは一般的にほとんどの行動を行うにあたり、何らかのコストが必要となる。
 しかし遊戯王OCGでは「手札を1枚捨てる」等と明記されていない限り、魔法・罠カード発動モンスター召喚攻撃モンスター効果の使用に至るまで特にコストを要しない。
 これをはじめ、表面的なルールは全体的に直感的でわかりやすく、初心者への敷居が低いのが大きな特長といえる。

 もっとも、ルールは表面的には分かりやすいものの、優先権ダメージステップタイミングを逃す等といった高度なルールは非常に難解。
 現在では裁定が固まっているものが多くなり、ルールの整備が向上されているが、以前までは個々のカードに対し調整中テキストからは読み取れない裁定を頻発させる、《ポールポジション》のような根本的に欠陥を抱えたカードを製造してしまう等、ルールの整備やテストプレイの不足を疑われる事例も多かった。
 かつては対象をとる効果かどうかやコストと効果の違い等が分かりにくい点も問題とされていたが、これらについてはマスタールール2を導入した辺りから改善傾向にある。
 特にマスタールール3導入以降のテキスト整備に伴い、対象をとる効果かどうかやコストと効果の違いが(テキストが古いカードを除いて)明文化された点は大きいといえる。
 一方でシンクロ召喚エクシーズ召喚ペンデュラム召喚リンク召喚といったエクストラデッキから特殊召喚する手段が多い為、覚えるべき内容が多く、ルールが複雑化した結果、初心者にはハードルが高く、難しいルールとなっている。
 パワーカードを出しては禁止カード制限カード化してバランスを取る事が多く、禁止・制限カードリストが合計100枚以上という膨大な数にのぼっているのも名物(?)の1つである。

