遊戯王カードWiki - 《Ｅｍヒグルミ》

《Ｅｍ(エンタメイジ)ヒグルミ/Performage Plushfire》 †

ペンデュラム・効果モンスター
星４/炎属性/魔法使い族/攻1000/守1000
【Ｐスケール：青５/赤５】
このカード名のＰ効果は１ターンに１度しか使用できない。
(1)：自分フィールドの表側表示の「Ｅｍ」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、自分は５００ダメージを受ける。
【モンスター効果】
このカード名のモンスター効果は１ターンに１度しか使用できない。
(1)：フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
手札・デッキから「Ｅｍヒグルミ」以外の「Ｅｍ」モンスター１体を特殊召喚する。

　ディメンション・オブ・カオスで登場した炎属性・魔法使い族の下級ペンデュラムモンスター。
　自分フィールドの表側表示のＥｍが破壊された場合にペンデュラムゾーンから特殊召喚して500ダメージを受けるペンデュラム効果、フィールドで破壊された場合に同名カード以外のＥｍを手札・デッキから特殊召喚する誘発効果を持つ。

　ペンデュラム効果は、フィールドのＥｍが破壊された場合にペンデュラムゾーンの自身を特殊召喚してダメージを受ける効果。
　少々受動的だが、自分のカードを破壊するカードと組み合わせれば能動的に発動でき、自身のモンスター効果にも転用できる。
　ダメージを受けるデメリットこそあるが、微弱なのでそこまで影響せず、《Ｈ・Ｃサウザンド・ブレード》のトリガーにもなる。
　相手ターン中にＥｍが破壊された場合に出して追加の壁にしてもいいだろう。

　ただ、このカードはモンスター効果の有用性が高いので、破壊と組み合わせる場合でもペンデュラムゾーンの自身を破壊する場合が多い。
　利用するならば《Ｅｍファイヤー・ダンサー》・《Ｅｍトリック・クラウン》等を破壊して破壊されたモンスターの効果まで適用できるとよい。

　モンスター効果はフィールドの自身が破壊された場合に手札・デッキのＥｍを特殊召喚する効果。
　フィールドからであればモンスターゾーン・ペンデュラムゾーンのどちらで破壊されてもよく、リクルートを選べば損失も無い。
　加えてペンデュラムモンスターであることから破壊後はエクストラデッキへ送られ、その後のペンデュラム召喚で再利用も可能。
　ターンを跨ぐ必要はあるが、再展開したこのカードを破壊すれば再び効果を使用できる。
　リクルート先には特殊召喚時に効果を発動できる《Ｅｍファイヤー・ダンサー》・《Ｅｍウィンド・サッカー》等が候補。
　リンク素材等で墓地へ送る事を目的とするのであれば《Ｅｍトリック・クラウン》や《Ｅｍダメージ・ジャグラー》も効果に繋がる。

　能動的に発動するためにも自分のカードを破壊してアドバンテージを得るカードと併用したい。
　【Ｅｍ】であれば《ペンデュラム・ウィッチ》や《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》が相性がいい。

上記の通り、モンスターゾーン・ペンデュラムゾーンのどちらで破壊された場合でもモンスター効果を発動できる。
現在では特に珍しいものでもないが、このカードが登場した2015年時点ではこの特徴は珍しいものであった。

エラッタによる弱体化を受けた、元禁止カードの１枚。
エラッタ前はモンスター効果には同名カードに対する１ターンに１度の制限が無かった。
第９期当時のマスタールール３はエクストラデッキからのペンデュラム召喚に対する展開制限もなかったため、破壊→エクストラデッキ送り→ペンデュラム召喚→破壊のコンボが容易であり、１ターンでの大量展開に大きく貢献していた。
- これを利用した【ＥＭＥｍ】ではキーカードとして猛威を振るったため、相性の良い《Ｅｍダメージ・ジャグラー》とともに16/01/01に禁止カードとなった。
  ペンデュラムモンスター初の禁止カードであり、登場から167日というOCGでは歴代最速で禁止カードに指定された。
  これにより、【ＥＭＥｍ】は崩壊し、【Ｅｍ】も大きなとばっちりを受けることになってしまった。
  TCGでも16/02/08の特別制限改訂（一部の大会でのみ適用される制限改訂）で《ＥＭモンキーボード》と共に禁止カードに指定され、以降の制限改訂でも禁止カードとなっている。

このカードがここまで暴れる事になったのは、上記のモンスター効果に１ターンに１度の制限がなかったことと、ペンデュラムゾーンで破壊されても効果を発動できた事が原因である。
このことを反省してか、以降の類似カードは「同名カードの効果は１ターンに１度」の制限を付けたり、どちらか片方のゾーンで破壊された場合のみ発動できたりと条件が厳しくなっている。
ただし、後者に関しては時を経てのインフレもあってか、どちらのゾーンで破壊されても発動可能なものが再び増加している。

禁止から約８年半後にエラッタされ、24/07/01に制限復帰した（エラッタ版のカード自体はその10日程前のANIMATION CHRONICLE 2024で発売済み）。
変更内容は同名カードの効果は１ターンに１度の制限の追加のみと、禁止カードの制限緩和に伴うエラッタとしては小さなものに留まった。
カード名を指定した１ターンに１度の制約がついていれば同様の効果は十分に許容されており、新マスタールール以降のペンデュラム召喚ギミック自体の弱体化もあったことからそれで十分と判断されたのだろう。
環境でも然程目立つ活躍は無かったため、続く24/10/01に制限解除された。
- TCGでは24/09/02の時点で一発で制限解除されている。
  日本に比べて改訂の動きが極端な海外では、この手のエラッタ弱体化を伴った場合は禁止カードから一気に無制限カードにまで解放されるケースはよく見られる。