  • 名称変更のたびにロゴも変更されているが、カード裏面のロゴは「遊☆戯☆王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ」のまま一貫している。
    変更するとカードの互換性が失われるので当然と言えば当然なのだが。
  • 現在2つのギネス記録を有している。
  • 「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」
    2009年に225億枚を突破したとして申請、受理された。
    その後、2011年には251億枚を突破したとして再び世界記録として認定された。
  • 「参加人数が最も多いトレーディングカードゲームトーナメント」
    2012年3月24日〜25日に米国カリフォルニア州ロングビーチで開催された「Yu-Gi-Oh! Championship Series」第100回の参加者が4364人にのぼり、世界記録として認定された。
  • 遊戯王OCGは他のTCGと比べ、非常にドローカードが少ない。
    これは上記の通り遊戯王OCGはほとんどの行動にコストが掛からないためである。
    他のTCGでは手札がいくらあってもコストを確保しなければ行動できないが、遊戯王OCGでは手札カードをほとんど制約なく使用できるため、手札の枚数がそのまま手数に直結するのだ。
    手札が1枚増えるだけの《強欲な壺》禁止カードに指定されているのは、TCGとしては極めて異例である。
  • 漫画やアニメなどのメディアミックスも展開するTCGは遊戯王OCGに特有のものではなく、他にも漫画やアニメなどと並行して展開されているTCG商品は数多く存在する。
    その中でも遊戯王OCGに顕著な特徴は、「漫画・アニメを原作とするカードゲームである」ことだろう。
    遊戯王OCGは、他のTCGに比べ「漫画・アニメにのみ登場するカードが非常に多い」「漫画・アニメで登場したカードがOCG化してもテキストや挙動がそれらと異なる」といった事例が非常に多く、時にプレイヤーやメディア作品のファンや他のTCGから批判されることもある。
    しかし、そういった互換性を持つTCGのメディア作品は、多くの場合「(ゲームシーンのみであることもあるが)そのTCGを原作として制作されている」という違いもあり、ある程度は仕方のない事だと言える。
  • 効果変更の主な要因としては、そのままでは強力過ぎたり汎用性が高過ぎてゲームバランスに支障をきたす場合や、ルールの関係で再現自体が困難な場合が多い。
    どの様な例にせよ1枚のカード環境を大きく変えるのは様々な問題が発生するため、ゲームバランスやルールへの干渉を極力避けるのは致し方ないと言える。
    しかし、中には実戦での使用にすら耐えられない様な弱体化を施される例も存在し、原作への扱いが悪いとファンから批判される事もある。
    アニメ5D's放送時期まではこうした例が特に顕著であったが、批判に配慮してかアニメZEXAL放送時期辺りからは極端な弱体化は避ける様になっている。
  • 「遊☆戯☆王 Dチーム・ゼアル」は、他の遊戯王シリーズの漫画作品と異なり、ゲームシーンを遊戯王OCGに準拠させて制作されているため、OCGと完全互換である。
  • こうした齟齬に敏感な海外に配慮し、遊戯王シリーズのアニメ作品が海外で放送される際には、「アニメと実物のTCGが異なる」ことを明示するためカードフォーマットを全面的に変更している。
    日本でも、アニメZEXALでは途中からカードの裏側のデザインを、実物のものからオリジナルのものに変更している。
  • いわゆる「遊戯王カード」のホビー商品化はKONAMIが最初ではなく、1998年にバンダイから「遊戯王カードダス」が製造・販売されている。
    これは同時期にバンダイの提供で放送されたアニメ「遊☆戯☆王」とタイアップした商品であり、この時点でカードダス商品としてはかなりの人気を誇っていたが、同アニメが半年で放送を終了した後、第3弾で製造終了となっていた。
    このアニメは「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」とは別物。
    「遊戯王DM」と区別するため、制作会社が東映アニメーションであったことから「東映版」、もしくは放送局がテレビ朝日系列であったことから「テレ朝版」と呼ぶ事が多い。
  • この後KONAMIが「遊戯王」関連製品の権利をバンダイから買い取り、「遊戯王カードダス」とは全く別のフォーマットで販売を開始したのが本品である。
    原作の高い人気に加え、実物と同一フォーマットのカードを使用したアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の放送により人気が爆発した。
    PREMIUM PACK 1の限定販売が行われた東京ドームに想定をはるかに上回る4万人が詰めかけ、あまりの混雑に販売が途中で中止に。
    これに不満を抱いた購入希望者を鎮圧するために機動隊が出動したというエピソードは、全盛期の「遊☆戯☆王」人気を象徴する出来事と言える。
    原作漫画終了後も、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」をはじめとするアニメオリジナル作品を放送し、メディアミックス展開を続けることで人気を維持。
    最盛期にこそ及ばないが、カードゲーム業界におけるシェア上位を現在に至るまで堅持している。
  • なおルールはバンダイ版よりも大幅に原作に近いものが採用されているが、初期のルールは原作の再現度はともかく、カードゲームとしては欠陥が多いものであった。
    公式ルールエキスパートルール新エキスパートルールと、約1年3ヶ月の間に3回のルール改定が行われ、ゲームとしての体裁が整えられた。
    こうした初期のルール整備の不徹底が、タイミングを逃すダメージステップ等の処理の複雑化を招いた事は否めず、現在まで深く爪痕を残している。
  • 元々トレーディングカードゲームのプレイ層はテーブルトークRPGに近く、比較的高年齢のゲームプレイヤーが主体となっていた。
    『マジック;ザ・ギャザリング』のヒット以降、このTCGという商品を子供向けに取り込む試みは1996年の「ポケモンカードゲーム」をはじめ多くのタイトルで行われていた。
    これらの中にはそれなりのヒット商品となったものもあるが、今日のような「トレーディングカードゲームは男児向けホビーの定番」という風潮の決定打となったのが遊戯王OCGの大ヒットによるものである事に間違いはないだろう。
    OCGのブームが1999年に起こるとTCG全体のブームが燃え上がり、アニメーションや漫画、キャラクタータイアップのTCGが爆発的に生み出されては消えていくこととなる。
  • 遊戯王OCGが特に優れていた点は、「対象年齢12歳以上」(後に9歳以上に変更)を謳いながらも、以下のように低年齢層への配慮が随所に見られた点である。
    これらは小学生の男児や未就学児に至るまで幅広く普及する原動力となり、男児向けTCGの基本フォーマットとなった。
  • カードの全ての漢字に振り仮名がふられている。
  • 既存のTCGは「10枚入り300円」が基本であったが、遊戯王OCGは「5枚入り150円」で、お小遣いの少ない子供でも買いやすい。
  • ゲームショップや玩具店だけでなく、コンビニエンスストアなどの幅広い小売店で販売。
  • 実物と完全に同一フォーマットのカードがアニメに登場する。
  • 発売前には「遊戯王デュエルモンスターズ マジック&ウィザーズ公式カードゲーム」との仮商品タイトルが発表されていた。
    この名称のパッケージは週刊少年ジャンプ誌1999年6号にて掲載されていたが、実商品はタイトルが改められている。
  • 原作・アニメにおいて―
    漫画「遊☆戯☆王」に登場したトレーディングカードゲーム「マジック&ウィザーズ(M&W)」が本ゲームの原型である。
    M&Wは「Magic: the Gathering」をモチーフとしており、高橋和希氏いわく「ルールは一晩で考えた」とのこと。
    元々「遊☆戯☆王」は1話ごとに異なるゲームで対決する漫画だったが、M&Wが人気になった事でカードゲーム漫画へと方針を転換、ジャンプ有数の人気漫画となり大ヒットとなった。
  • 劇中設定では、M&Wは米国人のペガサス・J・クロフォードが、古代エジプトの神官が石版から魔物を呼び出し戦った様子にヒントを得て制作したものとされている。
  • 原作および原作の世界観を継承する「遊戯王R」でのカードゲームの呼称は「M&W」であるが、アニメでは一貫して「デュエルモンスターズ」と呼ばれている。
    この呼称は現在知られる遊戯王デュエルモンスターズシリーズが放映される前にテレビ朝日系列で放送されていた東映版遊戯王から使用され、東映版からDMへと受け継がれた数少ない要素となった。
    なお、5D's〜ARC-Vの時期はOCGの商品名から「デュエルモンスターズ」の文字は消えているが、劇中でのカードゲームの名称は「デュエルモンスターズ」であった。

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